物事なんて、どう転がるかなんて分からない
月に2回目更新してしまいました!ごめんなさい!
↑悪い事ではないのに謝る謎。
出来ないですねーとか言いながら、思いのほかサクサクと文章が湧いて出てきましてかけてしまいました。来月は書けるかなー
# 84 終わりよければすべてよしというけれど?
とりあえずだ、前話でも伝えた通り、脳みそをフル回転させて考えた策だが、自分の身を削る行為ではあるものの、それも致し方ない…… そんなに悠長に、「あーでもない」「こうでもない」等、している時間は無いのだ。
毒殺姫様に通信魔法で説明する事にしよう。
《もしもーし、フィーリカ様でいらっしゃいますか?》
そう問うと? 身体をビクッと、震わせてから。
《何かしら!? 泥棒猫を消すのに失敗してしまって、それ所ではないのです!貴女に構っている程、暇ではないよ!》
あらまぁ…… 気持ちは大いに分かるが、本人に言ってしまうのは、如何なものかと思いますよ? とりあえず、御気持ちだけは真摯に受け止めて先に話を進めよう。
《是が非でも、この状況を私としても、変えたいのですよ……信じてもらえるかはわかりませんが》
《どういう事なの?!説明なさい!!》
《実は私には、好ましく思っている方がいまして、王子殿下との婚約は是非とも避けたいという事です》
そう言うと? 過剰な反応を示す、私のプライベートをマグニチュード8、0で揺さぶる盗聴魔が、もとい女神様がfu〇k . Youと指を立ててそうな感じで。
『それはどういう事ですかぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!私のラブリーちゅっちゅしたいおっ、メルティアちゃんを誑かしたクソ野郎はぁぁぁーっ!何処のどいつDeath!!』
訳の分からない事を口走る変態さんはスルーして、話を続けよう。
《後はレヴィジェンヌ様が義母上様になるのは、身体がいくつあっても足りない程に、欲求を満たすだけの戦闘をさせられるのは間違いですし、個人的にはご遠慮願いたく思っているですよ。
今までお決めになった通りに、フィーリカ様とジーニアス様が婚約をなさって頂いた方が、こちらとしても有難いのです…… 如何でしょうか?》
さて、相手はどう来るのだろう…… 殺そうとした相手からの助け舟だ。
普通なら「はぁ?お前はなに言ってんの?」と一蹴されて終わりそうだが、今の状況的に藁にも縋りたいのは間違いないはず。
頷いてくれるという期待を胸に、返答を待っていると? 「仕方がないから、聞いてあげる!」とでも言いたげな感じに。
《それが嘘だとしても、物凄く癪ですが!貴女の言葉を信じてもいいでしょう…… 現状を打破するには、メルティアさんの協力や助言がなければ、突破は難しいでしょう?
して、何か策はおありなのかしら?》
その言葉に、心の中でガッツポーズをしてから、前置きが長くなりましたが、私の策を披露してあげようではありませんか!私はゴホンと咳払いをしてから。
《その策とは!実は仲良しだったフェロリーナちゃんの実験に付き合った結果、実験が失敗しちゃったぁ〜 ゴメンね? てへぺろ作戦、です!》
この即興で考えたにしては、すんばらしい作戦をドヤ顔気味に言って《良いわね!実は貴女は凄い人なのね? コレなら乗り切れるわ!》という言葉を待っていたはずなのに。
「そんな茶番で、場が収まるとでも思っているのかしら!? やっぱり貴女に、ちょっとでも期待した私が馬鹿でしたわぁっ!!」
いきなり怒鳴り声をあげるお姫様に、ネフィリムさんが。
「姫様! 急にどうなされました!? お気を確かに!」
すると姫様は、何かの歯止めが効かなくなったのか、見た目相応に泣きじゃくりながら私を指差し、こう言い放つ。
「だって!だって、だって、だって、
だってぇ……! この女が自信満々に言うから期待したのにぃ〜! てんで的外れで訳分からない事を言うのよ!? そんな事をしても収まるはずないじゃないのよぉぉぉぉ……えっぐっ……えぐ、ふぇぇぇん」
あらまぁ…… 泣かせてしまった、良い作戦だと思ったのに。
毒殺されそうになったり、イケメン野郎と結婚されそうになって、泣きたいのはこっちなのに!先に泣かれては、こっちのモヤモヤは何処にぶつければ良いのか……と、心配してると?
