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川岸
美しき夕陽
金色に輝く光
それは
一幅の絵画のごとき
美しき光彩を放っていた
川岸をわれは
深き思索せんと
一人歩いた
そこには
西へ沈みゆく夕陽と
東から昇りゆく月が
われを見つめていた
夜の闇が近づいていた
未来を思うとき
われは川岸を歩かずにはいられなかった
夕陽の光は
辺りを包んでいる
川の流れゆく音が
響いていた
土手を歩く人々は
美しき自然のドラマに
足を止めない
日常の喧騒から離れた
本当の世界を
人々は求めながら
足を止める余裕はない
人間よ、人間的であれー
ルソーは叫んだ
自然へ帰れー
彼は人間の本来の姿に帰ることを
叫び続けた
われは彼の言葉を
思わずにはいられない
辺りは闇が覆い
静寂に包まれていた
虫の鳴き声が響き
風が吹くたびに
枯れ草が音をたてて揺れる
川面は銀に染まり
月光をキラキラと反射させている
深く深く思うとき
少しの道が拓ける
美しき自然の調べは
世界中を包んでいる
自然ー
それは、人類の求め
人類に壊された
世界の宝!
人間よ!
自然を取り戻せ!
真の心を取り戻せ!
心に抱かれたるロマンを追え!
そこに
汝の最大にして最高の
人生の劇が拓かれるのだ!