人を安心させるには?
どうもお久しぶりです。多忙につき投稿が遅れてしまいました。更新ペースは遅くなりますがボチボチ投稿しようと思いますのでよろしくお願いします
# 88 馬鹿と部下は使い用
時間は遡り…… ちーたん事、チールフ・ リリペットがメルティアのもとに諜報活動を開始する前日の事。
『みよきちぃ〜 ねっ、聞いて聞いて!』
私の友人のちーたんが嬉しそうに声をかけてきた。 私は嫌な予感と、いつもの『ピ○のアイスでハート出た〜』という報告かなと、7:3くらいの割合だった、あの件に関しては最善は尽くしてみたが、彼女を確実に巻き込ませないように出来たか? と言われれば、100%とは言えない…… むしろ、2割もあるかどうか分からないというレベルの話しで、マジで自信は無い。
だからこの笑顔も不安になるというもので、理由を聞かねばいけない。
『嬉しそうだね?どうしたの? 』
『えっとね、 ネア様からね? ちょーほー活動ってーの? メルっちの所へ行って、一緒に行動してさ? 報告してくださいって言われたの! 社長直々の、ひとく任務だよ?アタシってば凄くね?出来る女っぽいよね?ねっ!』
あぁ…… やっぱりか、私の行動も意味は無かったという事だ。しかし、彼女のサポートくらいなら出来るはずだ、危険から事前に防ぐ事だって…… それで私は自分の気持ちを悟られてはいけないと、変な感じにならない様にと気をつけつつ、作り笑顔で。
『うっ、うん! 凄いね!流石ちーたん。でも危ない事はしないようにね?』
しかし彼女は私の心を見透かしたように
『うん! でもさ? ぷッ、みよきちは素直っちだよね…… すげぇ〜って口で言ってくれてても、物凄く変な笑顔だし、何か仕事かんけーあるんしょっ? 納得いかねぇ〜って、顔に書いてっし……さ? それでも心配して、今も何かしらアタシの為に難しい事を考えてくれてんの、馬鹿な私でもすげぇー分かるから、マジ感謝だわ』
私は結構上手く隠せていると思っていたのだが 、いく100年ずっ友である彼女には、私の演技なんて舞台役者の中に紛れているド素人くらい分かりやすく、滑稽で場違いな奴に見えちゃったんだろうね…… この純粋な目で見通す力はもっとも彼女の特筆性であって、ユニークスキルではないかと思う程、素晴らしいものだ…… しかし、その白いキャンパスの様な心を利用する輩が居るのだけが懸案事項だ。
身の安全はメルッちが居れば、身を呈して護ってくれるが、ネア様や他の上層部がどんな命を与えるか分からない…… 一瞬で状況が変わるかもしれないのがネックである。
改めて隠し事が出来ない事を悟って、照れながら頬をポリポリと掻きながら。
『やっぱ、ちーたんにはバレるか、あははは…… でも、私が心配してても結局はメルっちが居れば何があっても守ってくれそうだよ「しょうがないないな〜」なんて、ぼやきながらね』
彼女にそう言うと、『確かにぃ〜』と、同意しつつニコニコしながら。
『みよきちとアタシ、何百年の付き合いだと思ってんの? でもあれ?今年で何年目だっけ? まぁいいや、自分で自信満々に言っておいてだけどさ? 忘れるくらい一緒の時間を過ごして来たって事っしょ? 』
その質問に対して私は間髪入れずに。
『332年目だね、もう少しで333年だよ』
すると彼女は目をキラキラ輝かせて。
『みよきち、スッゴ!私らもヤバいしゾロ目だしぃ〜 記念日は何かパーリーしちゃう? 3に因んだ何かでさ?』
『うん!出来ると良いな〜皆を呼んでやろうよ』
それから2人は夜が明けるまで語り合った。
______メルティアside_______
出発した4人は花道を通り、盛大に見送られて城から出た。
すると後ろから慌てたように大声で。
「メルティアァァァッ!!待ちなさいさい!」
無視をするのも悪いので振り向くと、その声の主は、ルーシア様でした。
何用かと思い、彼女の元へ駆け寄りひざまつくと?
「ふぅ〜 …… 間に合って良かった。
どぉーしても貴女に伝えなければならない事があったの」
そんなに急を要する事態という事だろうか…… やるにしろ、やらないにしろ聞いてから決めればいいやと軽い感じに。
「頭を撫でてほしいとかですか? 相変わらず…… 」
頭に手を伸ばしながら「甘えん坊さんですね〜」と、言葉を続けようとすると遮るように彼女は緊迫とした顔で。
「魔王軍が人類に対して宣戦布告をしましたの!今まで動きが無かったのにも関わらず、先程急に自分の事を新たなる真魔王であると名乗る者が各国々に使者を送り、『コレより貴様ら人間共には、我が贄となり支配下に置くとする…… 抵抗するのでアレば容赦はせぬ、従う者達には慈悲をくれてやる』と、先程ガクブルしながら私に通信魔法で知らせてくれまして、それを聞いた母上様は嬉々としながら敵の本拠地へ飛んで行きましたわ。それで各地の強者には魔族領と人間の住む境界線である前線基地の方へ向かって頂きたいの、それは貴女もですわ」
--私の知る魔王、ディオゼウスもといルリちゃんは果たしてどうなっているのだろう…… まさか敗れて王座を奪われたという事だろうか?最近ずっと、変態さん(女神)と一緒に行動していたみたいだから、それも関係がありそうではある。
とりあえず今は前線基地とやらに向かわねばならないし、そのまま魔王を退治出来れば一石二鳥ではなかろうか?気にしても仕方がないし、姫様のお願いを聞くとしよう。
「ではリクちゃん、シュリさん。という事なので、人類の危機らしいので向かいましょうか?」
「戦争…… 怖いけど頑張ります!」
怯えるリクちゃんに安心させようと、優しい声音でシュリさんが。
「心配するな、何がなんでも守ってやるから、私だけでは不安なら化物とか怪物様もいる事だ…… 大船に乗ったつもりでいるといい」
そう言うと、彼女は安心した様に笑みを浮かべながら。
「それはとっても心強いです!ありがとうございます。シュリさん、頼りにしてますね?」
こうして私達は前線基地と向かうのだった。
お疲れ様でした。如何でしたでしょうか?
次回からは戦争編となります。でもシリアスは今の所書けそうにないので、ギャグ要素は必ず入るので安心してください。




