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序章一

かきたいときにかく

適当許して

「イーラーリア!」


眩しい朝日が照らし込む教室の中で、一際目立つ声。

その声を発した少女は、机の下からサッと立ち上がると、快晴の様な明るい青色のポニーテールを靡かせ、ちょうど今席に着いたばかりの、透き通るような白髪のロングヘアの少女の肩をいきなり両手で叩く。


白髪の少女は体をビクッとさせると、やれやれ。と言った表情で、呆れた、けれども嬉しそうな表情で後ろでニヤニヤしている蒼髪の少女に振り向く。


「おはよう。もう、リアナ…普通に挨拶してって毎日言ってるでしょ!」と少し不機嫌そうに言った。


この二人の朝は大体こんな感じの会話で始まる。


白髪の少女一一一イラリアはいつも、

青髪の少女一一一リアナに見つからないように慎重に教室を偵察してから入る。


そう、リアナはイラリアが落ち込んでいてもお構い無しに毎朝ああいう事をしてくるからだ。


イラリアの席は一番後ろの窓側の席で、教室では一番高い位置。なので前の扉からは高低差があって見つかりやすく、イラリアの席周辺で毎日張ってるリアナには前から入ると大体バレる。


ちなみに、イラリアが前から入る日は本気でソレをやめて欲しい時。


まぁ、そんな日は年に数回程度。


それ以外の時は、後ろの扉からちらちらとイラリアを確認してから入る。


嫌…では無い。寧ろ日課になりつつある。


もう2年も毎朝こうしてビックリさせられていればさすがにそこまで驚きはしない。


それにリアナがこうしてくれると不思議と安心する。


「だって、いっつもクールなイラリアがビクッてなるんだもん。可愛いすぎてやめられないね!

…それにしても今日は一段と表情が硬いというかなんというか…」


そう言うと、リアナは小走りで一番前の窓側の自分の席にカバンを置いてから、イラリアの隣の席に座る。


「だって今日はあの首無事件が始まってから五年…

初めの事件から一年は首無事件がほぼ毎日のように起きてた気がするけど、今年はあまりニュースになってない。

それでも今年に入ってからは二十九件起きてる。

犯人からして五年という月日がどれほど大切で重要なのかは知らないけど、大量首無事件が起きるんじゃないかって巷で噂なのよ。

あの事件から一年経った時も同じように騒がれてたけど、結局二人が殺されただけだったけど…

まぁ、二人が殺されただけって言っている辺り、もう皆感覚が麻痺してきてる。」


イラリアはそう言いながら魔電書でそのニュースを開き、リアナに見せる。


「見せられなくてもそれくらい分かりますぅー!

でも殺されてるのって、奴隷に酷い扱いしてる人って話じゃん?

いい事って言っていいのかは分かんないけど、いい人なんじゃない?」


そう言いながらリアナはイラリアの髪の毛で遊ぶ。


「どうなんだろうね…

それにしてもあの事件の子、今生きてるのかな?

あの事件の子が犯人って一部では言われてるらしいけど、十一歳の子があんな殺し方出来るとは思えないし、

今生きていたら十六歳。

拉致された後どうなったんだろって、つい考えちゃう。

それにしても最近は、ここグランバレンで首無事件が起きてるし、知らない人を驚かせて殺されないようにしなよ?」


リアナを煽りつつも心配するイラリア。


「そこまで馬鹿じゃないわ!もう!」


と笑いながら怒り、プンスカとしたリアナは自分の席に戻って行った。


リアナが席に座った後、イラリアはリアナに見せた、首無事件について語った記事をささっと読み始める。



全国で話題になっている猟奇殺人事件、通称首無事件は、ミルカレシアで起きた事件が始まりとされています。


この事件が起きた後、世界で七つの大都市のうちの六つ、ミルカレシア、ミュリアレン、アクスタシア、セナリオフォルム、プレジール、マークキュリオでこの事件が続きました。


そして世界七大都市最後の一つグランバレンで事件が起きなくなった後、首無事件は無くなるのでないか、と言う噂もあります。


それにしても気になるのは、殺される人。


殺された人は皆、老若男女問わず、奴隷をも暴行していた貴族と言う話なんです。


それと、奴隷や子供はあの事件の少年のように連れ去られている訳でもない、と言うのが少し疑問に残りますが、


無事なのかと言う方が気になりますね…


記事はここで終わっていた。


本来奴隷などは、悲しい事に暴行されるのが当たり前な環境が殆どで、世界中の人は、この奴隷にも暴行を振るう貴族をも惨殺している点に違和感を覚えていた。

イラリアもその違和感の謎を拭おうと少し記事を漁ろうとした所で、タイミング良く先生が教室に入ってきた。


仕方なくイラリアは魔電書を閉じた。



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