魔王のセリフって?
申し訳ありません!どうもお久しぶりです。
リアルが忙しくてなかなか執筆時間もなく1年近く放置になってしまいました。ちゃんと生きてます
# 97 まだ終わりじゃねぇんだよ!!
まるでテーマパークの様な歓迎ムードにも困惑しつつ門をくぐり、まず現れたのは?
『よくぞここまでたどり着いたな勇者ども!吾輩は魔王軍が幹部にして四天王の1人!名を、ソク·オチニコマヤン·カワレーぞ!!かかって来るがいい』
そう名乗った瞬間にシュリさんが轟迅瞬花で距離を詰めてから斬りつける。
「即落ち…… 二コマやんか我ぇー!! 四天王なのにネタキャラ入れるな!久しぶりの出番にカッコイイ戦闘シーンかと思えば、ツッコミを入れさせるなよぉぉぉ!!」
と言いながら一刀両断でソク·オチニコマヤン·カワレー氏を一撃で葬った。
続いても似た様なタイプのビョウシャーモナ·クヤラレチ·ヤウーノ氏、タスケーテト·カウ·ソダピョーン氏の裏切りの奇襲を返り討ちにしたりと、シュリさんの洞察力と観察力に助けられながら余裕で四天王達を3人倒したのだった。
「ここまで辛い戦いでしたね…… 残りは1人人です」
「うん。とっても強敵だったね!」
「おい。本気で言っているのか? お前達は何もしていないよな? というか気が付いてたよな? 別に私がいなくても余裕だっただろう? はいと言えぇぇぇぇぇぇぇ!!」
『ぷッ、マジでC級のテーマパークみたいなアトラクションの流れだったし、絶対にこんなクソつまんない事を考える人、絶対にアタシよりアホじゃん』
まさか、そんなアホな企画を考えた本人に話を聞かれているとは知らない一行は緊張感の欠片も感じられない会話しながら進んで行き、大きな扉を勢いよく開けて次の四天王とご対面した。
『よくぞ我ら四天王の3人を退き、最後の私までたどり着いたわね?かかってらっしゃい』
先程のネタみたいな3人とは打って変わって、待ち構えた彼女は自信に満ち溢れており。
漂うピリピリと素肌でも分かる程の強者感に緊張感で埋め尽くされた。
「いやはや、コレは先程の御三方とは全く違いますね」
「本当に強そう…… 怖いな」
「ふふっ…… これでこそ修行したかいがあるというものだ、四天王が最後の1人の実力…… 私に見せてくれ!!」
何故かシュリさんが主人公よりも主人公っぽい事言いつつ、臨戦態勢をとる。
すると?まだ名乗っていない四天王の彼女が少し焦った様に。
『あっ、あらあら勇者のお姉さんたら…… 血の気が多いのね?せっかちな女は殿方にモテませんよ? せっかく会えたのですし、貴女達の名前を教えて下さらない?』
「ふむ、流石は最後の四天王…… メルティアとリク。名乗るのも礼儀という物だ」
「メルティア・ラブ・ローズヒップと申します。私は女性が好きなので殿方にモテたくてありません」
「リクはリク・モン・ブラウンだよ。
男の人は嫌いじゃないけど女の人も好きです。メルティアちゃんはもっと好きです」
「私はシュリ・アルストリア・エリザベート…… ガチバイだ! 」
三者三様、名前と恋愛の対象を言う自己紹介し、それを聞いた四天王である彼女が不敵な笑みを浮かべた後、パチンと指を鳴らした。
『ふふふっ…… さぁ現勇者、シュリ・アルストリア・エリザベートよ!我が下僕として隣にいる貴女の仲間同士で潰し合いをなさい!!』
しかし3人に変化は無く、ただ呆然としながら「お前は何を言っているんだ?」的な顔で見つめる。
そんな視線や、術が不発した事の動揺で。
『何故ですか!? ※魔王様さえも掌握出来た私のスキルが通用しないとは…… 流石勇者と言うべきですか』
※ お気づきの読者もいると思いますが、魔王を操った張本人。
彼女の能力は名前を知る事で操り人形にする事が出来るという物で、何故不発に終わったかと言うと勇者でない者を固有名詞を間違えた事により術に矛盾がしょうじ発動しなかったのだ。
