戦闘能力!それは……
どうも仕事もちょっと落ち着き、月1投稿が出来ました。来月からまた忙しくなりそうなので、また間が空くかもしれません!
# 89 戦争はお菓子は300イェンまでですか?バナナはオヤツに入りますか?
姫様と別れ、徒歩では前線基地までは距離があるらしいので、ご厚意により飛龍便なる貴族御用達の移動手段を手配して頂き、昼過ぎに出発したのだが日が暮れる前に到着した。
着いた瞬間、殺る気満々の戦闘狂であるレヴィジェンヌ様とエンカウントして、遠足を楽しみにしている子供の様に嬉々としながら開口一番に。
「あらメルティア!早かったですね?どれだけ魔物を倒せるか勝負しましょう! 本当は直接戦いたいのですけれど、この様な状態ですし、残念ですがお預けしましょう…… 貴女がどれ程の力を、強さを持っているか私に見せて下さいな?」
え?この人は何故、鼻息を荒くしながら目をキラキラさせているのだろう? いや、答えは分かっているが敢えてツッコミを入れる話でも、今までこの小説を読んでいらっしゃる読者の方には説明不要で、そんな事をいちいち気にしたり何か言ったところで全てが徒労に終わる事は確定事項である…… ココから読み始めた方に説明するならば、一国の王女でありながら化物じみた力を有した元勇者で戦闘狂いです!とりあえず理解出来たと思われるので、先程の問に対しては選択肢は【YES】か【はい】しかないので私は表情が死んだ顔で。
「はい…… 奮闘出来るよう、尽力致します」
「あらあら! 表情は微妙ですけれど、やってくれるのであればこの際構いません。
大きさや階級や強さ等でポイント分けはどうしましょう…… 空から敵軍をあらかた見ましたが、たいして強さ的に変わらなそうですし、面倒なので統一しますわね?質問はございますか?」
それだと魔王や十二神将やゴブリンを倒しても1ポイント計算という事だが、面倒という言葉で1括りに片付けられるというのは敵に同情や「どんまい」と、声をかけたくなる…… 数をかぞえながら戦う余裕があるか、なので私は。
「戦いながら数をかぞえながら覚えていられるか不安ですね」
そう言われた女王陛下はドヤっとした顔で。
「メルティア……手を出して、倒した数を自動的にカウントしてくれる道具(指輪型)を貸して差し上げます。
ヴァルハート大国の叡智を結集して急いで作らせておいて良かったわ」
準備いいなぁー おい! この人はこういう方だから、まぁ……気にしても仕方ない。
大人しく私は《・》右手を差し出す。すると?
「あら? てっきり左手を出すと思っていたのに、まぁいいわ」
何故か、左手 ▶︎ 薬指= 結婚という流れが連想されたので変えたのである。
それから武器は何にするだの、魔法の使用は身体強化だけにするのか?なんて、あからさまにゲーム感覚で魔物を殺戮する様な話をしていたら? 何処かで会った事がある様な男性、兵士が走って近づいてから膝を付き。
「伝令です!! 魔王軍、行動を開始しました!」
その知らせにまず、女王陛下がニヤッとしながら「やっと来たか!」みたいな顔で。
「報告ご苦労。皆の者!!コレより、魔物共に神罰を下す!! 我が陣営には彼女【冷血のアテナ】であるメルティアも居る!この戦いに負ける要素等、微塵もありはしない!! さぁ! 我が愛する国の勇者諸君! 開戦の時だ…… 勇猛果敢に攻め立てる時ぞ!!」
その号令を聞いた兵士達(愛する勇者諸君)が。
「おおおぉぉぉぉっ!!」
「あの、冷血のアテナ様も出陣なされるのか!! コレは勝てる」
「メルティア様…… やはり美しい/// 」
「なぁ? お前知ってるか? あの子、女王陛下と五分五分でやり合えるって噂だぞ?」
「それはマジか? じゃあ俺ら勇者諸君(笑)はいらなくね? そこんとこどうよ? 俺が聞いた事あんのはメルティアちゃんって子、やべぇ〜 魔法で、山賊達と街の悪人共を一瞬で消滅させたとか」
「それはエグイな…… 数をものともしない訳ね?」
「その件もあってか知らねーけど、山賊共の活動が低迷というか、めっきり減ってるらしいし…… それで足を洗って、あらゆる地理やサバイバル知識を活かしてギルドとか慈善事業に貢献してる奴もいるとか」
『流石アタシのメルっちね!ふふん』
