黒歴史……
「アアアアアアアアアア…やっちまったゎ…」
部屋で一人頭抱える。初めて肉親が死んだらそりゃ冷静さなくす、訓練も演技する余裕なく打ち込んだか、暴れたりない…そんなとき国の近くにはモンスターが生息していると知り、城から抜け出して町の外へ…まぁ、魔法を全力で放てばスッキリするかなと思ったんだが、まさかゴブリンなんかの集団に囲まれるとは思わんかった。
「イライラしてんだ、かかってくるなら潰すぞ?」
「ギャッハ!ガキガイキガッテヤガル」
「エサキタ、エサキタ」
「ハヤクコロソ!」
ブッチッと頭の中で弾けたあとはもう…風で切り裂き、炎で灰にし、武器を奪って斬り倒し、血の臭いで別なモンスターが現れては片っ端から修羅の如く敵を屠る。気づけば地獄の様な風景になっていた、俺を見つけた騎士団の皆さん顔が凍りついていたし(あっ!ヤベェッやり過ぎた!)
「あ、皆さん出迎えご苦労様です。ここら辺の死骸の処分お願いします。ちょっと返り血洗い流してくるんで!」
「あ、はい…」
水の魔法で簡易に洗い流し、町の宿でキレイに洗っている間に服を買いに行かせ、身なりを整えた。王子とはバレない服装で城へと向かう。ちょっと皆さん護衛するには距離遠くない?まだ5歳児だからな…信じられないだろうけど…
城へ戻ったら親父もとい国王にこってりと搾られた…ついでにアルにも…しばらく部屋で謹慎らしい(泣)。部屋で項垂れた(黒歴史作っちまった)
1週間後、監視兼世話係に執事が付くことで謹慎が解かれた、また城から脱走しないためである。ちなみに城から脱走できたのは魔力をコントロールする際、目に魔力を集中し魔力を可視化させることにより、人の魔力を見ることが出来るようになった。それにより、壁があろうが赤外線カメラの如く人が探知できるため、某ゲームメタル〇〇ソリッドのように気づかれることなく立ち回りできるのだ、ヤバい楽しい…と思ったのは言うまでもない。それを防ぐための付ききり執事だ…しかも魔力の質を見るとだいぶ強い、どっから見つけて来たんだ!こんな人材…
執事名前はバルトワール、バルトと呼んでる。ナイスミドルな紳士だ、前世の記憶が嫉妬する。武術に魔法の要素を取り入れた技を持っておりたまに指南してもらってる。騎士団長より遥かに強いんじゃね?と思う。強くなったと思ったが簡単にあしらわれてる…ちょっと凹む。