肩書き多い人に憧れる
体調不良でして(コロナじゃなかったです)、執筆やらアプリゲームの周回すらも億劫になるほど具合が悪くなり、投稿予定日よりも遅れてしまいました。
読者の皆様もお気をつけ下さいませ。
それでは本編へどうぞ!
# 73 脳筋エルフによる肉弾戦講座!?
大事なお仕事を引き受けた翌日、メインメンバーなのにも関わらず、久しぶりの登場のリクちゃんが、可愛らしい声で、爆睡していた私の身体をゆさゆさしながら。
「メルティアちゃん!! お〜き〜て〜っ!おじいちゃんが呼んでるの!」
これまたもう1人の仲間で、久しぶりの登場の、「じゅるり……」と言わせながら、シュリさんが耳元で。
「そんな可愛らしい顔で寝続けるというなら、襲ってしまうぞ?」
別にシュリさんに襲われても良かったのだけど、ぼやけて薄らではあるが、リクちゃんの涙目になった膨れっ面が視界に入り、重い身体を起こすことにした。
「おはようございます。リクちゃん、シュリさん」
リクちゃんは、見るもの全てをロリコンにしてしまうのではなかろうかと思う程の、元気な笑顔で。
「うん! おはようございます。
おじいちゃんが居間で待ってるから、行ってあげてね? 朝御飯が出来てるって」
続いて、朝から人を朝這をしようとしたガチバイ騎士は。
「おはよう。
ふむ、今日は寝起きが良いようだな? 珍しい事だ……私は※ダリア殿と、模擬戦をする予定なのだ、メルティアだけが修行するというのも、おかしな話しだからな」
※ 忘れている方の為に説明を。
ダリア……鬼人族の女性で、ヴァルハート王国の女王が、勇者をしていた時のメンバーの1人でもあり、今は何故か分からないが、メイド喫茶で働いている人で、59話と60話に登場。
シュリさんは余程嬉しいのか、スキップしながら部屋から出ていった。
その後に、私は朝食を頂いてから賢者の待つ部屋に行き、ノックしてから「メルティアちゃんか、入りたまえ」という言葉が聞こえたので「失礼します」と言い、部屋に入った……その瞬間!
「ここで会ったが、100年目っ!!」
この世界に来てから100年もたってないのだが、何処かで会った事がある様な、絶壁金髪ツインテロリータが、そんな事を言いながら斬りかかって来たのだ。
それに何とか反応し、ルナージュさんで受け止めて、一言。
「ローリッツさん? 部屋に入った瞬間に、間者に狙わせるなんて酷くありませんか? 危うく首が飛ぶところでしたよ?」
そう言うと賢者が「あはははっ!何を大袈裟な」と、笑いながら。
「このくらいなら対処出来ると確信しておったから、※ リコリスちゃんを止めなかったのだがね? 」
※ ダリアさんと同じく、59話と60話に登場した、武闘会の初戦の相手であり、傲慢でかつ、自分の家系に対する絶対的な自信を持ち合わせている、お口の悪い我儘お嬢様。
リコリス…… 思い出した、武闘会のルールをガン無視して、理不尽なイチャもん付けて来た、名族やら血族がどうのって、偉そうに物を言っていた、金ピカの鎧を着ていた少女か。
彼女の事を思い出していると、忌々しげに。
「不意打ちでもダメとか、本当にどうなってんのよっ!! コレで死んでくれたら、少しは許してあげようと思ったのにっ!」
私を天に召っしても鬱憤は晴れず、しかも完全には許してはくれないらしい……しかし、死んだら許すも何も、意味がない気がすると思うのは、私だけだろうか? かと言って、そんな気持ちを口に出せば、彼女は確実に憤慨するのは間違いない。
未だに負けを認めない気の強いリコリスちゃんの双剣を受け止めつつ、このままでは話が進まない気がするので、その状態のままローリッツさんに、話を進めるように催促をする。
「私はこのままで構いませんので、話を進めて頂けませんか?」
そんなセリフにまず反応したのは、リコリスちゃんである。
偉い血筋であるお嬢様がしちゃダメな顔になり、こんな事を言い出した。