「誰だアンタ?見慣れね~顔だが?」
『アタシはメルっちのダチであり仲間!ちーたんってーの、よろ〜』
「つー事は、アンタも化物じみた強さとかある感じか?」
彼女が何か返そうとすると?ちーたんを探しに来たシュリとリクが。
「ちーたん…… 様?ここに居られたのですか? 」
「ちーちゃん。メルティアちゃんが呼んでたよ?」
各国で有名な将であるシュリが【様】をつけるものだから、ちーたんに先程軽口で話していた兵の顔がみるみると青くなり、もしかして凄いお方なんじゃ?とか思ったり、 幸い戦時中なので罰や処刑等をして、戦力と士気を下げる行為はしないだろうからまだ大丈夫なはず、という思考していると?彼女が嬉しそうに。
「それマ? メルっちアタシによーがあんの?なんだろ? wktkなんだが? この戦いが終わったら天界で結婚式をあげよう…… とか言われたらどーしよ! いやーん/// シュリリンにリッちゃんあんがと!後さ?シュリリンはもうちょいフランクでおk! 様とか硬っ苦しいじゃんよ〜 」
「ふむ、そうだな…… であれは私も【ちーたん】と呼び捨てにさせてもらおう。
こういうのは迷ってしまうのだ、リクの様に振る舞う事が出来れば良いのだがな」
「まだ、ちーーとっ!硬いけどまぁ…… おk、かな?」
「まぁ、そこがシュリさんの良い所でもあるから大丈夫だよ? 大人の女性って感じで、カッコイイもん!」
「リッちゃんソレな! 胸もそうだけど、なんかこ〜 そこに居るだけで伝わる感じのカッコイイやつがビンビン来るしっ!」
女性3人が盛り上がり始めたのを見ていた兵士が「あっ……コレは完全にアカンやつや」と、これ程に兵士達の中で憧れの人であるシュリと仲良くされているアホっぽい女性は只者ではなく、自分達は後でどんな懲罰を、どんな刑に処されるかを伝えられるのか不安になりながらも、話が終わるまで待っていると?
「ん?君らはまだ居たのか? 自分の持ち場に戻りたまえ、我らも準備が整い次第、参戦する」
兵士達は頭の上にクエスチョンマークを量産させつつ「しっ、失礼します!!」と言って、敬礼をして慌てて離れていった。
持ち場に戻った彼らは何も言われなかった事でさらに不安なってしまうのであった。
メルティアに呼ばれていた彼女はニヤケ頭らのままwktkしながら私に近付いてきて。
『アタシによーがあるって、なに? 愛の告白? それとも…… 子供の名前を決めんの?』
「うん、しないし決めないよ?ソレで呼んだのはね? 今から戦争らしくて、ちーたんはどうするのかなーと思って…… ね? 明らかに非戦闘員だし、だからテントで大人しくしてるか、他の所で待機するとか天界に戻るとかする感じ?」
『うはっW メルっちつーれーなーい〜…… でもそういう所も好き! ガッコ〜で適性検査って名目で戦闘能力を測った時は5だった気がするし、ぶっちゃけクソザコだから参戦するつもりはないよ? でも、アタシはネア様からの特命でちょーほーかつどうしなくちゃいけなくて、どこまで報告したら良いか分かんねーって、なってる訳でさ? 』
私の行動を監視する様に命令している人物はネアという方みたいだ。
しかし彼女を諜報員として配置するのは人選ミスでは? と思ってしまう…… だが、考えようによっては裏をかくには上手いての様な気もするし、ちーたんは実は囮というか、本当の罠を隠す為の策という風にも取れてしまう
。
「うーん…… じゃあ、そのネア様という方に念話かL○NEとかで連絡してみたら? メルっちが戦争するみたいですけど、どうしたらいいですか?とか、どういう情報が欲しいのか?って、聞いてみたらいいんじゃない?」
『あのオバサン苦手だから聞づらいし、話したくないだよね〜、すぐ怒るし…… でも分かんないなら聞くしかないよね? とりま、アタシは報告も兼ねて連絡してみる!メルっち、あんがとね?』
そう言うと、物陰に隠れるようにして(色々見えてて隠れてない)スマホを取り出して緊張した面持ちで操作し始めるのであった。
ソレを見届けた私はレヴィジェンヌ様とのゲームを開始する為に戦場へと突入する
お疲れ様でした!ありがとうございます!寒暖の差が激しいので体調管理にお気をつけを、ではまた次回!




