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あなたへ...2016年3月

ホワイトデー

作者: あずま

朝起きたら

仏壇にハートのボックスに入った

チョコが置かれていた


お父さんだなと思った


仕事から帰ってきたら

大きな円筒型の包装と

小さな袋が2つ


お兄ちゃんと

おじちゃんと

さっちゃんだね


さっちゃんは

おじさんの息子だけど

お父さんと3つしか違わないから

さっちゃんは変だというのに

さっちゃんっていっていたね


お葬式の時も

49日の時も

クリスマスも

バレンタインのときも

さっちゃんは泣いてた


きっとチョコを持ってきたときも泣いてたろうね


お父さんのチョコを見て泣いて

おじちゃんのチョコを見て泣いて

お兄ちゃんのチョコ見て泣いて


こんなに愛されているのに

チョコをあげなくたって

ホワイトデーにチョコをくれて

泣いてくれる

こんなに愛されているのに


あなたはどうして

遠くに行ってしまったの?


お父さんも

お兄ちゃんも

おじちゃんも

さっちゃんも


お母さんも

オネエチャンも

おばちゃんも

おばあちゃんも

毎日

あなたを探している


もうすぐ

もうすぐ

あなたと最後に話した日が来てしまう


あなたの笑顔を見られない日がきてから

1年たってしまう


今でも

お母さんは

あなたを探している


車の中

家の中

空の中

あなたの小学校

あなたの中学校



でも

あなたの高校は見たくない


近くに行きたくもない


きっと

どこにあなたがいても

そこにだけは

あなたはいない


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