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第4章「デモンストレーション」 - 03

 「なら、あなたの使い魔と試合させてみればいいわ」

 「それじゃ、君の使い魔の力を見せることにならないだろう。もっと力の釣合の取れた相手と……」

 「そうね。あたしが入るとバランスが悪いから、こっちはヘータだけでいいわよ」

 「ふざけるな!」


 マナの言葉にバドルスは激高した。


 「僕の使い魔はまだ子供とは言えドラゴンの1種だぞ。それが子猫ごときに後れをとるはずがなかろうがっ」

 「だから、そのドラゴンだけじゃ力不足だから、2人がかりでかかってきなさいって言ってるのよ」

 「そこまで言うなら試合してやろう。ただし、僕は戦わない。オロンと君の使い魔の1対1の戦いだ。いいなっ」

 「いいわよ。戦う前から勝負は見えてるけどね」


 額に青筋を立てながらも冷静さを失うまいとしているバドルスに対し、不敵な笑みを浮かべて挑発するマナ。


 「勝負は練習試合の形式で行う。公式戦じゃないから審判は自分たちで出すこと。日程は闘技場の予約が取れたら連絡する」

 「分かったわ。じゃあ、もういいわね。授業に遅れちゃうから」


 そう言って、マナはまだ怒りに肩を震わせるバドルスを置いて急いで教室へと向かったのだった。



 「おい、マナ」

 「何?」


 バドルスの姿が見えなくなったところで、ヘータはマナに小声で話しかけた。


 「さっきは妙に挑発的にゃったけど、どういうつもりにゃ?」

 「バドルスはいつもあんな感じでつまらないことばかり言ってくるから、いい機会だからちょっとへこませてやろうってね」

 「それだけにゃのか?」

 「後、ヘータの能力についてこの際はっきりさせておいた方がいいと思うんだよね」

 「魔法を解禁するのにゃ?」

 「違うわ。魔法以外の能力の高さを見せつけるのよ」


 マナの考えでは、すべてが隠されていると人はその隠されたものを知りたがる。でも、オープンな状態で一部だけ隠されているとそのことに気づかないのだ。


 ヘータの魔法の件もその能力を全て秘密にしてしまえば、その能力を是が非でも暴き立てようとするものが出てくるが、こういう能力を持っていると表明してしまえばそれ以上詮索しようとはしなくなる。


 問題は、ヘータの持っている能力がマナの使い魔になるほどのものだということをどうやって皆に納得させるかということだが、バドルスの使い魔のオロンとの試合はその宣伝には持ってこいだ。


 「ヘータならウィルムの子供くらいわけないでしょ」

 「簡単に言ってくれるにゃ」

 「もちろん、身体強化と武器くらいは使っていいわよ」

 「なら、大したことないにゃ」

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