「ムフゥゥッ!! またアナタは!この私の存在をまた! 無視をすると言うのね? ! これ以上侮辱を重ねると言うのなら、お祖母様とお爺様に頼んで、1族総出で貴女の首を狙うわよ!!」
何かまた、凄い事を言い出したな〜なんて思っていると、不意にローリッツさんが口を開き、こう言った。
「リコリスちゃんの一族と共に、メルティアちゃんを鍛えようと言う話が決まっていてね、その事伝えようとして、朝から来てもらったんだよ」
――― え? それは……大丈夫なのか? 私を殺そうとするお嬢様いる一族の方々との修行なんかをすれば「うちのお嬢から聞いたぜぇ? お前さんには散々弄ばれったってなぁ……その落とし前、その身体で払ってもらおうか!」って、本気で殺しにかかって来るのではないかとか、思ってしまう。
もしも古の賢者の魔法を皆様が使えると仮定した場合、この場所が吹っ飛ぶだけならまだいいのだが…… 世界の崩壊するかもしれなし、ムキになられて一斉に唱えられた場合は、シュレさんに出動願いを出さねばいけないだろう。
そんな自問自答をしていると、そんな不安要素を否定するように賢者が。
「メルティアちゃん。
リコリスちゃんの一族だから心配なのは分かるけど、命を狙おうとするのは彼女だけで、他の者は武闘会の試合後からは君のファンだから心配はないよ」
――― リコリスさんから命を狙われるのは、どうやら確定事項らしい。
武闘会で、彼女親戚である一族達が、いつの間にか私ファンになっていたのには、驚きである。
であれば、ツインテ金髪ツルペタ理不尽幼女を制止してくれるのではなかろうか?
なんて事を私は考えつつ、賢者がリコリスさんに、手刀で首を「とんっ」と叩いて、前にパタリと倒れる前に、急にその場に現れた男達に担がれて、賢者が「では、修行場に参ろうか」と、言ったので大人しく付いて行く事にした。
そうして山へドンドン登っていくと、何だか懐かしい物が見えてきた、それは大きなお寺みたいな形をした建物だ。
そして門を潜ると現れたのは、仁王立ちした老若男女が数名居て、ローリッツさんを見るなり全員で。
「ようこそお戻りになられました!老師!! 」
それに対して、何かと肩書きが増える賢者さん兼、老師がそれに応える様に。
「今戻った! 知っている者もいるだろうが、本日からメルティアちゃんと共に修行を行おうと思う」
その言葉に各々が、反応をみせる。
「メルティアちゃんと修行出来るなんて、嬉しい!! 後でサイン貰お〜」
「武闘会優勝者との修行…… 楽しみである」
「いい所を見せれば、お近付きになれるかも?!」
――― イケメンさんだけど、それは無いです。
午前中に始まった修行は、空手とかにある様な、ローリッツさんの使う流派の基本的な体術の型や、ルナージュさんをさらに扱えるようにと、剣の技を徹底的に習った。
次に始まったのが、基礎体力を付けるために山を縦断し、滝行を行うといった流れで続き、素手や木剣を使った100人組手で1日が終わりという流れで、まるで少〇寺の修行に参加している感覚もあり、新鮮味もあってか、1日の流れが早い様に感じたのだった。
それから月日は流れ、時に賢者さんを怒らせて、バトルを挑まれて、人知を超えた殴り合いをして、門下生の方々をドン引きさせたり、不意打ちでリコリスさんに殺されそうになるのを返り討ちしたり、寝込みを襲われそうになったのを、何故か部屋にスタンバってた、私ファンのエルフ女子達が守ってくれたりした。
エルフの男からの交際の申し出を、物理的に断ったりと、様々なイベントをこなし、フェル二ーラ大国に出発する日を迎えたのだった。
お疲れ様でした!いかがでしたでしょうか? 今回は、少し長めになってしまいました。
前回の後書きで宣言したよりも、話が進みませんでした……何故? 次からはフェル二ーラ大国へ向かう話になるか、外伝になるか、その時の私の気分に、どちらかを投稿します。
次回もよろしくお願いします!




