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RotD:#01. バケツ頭のディスポーザー  作者: 夏瓜 竹海
1、バケツ頭のディスポーザー
13/17

1-11

 つんのめった身体はくるくると回転しながら宙に舞い、背中から地面に叩きつけられた。

「ぐはッ」

 まるでプレス機で押しつぶされたようだ。口の中から塊のような物が飛び出した。


 手が、足が、動かない。ひぅひぅと風切り音がひどい。それはヘリコプターのローターの音ではない。自分の咽喉の奥から漏れている音だった……いや、もっと深いところからだ。

 真っ黒に武装した警官が光の外から現れた。何足もの底の厚いブーツが地面を叩き、揺らした。銃口は取り囲むように向けられていた。


 畜生、何がメートル法だ……。インチじゃねぇのかよ。

 最後の一瞬、小さな妹の姿を見た気がした。

 ああ、ベス。かわいいベス。

 すべてはベスの為に──。


   *


 真っ白い世界がぼんやり滲んで、やがて焦点を結ぶ。

 病院のようにも見えたが違う。

 病院? びょーいんってなんだ?

 何か、頭の奥がズキズキとする。

 ずきずき? あたまのオク?

 コンランしている。じぶんはとてもコンランしている。

 ほんとうに?


「やぁ」

 視界の中に、赤い色をしたフレームの眼鏡をかけた女が現れた。「起きたかな?」


 だれ? ダレってなに?

 まぶしい。そのライト、ヤメテ。

「うん、よさげだね。せっかくだから目だけは本物を使わせてもらったよ」


 なに? な……なに?


「うーん、あんまりうまくないかな?」

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