浮気はダメだと思います!
ただいまの時間では、こんにちはです。
特に書くこともないのですが、コロナさんが酷くなって来ましたね……大丈夫でしょうか?
今、頑張っておられる医療従事者や自衛隊の方々に謝辞を。
ありがとうございます!
# 70 陰謀を阻止する2人。回想と事情説明
連続の戦闘に加えて、悪逆魂の回収や、精神的にも疲れる様な事もあり、癒しタイムは有ったが、操り人形の糸が切れたかの様に、倒れてしまったのだと思う。
------とある時空の狭間------
メルティアが、メイド喫茶対抗【以下略】の決勝戦、開始直前と同時期。
『ふぅ……』と、溜息をつく女性が居た。
それを見た男性も疲れているのか、 弱々しくも声をかける。
『お疲れさん……何とかなって良かったな? 一時はどうなるかと思ったが……誰が向こうの術を止めてくれたかは分からんがな……しかしアレだ、 コッチの案件を処理している時に、同時進行してくるとは思わなかったぜ、あの野郎』
その言葉に弱々しくも応える様に、女性は笑を浮かべながら、その疑問に対して、こう答えた。
『本当にわからないの?誰、 じゃないわ……メルティアちゃん……よ。
あの老耄の側近であり、バルディン · スシューベル · ロシュア(フード男)を倒す何て、この世界じゃあ、3人(ローリッツ、 フェロリーナ、レヴィジェンヌ)くらいなものよ……』
その言葉に驚きつつも、男は頷きながらも、こう言った。
『メルティアか……納得いった。
俺はどこか、アイツをこの事から遠ざけようとしていたから、勝手に外していた……しかし、バルディンの野郎が駆り出されて来るなんて、余程の緊急事態なんだろな? これで落ちつきゃ……』
男性が言い終わる前に、間髪を入れずに女性がつっこむ。
『ディオっ!!それ以上は言ってはいけないわ! 自らフラグを立てるんじゃないのっ』
ディオと呼ばれた男性、魔王……ディオゼウスは『すまん、すまん』と言いながら女性に声をかける。
『エリ、悪かった。
アイツの為にも、しっかりやらねぇーとな? 最後まで』
エリと呼ばれた女性、女神……エヴュリスは。
『アナタに言われるまでもなく、私の愛する子供のためですもの、 それとディオ? 』
ん? と首を傾げ、エヴュリスに問う。
『違いない。
それで他に何か有るのか? 』
いつもの変態女神を彷彿とさせる、厭らしい笑を浮かべながら、こう言った。
『※ あの約束はどうなっているのですか?早くしてくださいよぉ〜 カメラも持ってきてるんですからぁ〜』
※ 40部分 #36 皆さんは生徒手帳とかに好きな人の写真とか入れてました?を参照ください。
魔王は頭の上に、クエスチョンマークを大量に量産しながら、こう言った。
『カメラ? あぁ〜写真か!今すぐ遠慮なく撮れよ』
しかし、女神はその反応に対して、青筋を立てながら笑顔で。
『何を訳の分からない事を言っているんですか? 野郎の身体なんて、〇〇みたいなものでしょう? さっさと女になって、脱げと言っているんですよ』
魔王は例の物との引き換えに、被写体になるという約束を思い出した。
そして、彼は紅い光に包まれて、女性の身体へと変身して、覚悟を決めたような雰囲気を纏い、一言。
『さぁ……来い! 好きに撮りやがれっ!この変態百合女ぁっ!!』
この時を待ってました!!とばかりに、女神は黒の下着姿になったルリちゃんを、ガバッと抱きしめてから、淫らな撮影会を開始するのであった。
------メルティアside-------
時は戻り、意識が戻ってくる感覚がした。
視界がだんだん開いていき、寝息の様な音も身体の両側から聴こえてきた。
私の両サイドで寝る人物を確認する為に、覗きこんでみた……そこに居たのは? リクちゃんとフェロリーナちゃんであった。
なんというロリハーレム!世のロリコン達が、この光景を見たら怒り狂ってしまいかねない「何と羨まけしからんっ!!」と。
それからしばらくは寝るでもなく、ただ起きて、横になっている状況が続いた。
その静寂は……数分たったくらいで、壊され、いきなり扉をバンッと、勢いよく開く者がいた。
その音を聴いた瞬間、デジャブを感じた、そのいきなりの侵入者に対して。
――騎士ならば、ノックくらいしてくださいよ……
と、心の中で、ツッコミを入れた。
そんな事も露知らず、侵入者はヅカヅカと入ってきての第一声が、こちら。
「メルティア!!大丈夫か!? いきなり倒れたから心配したが、もう大丈夫なのか?」
無遠慮に入って来た騎士様に心配をかけてしまった様なので、元気ですよ〜というのをアピールする為に、私は手を振りながら、こう言った。
「はい! 先程目が覚めた所でして、身体の方は大丈夫ですよ」
と、言いながら力こぶを作るようにして、元気アピールをした。
するとシュリさんは、素早い動きで笑顔のまま、私を力強く抱きしめた。
――そこまで心配させてたんだな……しかし、めちゃくちゃ痛い。
力強すぎぃぃぃぃ……
そんなに広くはないベッドの上に、私の両手に幼女と、上には大人のお姉さんという、何とも贅沢な光景が広がっていた。
振りほどこうと思えば、この場から脱出は可能だが、もう少しだけ楽しむ事にしよう。
それからしばらく、ハーレム状態を味わっていると「コンッコン」と、控えめなノックが聴こえてきて、私は「はい、どちら様でしょうか?」と、尋ねると?
