表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【続・魔王物 前編】

作者: 毛玉

(注  これを一話で投稿しようとし、文字をガリガリ削った名残で文がかなり不自然になりました。

さらに文字数削減の為、かなりの表現が中二表現と差し替えられております。

まとめて言っちゃえば、ひどい有様だよっ!!ってことです。それでもよろしい方はどうぞ・・・


とある荒野。

礫と砂だけで構成された、生命の存在を拒絶するかのような大地。血の如く赤き空、塩の柱が至る所にそびえ立つ異常空間が広がっていた

ここは儀式の地。伝説に謳われる始祖が自分達の血筋に【大地】を取り込もうとし、そして成功してしまった罪の原典

まさに地獄だ。【大地】の恩恵も枯れ果て、水は全て塩に変わった

そしてこれが、この世界の未来の姿でもある


逆に言えば、全てを失ったこの場所で戦う分には、一切の配慮は必要としない

故に私はここで待つ。状況を


そして『魔王』出現の報が世界中で伝播してから、既に3か月が経過した

その間にも32もの砦を落とし、500近い村を蹂躙している

といっても、魔力無き者を【大地】に返したとて取り戻せる力は微々たるモノ。抵抗しない限り武器だけ破壊して進んでいかせた。

うれしい誤算、民は力による隷属に慣れている。大した抵抗はない

だが魔力の有る者はダメ。

問答無用へと土に返す。それくらい【大地】の傷は深い

有無を言わさず殺した。それが子供でも老人でも『魔王』として無慈悲に平等に・・・だ


『来たな・・・』

妖精王ジンが呟く

「そうね。3ヶ月もあったんだし、遅すぎるよ」

そして侵攻に合わせ、妖精にある神託を流させておいた

始祖の聖地、そこが『魔王』の本拠地だと

事態を収束するには『魔王』を殺す他ないと

さぁ、後は釣りの気分である


「上質な獲物でだといい」

チャっと、武器である大鎌を構える

現れたのは重装の4人組、それぞれかなりの魔力。

その後ろに続く、多種多様な装備を施した軍団。数は・・・ざっと5000か


「おまえが『魔王』だって・・・?ただの餓鬼じゃねぇ、楽勝だな」

傭兵のような雰囲気の男

「おお、いやはや美しい姫君。楽しみが増えましたよ。その仮面の下はどんな声で鳴きますかねェ・・・ね、ブロンゾ君?」

変態

「下らん。お前の変態趣向なんぞ知ったことか」

ブロンゾと呼ばれた黒尽くめ

「もう少しじゃ・・・もう少し・・・ブツブツ」

老魔術師

それぞれ好き勝手言って不快だ。そんなに楽に勝てる相手だと思われているのか・・・?

後、ソコの妙なことを言っている変態は少女として潰す。

神殿に所属していた頃からの悪縁。だからこそよくわかる、アレは女性の敵で汚物だ。

汚染されるから土には還さない。原子単位まで分解する


「魔王、貴様の非道もここまでだっ!!我等神に選ばれし勇者が貴様に正義の引導を渡す!」

最後に愚直そうな男が締める

「・・・ふーん、神ね」

人間が言う神は始祖の事【大地】ではない、魔力が有る=(しそ)に愛されたという図解なのだ

故に、人生レールを否定する私とは相容れない思考

「そう。私があなた達の誇る神様を、完膚なきまでに叩き潰すのも面白い趣向ね。・・・来なさい!土に還してあげる!!」 

宣言する。虐殺を

影が伸び、

―――――ゴァアアッツツ!!

