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10話 亜竜討伐

 ミレイユに天然属性があった事が発覚したが、話はまだ終わってない。


 妙な沈黙を破りつつ話を続ける。


「まあ聞く必要はないけど一応聞くか。

 俺とチームを組む意思に変わりは無いか?」


「ええ。俄然やる気が湧いてくるくらいよ。」


 やる気は十分か。問題はあと一つだけ、それも自分の意思でなんとか出来るはずのものだ。さっきは自信がないと言ったがここは鋼の意思を持つべきだろう。


「よし、短い間になるがチームになるか。」


 こうして俺は二人組で冒険者をする事となった。


 ・・・・・・・・・


 まず二人で実践形式の手合わせを行った。こうする事で自分の戦闘スタイルを理解して貰えるのとミレイユの実力を知る事が出来た。


 ミレイユは近接も鍛えているのかまあまあ強い。さらに魔法に至ってはサキュバスの遺伝で俺の数倍の魔力量と相手を魅了状態にするスキルを持つ。


 スキルとは神に気に入られた証とも呼ばれる魂に刻まれた魔法陣のことである。過去の英雄などは神に気に入られスキルを後天的に持つ事が多かった。また、種族そのものが神に気に入られることもある。


 サキュバスも色欲の神テラウェストに気に入られ、魅了のスキルを持つ種族である。


 しかしミレイユはサキュバスのクォーターなのでスキルは少し劣化したモノになる。魅了の度合いと継続時間が下がるのと、成功率が50%ほどになるらしい。


 しかし十分強い。これで近接も強くなるか、遠距離特化になれば追いつくどころかすぐに抜かされてしまいそうだ。


 けれど魔法は魔力量に振り回されて、魔法を上手く発動出来ていない事もあるのでコツを掴んでもらう必要がある。


 また接近戦は俺のはあまり参考にならないので別の接近戦が上手いベテランの冒険者に指導をしてもらうことでメキメキと上達していった。


 そして2ヶ月も経つ頃には何回かのサバイバル遠征と、コンビネーションの練習の結果、世界の外側でやっていける程度の形にはなった。


 そして今回世界の外側に行く前に本来10人以上で行うはずの討伐を二人だけで行う事にした。


 万が一の場合に備えて何人か待機してもらっているが手は出さないようにしてもらう。


 今回の討伐対象は亜竜。竜の紛い物とも呼ばれる魔獣である。


 亜龍はいつかのマルゼンタイガーの十倍以上は強いが世界の外側の基準では平均より少し強い程度。


 これを余力を持って倒せる事が世界の外側でも通用するかどうかの判断基準となる。


 そんな亜竜は討伐依頼のあった岩山の麓にいた。

 亜竜の見た目は10mもする巨大な四足歩行の岩そのもので、見るからに攻撃は通りにくそうだった。


 けれど二人とも特に怯むこともなく討伐は開始された。


 亜竜がナワバリへの侵入者に気付く。


 まず俺が距離を詰める時にミレイユが中距離から魅了を掛ける。


 魅了には失敗したようだが亜竜の気が逸れた。その隙を突き、接近しつつまず火魔法を当てる。


 表面が少し赤くなっただけであまり効いてなさそうだ。と思い次は水属性を試す。


 攻撃してきた俺を完全に敵認定したのか巨体に見合わぬ速度で突進してくる。


 それを空中に浮いて回避するが背中に目でも付いているのか岩が繋がったように見えるゴツゴツした尻尾を俺に正確に当てに来た。


 しかし当たるわけもなく、尻尾の付け根に転移して紫汐を抜刀しながらその勢いで尻尾を切り落とす。


 痛みに悶える亜竜ミレイユの魔法による狙撃が追い討ちをかける。


 次に亜竜の見える範囲で脇腹を剣で攻撃するようなフリをした次の瞬間、反対側に転移して風属性をぶつける。


 岩に大きく穴が空いた。今度は効果ありそうだ。


 亜竜の大振りの動きで出てくる攻撃を避けつつ、紫汐を風属性にする。


 ミレイユは立ち位置を変えながら中距離から目などの急所を狙った狙撃を行い続けた結果、亜竜はすでに右半分の視力を失っていた。


 そして俺は亜竜の右周りを重点的に移動しつつ紫汐で削るように斬っていく。


 流石俺の紫汐、大した手応えもなく岩がスパスパ切れていく。


 亜竜は転移する俺に反応が追いつかず、対応もできないまま手足の健を斬られ、何も出来ない状態になってしまった。


 そして俺はこの機会に今まで試せていなかった魔法を使うことにしていた。


 ミレイユが作戦通り撤退しているのを確認した後、空間魔法で宙を浮き上空で中腰になりながら両手を出して構える。


 そして空中から薄い霧を散布しておく。


 この魔法は男なら誰しもが出そうと努力していたあのロマン溢れる技を再現したモノだ。


 まず右手に光属性のレーザーを出す魔法陣、左手に雷属性の魔法陣を構築する。


 腰の横に手を重ねながら持ってくる。途中まで発動された魔法陣から青い光が出始め、手の隙間から漏れ出し、徐々にその明るさを増していく。


 そして腕を前に突き出しながら魔法を発動させ叫んだ。


「波ァーーーーーーーー!!」


 すると青白い極光が雷を纏いながら空気を切り裂きつつものすごい速度で亜竜に向かってまっすぐ進む。


 動くこともできない亜竜は跡形もなく消滅し、後には底の見えない深い深い穴のみがあった。

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