「メルティアちゃん。
ローリッツだ……少しばかり、聞きたい事があってね、 入ってもよいだろうか?」
はて? 私は何かやらかしたのであろうか? そうだとしても、修行についてだとか、今後は何処に向かい、何をすべきなのかを、聞いて起きたいので、とりあえず入室を拒む理由はない。
「どうぞ」と、答えると? 扉が開き、見た目はナイスミドルなロリコン賢者が入って来た。
すると? 私と目が合う前に、私の両サイドにいる人物を確認するやいなや、 これぞ驚愕の表情とも言える、まるで……嫁の浮気現場に娘までもが 同伴しているのを目撃した様な顔で、戸惑い!嘆き!悲しみ!あまりの衝撃で、立っている事さえも困難とも思える、目の前の出来事に力無く、前のめりになりながら膝を付き、こう言った。
「儂のっ!儂の愛する嫁と!! 孫娘を寝盗られたぁぁぁぁぁっ!! 」
別に寝盗ったつもりはないのだが、 ロリコンの目と鼻から悲しみの水が、湯水の如く溢れ出てきていて、すごい顔で泣き崩れていた。
ちゃんと説明をしなければ、修行編が急遽無くなる可能性もある為、 無実である事を説明しなければならない。
そうしたいのも山々だが、問題がある。
私は口を開けば火種を生成し、 口が災いの元という字が如く、無意識のうちに相手を怒らせ、激おこプンプン丸にさせてしまうという、ステータスには表示されない特殊スキルが付与されているらしく、今までにも散々やかしている。
しかし! このまま放置プレイを実行するのは、絵面的にも気持ち悪いし、ずっと見ているのも苦痛になり、殺意に変わりかねないし、色々な不安要素を振り払い、弁明を開始する。
「賢者様。
お2人がベッドに入り込んでいるのは、私の身を案じての行動で、優しさからの事だと思います。
直々に誘った訳ではございません」
そう言うと? 先程まで、涙と鼻水で顔をぐちょぐちょになっていたのがピタッと止まり、時を戻したかの様に、普通に軌道修正しながら、いつも通りの感じで、話を進めてきた。
「そうであったか……取り乱してすまなかった。
聞きたい事とは、極龍魔脈楼についてだ」
きょくりゅうまみゃくろう? 私は、キョトンとした顔をする。
聞き覚えもないし、分からないので、素直に答える事にする。
「聞き覚えもないのですが、そちらに何か有るのですか?」
私の反応を見てか、賢者は安堵した様に、明るく話始める。
「いや、修行場所にはうってつけの場所でな、ご存知無いのなら良かった」
賢者は思う。
――あの場所の事を知らずに、彼女は山登り感覚で行ったという事であろうか? 決して、気軽に行けるような場所では無い。
何せ、凶悪な魔物が蔓延る巣窟なのだから……
賢者は思考が終わると、彼女に対して1つの疑問をぶつける。
「それからメルティアちゃん。
もう1個だけ質問良いかな?」
メルティアは「はい。何でしょう?」と、返事をしたので、まだ完全に心配を拭いきれていない賢者は、恐る恐る口を開く。
「レヴィちゃん、と言っても分からんか……ヴァルハート王国の女王と言った方が分かるかな? メルティアちゃんは助けてもらったんだよね? 」
「そうですね。
礼を言いましたら、 賢者様が頼んでくれたとか、ありがとうございました」
少し緊張感のある感じに賢者が。
「うむ、どういたしまして。
それで聞きたいのが、メルティアちゃんがそこで何をしていたか?という事でね、覚えている範囲でいいから教えてほしい」
その問に対して、あっけらかんとした顔で、こう答えた。
「私の契約している輪天武神が、悪逆魂と呼ばれる、食料的な物らしく、その気配を感じ取ったようでして、 回収をお強請りされまして、その持ち主を探しだしてから、対象者と交戦しました。
暗殺者を生業とされている方で、武具には毒の様な物が塗られていたらしく、戦闘には勝利しましたが、倒れてしまいました」
賢者は安堵感と共に、メルティアに対して、 恐怖も同時に抱いた。
輪天武神という言葉は聞いた事がある……勇者の旅に同行しなくてはいけくなった時に、耳にしていた。
1柱居れば、 相手が100倍の兵力差であろうと
、 簡単に戦況がひっくり返してしまう程、その力はあまりにも強大だという。
彼女達は闘争本能を満たす為だけに、 人間達の戦に傭兵として紛れ込み、 好き勝手に暴れ回るという暴挙を見兼ねて、彼女達の上位の存在である神が、武具に封印したという話しだ。
お疲れ様でした!如何でしたでしょうか? 少しでも、くすりと笑って頂けたなら幸いです。
また次回!