まぁビキニメイドアーマーみたいな珍妙な格好した2人とThe騎士の格好した3人を初見で見たら確実に間違えるだろう。
「何がしたかったのか分からんが、いざ!尋常に勝負…っ!」
その後は呆気なく、シュリから攻撃で為す術なく倒された……名乗る事もなく。
「意外と見掛け倒しの相手であったな…… 」
と、物足りない気持ちでいっぱいのシュリを2人で鼓舞しながら先へと進んでいく。
3人の前には明らかにラスボスがいますよ感の出ている豪奢なバカでかい扉があった。
「無駄に豪華な扉ですね……魔王さんってこんな趣味なんですね」
「あそこの所に女神様っぽい見た目の人物が彫られてるよ!」
「ディオゼウス殿にこんな趣味があるとは思えんがな…… 確かに女神様をかたどった彫刻は芸術的であり繊細で素晴らしいな」
各々、好きに感想をのべながらワイワイする事3分後…… 待ちきれなくなった魔王が。
『お前らは…… いつまでくっちゃべってんだコラ!! さっさと入って来いや!』
そんな言葉にシャキ!とした3人はいそいそと中へ入って行く。
するといかにも強敵が現れます感のBGMが鳴り響き、天井からスモークとライトアップが降り注ぎその中から魔王が現れた。
『フハハハッ!よくぞここまで辿り着いた…… 本当に…… 待ちにまって、ようやく第2話からの約束を果たす事が出来そうだ、メルティア!!』
私と戦いたくて、ずっとうずうずしていた魔王さん。
その思いに応えなくてはいけない……
「ええ、大変お待たせしてすみませんでした。御期待に添えるか分かりませんが、尽力します」
そう言い終わると同時に空へと腕輪を投げて、ルナージュさんを握り、魔王さんに最初の一撃をくわえようとする。
『ははっ!良いねぇー 最初から全力か?受けてたとうじゃねぇーか!!』
何も無い空間に手を入れて刀を取り出した魔王も相対する様に抜刀の構えで突撃し、打ち合った!その瞬間に部屋全体に耳をつんざく音と衝撃波が広がり、両者の足元にクレーターが出来上がる。
「最初の一撃で仕留めようかと思ったのですが、やはりダメでしたか……」
『おいおいメルティア…… そんなつれない事言うなよ〜 やっと戦えたってのに、もっと楽しもうぜ?』
そう言われたら御期待に応えねば男が廃るというもの、今の身体は女性だが。
やれやれ仕方ないと再び気を引きしめ、魔法で楽しめて頂けるか不安だが、違う攻め方をしてみよう。
「魔王さん?魔法はお好きですか?」
『お? 次は魔法勝負かぁ〜いいぞ、メルティアの魔法を見せてくれ! 火力か?それとも補助技を駆使した肉弾戦か?』
「では威力勝負で…… 我、勇を振るいて魔を屠る者なり…汝に裁きを与えん!ヒロイックジャッジメント!」
『力量を確かめるいいチョイスだ!呪文の選択も。
我が魔の本流よ!!強者としての力を汝にみせつけよ、デビルザストロングショウタイム!!』
無数の光の武器が一斉に魔王さんに飛んでいき、彼の唱えた呪文で現れた筋骨隆々の禍々しい魔物の様な姿の者が向かって来る光の武具を簡単に弾き返し、雄叫びをあげた。
『ふはははははっ!どうだ!?怖いだろう? そして強いだろう?』
「まさか受け止められるとは…… 確かに見た目は怖いですね。
まさか召喚まで使われるとは思ってなかったのでどうしましょう」
「メルティアちゃん!私達があの筋肉ムキムキのオジサンと戦うから魔王さんと勝負して」
「あの物体をオジサンと呼称するのはともかくとして任せてくれないか? 私達が引き付けておく、邪魔はさせない」
「ありがとうございます! ではお願いします」
「うん!」 「ああ!任せてくれ」
『へぇ〜 コイツはなかなか強いが大丈夫か? リクとシュリで倒せるか見物だな。
そしてメルティア!次は何を見せてくれるんだ?』