『さぁ!メルティアちゃん!! 私の胸に飛び込んでおいでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!抱きしめて、よしよしして、頬擦りして、色んな所をレロレロちゅっちゅして、癒してあげましゅからぁぁぁぁぁぁ〜っ!! さぁっ!』
あ〜 …… また、自制心の効かない変態がでしゃばっているようだ。
1回目はスルーしたが、言葉はどうであれ、
モヤモヤとしている気持ちを感ずいてくれての、優しさと気遣いが含まれた言動であるのは間違いはないので、仕方がないので返答する事にしましょう。
「飛び込みはしませんが、言葉だけで少しは楽になりましたので、ありがとうございます。女神さん」
『メルティアちゃんに、ありがとうございますって、言われちったぁ〜んっ! はぁはぁ……満たされるぅー! まぁ、それはとりあえず置いておきましょ〜。
それで、先程は華麗にシカトされましたが答えてもらいますよ!? 好きな人って誰なんですか!野郎なら女神の力をフル活用して、
※ すべからく抹殺っ!激殺っ!滅殺っ!二度と転生出来ない魂にしてやりますが、女の子なら思う存分に!イチャイチャしたり、もっと激しい行為に及んで頂いてどうぞなので、よろしくお願いしますでそうろう…… ぐへへぇ、じゅるり』
※ 「当然のこととして~すべきだ」と言う様な、学生の本分は勉強である為、すべからく勉学に励むべきである、みたいな使い方をするらしいです。
女神さんの頭のネジが全て外れた言動での使い方は正直、使い方が合っているかは不明ですが笑。
本分での説明でいきますと、可愛いメルティアちゃん(元オッサン)をも狂わせる野郎は当然として、この世から消すべきだ!という使い方をしています。
「男性ではないので安心してください。
殺さなくて大丈夫ですよ? 前世で庇った女性ですから、好きな人というのは」
『それなら安心安心一安心ですね! では私は、ルリちゃんとデート兼お仕事で既に30分程、待たせているのですよ! 帰りにホテルに連れ込んで、楽しい楽しい女子会でもしますかねぇ〜 では!失礼します』
「早く行ってあげて下さい。お仕事頑張ってくださいね」
いつもブレない女神さんが『頑張るぞい!』と、気合いを入れると?繋がっている感覚が消えた。
もしかしたら、レヴィジェンヌ様を呼んでくれたのも、過保護な変態さんのお陰かもしれないな〜 と思うと、さらに安心感で満たされていく感覚になってきた…… すると?
会話が終わるタイミングを見計らったように声をかけて来たのは、先程まで泣いていたお姫様だった。
「御1つご質問が」
「大分気持ちは落ち着かれた様で何よりです。それで質問とは何でございましょうか?」
「さっ先程、会話されていたのは!もっもしや女神様ではないのでしょうか!?」
女神さんと会話している時は、周りから分かるものなのだろうか?リクちゃんにも言われた事があったが。
「言動に変態性が含まれてはいますが、女神で間違いありませんよ? それが何か?」
私の言葉に衝撃を受けた様な「はっ!」とした顔になり、ネフィリムと目を合わせると
床に膝を付き、手を付き、頭を付け、ジャパニーズ土下座をしながら声を揃えて。
「度々の多大なる御無礼、申し訳ございませんでした」
「度々の多大なる御無礼、申し訳ございませんでした」
そう2人が謝ると? 部屋内に居る、フィーリカの家来や側近達、メイドや執事までもが同じポーズを取り、謝罪したのだ。
私とジーニアス様とルーシア様も同様に困惑していると? 全てを理解したであろう、レヴィジェンヌ様が。
「ふふふふっ…… やはりメルティアは面白い子ねぇ〜 賢者の島から帰る間際に怪しい手紙でフェルニーラ王国へ迎えと、面白い物が見れるはず…… とは書いてあったけれど、この事だったのね。
女神様からのお手紙だったとは、想像を超えていたわ」
このままの状態は心地は良くないので、私は声を大にして伝えた。
「皆様!! 頭をお上げ下さいませ! 妬みや嫉妬は、それぞれの気持ちは膨れ上がると殺意に変わります! だからしょうがないでは済まされない!という事になるのは許されません…… が、女神エヴュリス·サーライト·ミカエリスの名において、その御使いであるこの私が、その罪を許します!」
こう宣言みたいなのをすると?次の様になりました。
「エヴュリス様のお御使い様!ハハー……」「あの創造神、エヴュリス様の……(祈る)」
「エヴュリス様といえば、この世界の牽引なされている神!」
「エヴュリス様のお御使いが現代の勇者様だったとは……」
「なんと慈悲深い御方だ……」
という感じだ。
こんなセリフを吐こうなんて思って無くてですね? なんかこう…… 脳に、メルティアちゃん!直接こう言えば収まるから言ってね? 的な声が聞こえてきたわけですよ。
フェルニーラ王国での騒動は治まったにはおさまったが、祭り上げられて終わるとは……
何とも言えないモヤモヤが残るものの、無事に生きているのであれば御の字だと思っておくことしよう。
お疲れ様でした!少しでも楽しんで頂けたのなら幸いです。また次回!




