ガニメデとの出会い
Markでぇーす。最近うだるような暑さだね。こんな時はナイスなナン⁉放送されてた番組は、中断され砂嵐が代わりに割り込んだ。
どうやら壊れてしまったようだ。「ちっ!このポンコツラジオとうとうイカレやがったか⁉」場のマスターが叩くも、なおる気配が感じられない。
「おっ客か。いらっしゃい」
【そこにあるラジオと、飲み物にガソリンと、グレネードの弾を貰おう】
「うちは酒場だよ。そんなもん置いてないさ」
【そうか】
殆どの酒場の店主たちは、いつも決まったように同じ台詞を口にする。
そんなもん置いてない!と頑なに首を横に振るのだ。
俺にとっては、普通の食事なんだがな。とりあえずラジオを壊し、一口サイズにして食べる。
空いた口が塞がらない「お客さん!なっ何を………⁉」店主
そんな店主たちの顔を見るのが気まずいものだ。普段は行き付けの酒場に行くんだか。
今回は他所の街からの依頼で、何せ初めて見る街だからな。絶賛迷子中って訳だ。俺は依頼書をマスターに見せ【ビリー博士を知らないか⁉】聞き込みをした。
俺はマスターに出された酒を飲む。カウンターに置いてある瓶をグラスと一緒に貰ったのだ。
ラベルにはアルコールの度数がそれなりに高いことが書かれているようだが、ガソリンよりは、使い勝手が悪い!
まあおつまみのラジオだけじゃ味気ないしな。ランチャーの弾もメニューには、なかった。
「……あんたがラインカーンか。今頃来ても、遅いぜ。ビリー博士は2日前に死んだんだ。博士はあんたの力を借りたがってたがな」
【そいつは、気の毒にな】
わかりました。それじゃあ、帰るか!って訳にもいかないが。まあ、時には、そういう事もあるだろう。
聞く話によると助手がいるって事だ。とりあえずラジオを食べ終わった事だし、居場所もわかったので会いに行く事にした。
【邪魔したな。】
まあ何と言う事でしょう。食べられた筈のポンコツラジオが新品同様になりました。
「ビリー博士の言った通りだ。……あっ代金貰うの忘れたまったな……まあラジオを直してくれたからいいか。」
今日のゲストは、何と!最近話題沸騰中の人気アイドルルーシーちゃんがスタジオに遊びに来てくれたぜ。リスナーの皆さんこんにちは、初めましての方は初めましてルーシーで~す!
照りつける陽射しが、丁度南から西に傾きかけた時一人の少女に出会った。
ザッ!ザッ!ザッ!っとシャベルで土を盛っていた少女が俺に気付いたようだ。『あんた誰よ!』墓を作っているようだ。
【ラインカーンだ。】
シャベルを墓に突き刺しながら『父ちゃんなら、ここだよ!』と少女が語る。
【ああそうらしいな。】
俺だって、もたついていたわけじゃないさ。これでも急いで来た訳だが、人間何が起こるかわからないものだ。お気の毒としか言えないのが現状さ。
顔を拝んで線香の一本あげてやろうとしたんだがな。色々と間に合わなかったようだな
少女が泣き出し始め『今頃来たって遅いよ。父ちゃんはずっと……ずっとあんたを待っていたんだからさ……』
所々転がっている部品を指差しながら『食え!アレと、それと、あっちのも、全部食え!!』
『それが父ちゃんへの償いだあっ!』少女が泣き叫ぶ。
【それは、いいがその前に報酬を貰おう。】
まあ俺も遊びに来た訳じゃないからな。プロとしてやっている訳だ。幾ら悲しいとは言え情に流されて、はい!食べます!って訳にもいかんのよ。
『んなもんあるか!』『食えないんだったら出てけぇ!』
ワニのような頭のような。【仕方ないか】これは、ダイナモか⁉【次は、どれだ!】
『あっ。ホントに食った⁉』
まあ遅刻したのは、事実だからな……今回は報酬無しのタダ働きか残念って奴だ。しかし、食べろ!って言われて食べたが、まさか半信半疑だったとはな。
日は落ち、辺りは闇に包まれたが、俺は、少女と共に村中を移動しながら少女の指示する鉄屑を『あっアレもだ!』ガリガリゴクン、【次っ!】『コレだよ!』バリバリバリバリ
『驚いたわ。ホントに居たんだ⁉父ちゃんはアンタの噂をヒントに〖ガニメデ〗を造ったんだよ。』
ポリポリゴクン【ほう……】
少女がガニメデの設計図を見ながら語る。『ガニメデはね。口から材料を食って物を製造出来るのよ!つまり機械の修理なんかが簡単になるわけ…』
コリコリコリコリ【そいつは便利だ!】
『自分もでしょ。』
世の中には、中々に便利な機械があるのだと賞賛したんだがな。
そう言えば、そうだ。俺も同じ事が出来る事を忘れかけていたな。
『でもある日ガニメデが故障して暴走し始めたの。村人達の飛行艇や車を食べたままね。』
『怒った村人達はガニメデを破壊しようとしたわ!でも父ちゃんがガニメデを守ろうとしたんだけど、暴走したガニメデには、食べ物に見えたみたい。そのまま……』
『その後は、解体され今の有様って訳よ』
『村人達は、死んだ父ちゃんの事は見向きもしなかった……何かごめんね。八つ当たりして、私はトゥーラップよ。』
まあ色々何だな。カリコリ。ここはひとまず微笑みを返しとくか、だがそれ以上表情に出すわけにはいかないな。ポリポリゴクン。あくまでも、仕事の依頼と言う事だ。
2階立ての建物の屋上に俺達に建物の下から「トゥーラップ!そこで何をしてるんだ!」村人が叫んだ。
その刹那警報の鐘が村中に響く『やばっ』
ガニメデを再生しようとする二人とそれを阻止する村人達の戦いが始まった。
毎日仕事ややら生活やらの為、不定期になりがちですが、なるべく1時までには、投稿したいと思います。
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