朝からメルティアは…
#8 朝からメルティアは…
昨日は疲れた…目が覚めたのは出勤時間、1時間前でした。
まだ眠い……朝ごはんはどうするのだろうと、考えていると? 部屋のドアに、コンっコンっとノックされた、なので私は重い身体を動かして返事をする事にした。
「はーい……どちら様ですか?」
「あのあの……えっと、おはようございます!昨日お会いしたリクです」
「リク?あ〜昨日はお疲れ様でした〜 後、おはようございます?」
「今から食堂に行くので、良かったら一緒にどうかなーって思って、誘いに来ました」
「ん? 食堂? ごはん? 食べる……zzz」
「メルティアさん! 起きてください! 寝ちゃダメですよ! 部屋に入っちゃいますよ!」
――私は朝は弱くて、いつもこんな調子で、目覚まし時計がないと起きれない状態である。扉がガチャっと相手声が聞こえてきた。
「あれ?鍵がかかってない!?メルティアさん、不用心ですよ!?いくら従業員が女性が多くても危ないんですからね!聴いてます?!……って! ひぃやぁっ!?」
ん?と思って自分の格好を見てみる、するとパジャマは開ている……寝相が悪く、よく起きたらボタンなどが外れたりしてる事がある、しかもこの身体は発育が良くて、15歳にしてはかなり豊かに実っているので、大変な事になっている。
「リクさん……ごめんね?寝相が悪いから良くこんな風になるんですよね 〜恥ずかしい所見られちゃいました……ね?」
寝ぼけ眼で、はにかむ私、すると「ズキューン!」と、なにかが撃たれたような効果音がして、リクさんが胸を抑えているではないか! しばらくすると彼女が、こう呟いて倒れた……
「あっ……もう可愛い過ぎます……」バタッ……
ようやく半分くらい覚醒し、始めた私は、倒れているリクさんに気がついた!
「リクさん!?誰がこんな事を!」
興奮した様子で突如脳内に、女神さんが我慢できなくなったのか、変態チックな言動を取り出した
『あなたが可愛いすぎるからですよ?はぁはぁ……思わず私も壊れるほど抱きしめて! チューとかしたくなりましたもん! とりあえず、リクちゃんに回復魔法かけてから、食堂に行ってください』
「女神さん!? おはようございます、普通のパジャマで魅力値が上がるわけないですよ! 何を言ってるんですか? とりあえずリクさんに回復魔法かけて、言われなくても食堂に行きます」
女神は思った、無自覚の力こそ怖いものはないと……
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それで私はリクさんをおんぶして、食堂に着いた……それを見た女将さんが、あらぁ〜と微笑ましい顔で
「リクちゃんを連れてきてくれたの? ありがとう、 もう仲良くなったのかしら?」
「女将さんおはようございます、昨日会いまして、お世話になりましたので、リクさんが私の部屋に迎えに来てくれたのですが、急に倒れてしまって、ココまで来ました」
楽しそうに、そして安堵した様子で冗談交じりに返事を返してくれた。
「ええ、おはよう、それはいい事ね?仲良くなれたなら、良かったわ〜メルティアちゃんが寝起きでパジャマがはだけていて、寝ぼけ眼なのが可愛いすぎて倒れちゃったのかしら? それなら私も見たかったわね?」
まるで見計らったかの様なタイミングで、女神さんが興奮した様子で話しかけてきた。
『ここに有ります!高画質撮影してありますとも!VR機能も付いていて、たっぷりと間近で思う存分にメルティアちゃんを堪能できます ! 永久保存版にロックもかけてますし、 バックアップもしてあります! 女神のデータベースにも 厳重に保存してあるので、消える事はありません! 特にオススメシーンは5分32秒19から、 7分52秒23までの寝言が吐血しちゃうくらい鬼可愛いくてやばいです!』
「え?天の声様!?言葉の半分以上、意味が分からないのですが、 メルティアちゃんのあられもない姿が私も見れるという事でしょうか?」
『女将がもっと善行を積めば……あるいは、メルティアちゃんの、嬉し恥ずかしくなるような事に巻き込んでくれれば、お見せ出来るかもしれませよ?』
「この盗撮変態女神さん! 何を勝手にしてくれてるんですか! しかもよりによって、それを人に見せるだなんて許しませんよ!」
『いいじゃないですか〜……それで人が1人幸せな気分になるんですよ? あなたは勇者です、人を助けるのが仕事です、動画1本晒すだけで助かるんですから安いもんじゃないですか!違いますか?』
「それでも貴女が同じ立場なら、盗撮されたり、動画とかを他人に見られたりするのは? 嫌じゃないんですか?!」
『嫌に決まってるじゃないですか? 何を 言ってるんです? 女神の身体はお安くないですよ? 女神の物は女神の物、メルティアちゃんの物は世界中の人の物、そしてメルティアちゃんを管理して、マネジメントするのは女神である 、私の仕事ですよ?』
とんだジャイ〇ニズムだ……しかも私には人権がないらしい….…悲しい、辛い、お家帰りたいし、理不尽だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!と嘆いていると女将さんが恐る恐る声をかけてきた。
「あっ……あのーメルティアちゃん? 天の声様とは 知り合いなのかしら?」
「え?あーはい…知り合いと言えば知り合いです、上司的な存在とも言えますね」
「え!?上司という事は……天の声=神様だ、イコール、神の部下である人……って事は? メルティアちゃんは神の使い?! あっ……そっ……そのようなお方とはいざ知らず! 今までのご無礼をお許しくださいませ!」
土下座する女将さん。
「頭を上げて下さい! 女将さん! 私は気にしてません! だから頭をお上げください!」
「メルティア様がお許しになるまでは、頭は決してあげません! 何卒お願い申し上げます!」
「分かりました!女将さんの事を許します! 全て水に流しますので顔をお上げて下さい」
「ありがとうございます! その寛大なお心深く感謝いたします……メルティア様の慈悲深さに、この女将は感服いたしました」
朝から凄く疲れた……女将さんの着物で時代劇感が増幅した、しかし綺麗な土下座だったな……朝ごはん食べれる時間あるのか?不安である、忘れていたがリクさんが私の背中ですやすやと寝息をたてていて、微笑ましい……子供のような寝顔で少しだけ癒されたのであった……働けるかな? 今日。