そこから大翼を湛えた巨竜ががゆっくりと這い出る。その瞳に知性に色は無い。だが圧倒的な生命力で見るものすべてを圧倒する

この3ヶ月で回収した力で支えられた『魔王』最大の眷属。


「いいよ、私の子・・・焼き払えっ!」

指示

巨竜が劫炎を放つ。瞬く間に軍団の1割を巻き込み消滅させた

軍団に動揺が走る

「っく!?臆するな!神は見ておられる、勇敢にたたか・・ぐぇ?!」

その隙を逃すつもりは無い。大鎌を薙いで衝撃波を飛ばし、5人組の一人変態を叩き斬る

寸での魔法でガードされてしまったが確実にダメージは与えた。後でゆっくり塵にする事にする


「卑怯な!清々堂々闘え、屑ヤロウ!」

「なに?お前らは攻撃される度に宣言されなきゃ動けないとでも言う気?ならとんだヒヨッコね。戦場に出るには十年早いよ」

「は、ホザケ餓鬼が!」

5人組の一人、愚直そうな男が斬りかかる。強化の魔法もあってか、その太刀筋は鋭い

「はぁああ、消えろ!!」

そして打ち合いの間に魔法まで練ったらしい。割と近距離から轟炎放たれ、残りもそれぞれ魔法を練り、放つ。

迫りくる炎風土水氷。包囲網の完成

「でも甘いね」

手を地に置き力を込める。そうすると結晶が集まり競り上がる

美しい塩の壁

魔法という暴威が迫り、塩の壁に当たっては消滅していく

だが相手の方が数が多い。『魔王』としての個体能力差では埋められないほど、壁が砕け散って通過した暴威が体を焼く


「っう・・・」

少女としての部分が体の痛みに震える。『魔王』としての部分が体に進めと命令する

矛盾

ならば進め、臆するな。お前は『魔王』

この器はただそれだけに特化した回路でしかないのだからっ!!


「ハアアぁア!!」

暴威を抜けた。目の前には敵、5人組の一人傭兵のような男

全力

鎌を大薙ぎに振る

「ガ!」

剣で防がれた。だが

「甘いっ!」

「グぉ・・・」

鎌の中程を握り急回転、柄を使い相手の頭を強打する

これには参ったか男がぐらりと倒れる。が、まだ終わっていない。腕を掴み・・・

「【還れ、灰のように】」

魔法を使う。

効率的に【大地】に力を還す『魔王イリア』オリジナルの魔法。条件は言の葉が刻み終えるまで、相手に接触すること

サァーっと男が灰になって崩れていく

余りの出来事に数秒、場が凍った


「な・・なんだよそれ・・・」

理解した。

大怪我さえ瞬時に治癒してしまう術者がいる世界だが、アレをやられたら助からないと

水を抜かれたわけじゃない、熱に焦がされたわけでなく、凍らせれて砕かれたわけでもない、治す要素が存在しない。当たり前だそれが生命を構成するもの(うばったもの)なのだから

対処は不能、死ぬ


「っく、なんだよそれはぁああ!?」

恐れたのか明らかに敵が遠巻きになる。魔法での遠距離攻撃。誰も近づいて来ない。

「好都合!」

竜の頭に移り

「焼き払え!!」

―――――ウゴァアアッツツ!!

ブレスを振りまく、正面からの火力において竜に及ぶものはない。さらに竜の鱗は並みの暴威は通しはしない

神話においての語り継がれる最強生物、竜が最も適した状況フィールドで、その最強たる由縁を発揮し続ける

消し飛ぶ、人が。蹂躙される、軍が。

あっという間に軍は形骸と化し、百単位でしかなくなった


それを見て思った

「おかしい、順調すぎる」

ここまで軍が減るまでような状況を選択し続ける。指揮官が余程の無能でも、さすがにありえないだろう

私だったら最初のブレスで軍を分ける


考えろ、敵の狙いを

「まさか、・・・囮!?」

「正解だ。魔王」

・・・っつ!?

突然背後から殺気を感じ、右に跳ぶ

氷の槍に左腕を貫かれる

危ない、ちょっとでも初動が遅れていれば胸を貫かれていた所、腕を抑える。傷口からじわじわと氷が広がっていた


暗殺者アサシン・・!存在隠蔽系の魔法か」

「フン、お前も良く避けた。流石魔王という所か、やはりそこらの貴族のような腑抜けじゃなかったようだな」

不敵な笑みを浮かべる5人組みの中の一人黒尽くめ(クロスケ)、ブロンゾと呼ばれた男

その周りにはかなりの量、氷槍が待機している。弾幕でも張るつもりか


「雑魚共は竜の足止めだ。俺達が『魔王』を仕留めるまで死んでも通すな!」

そして周りに号令をかけ、竜の足元に兵が殺到した。

竜はそれを鬱々しそうに払い、踏み潰す


けど、こっちは結構ピンチ、腕から発生する氷の進行が止まらない

「どうした?そのままでは氷漬けだぞ。速く何とかしないのか?」

クロスケが氷槍を次々と放ちながら

「いわれなくても・・!」

私は片手で氷槍を防ぎながら

「「―――ハアァアアア!!」」

闘う


「うぐっ!」

その最中、氷で使い物にならなくなった右腕を、自らの炎で斬り飛ばし排除する

躊躇いはない。むしろあったほうが邪魔だから

「ハハッ、フハハそれでこそだ。それでこそ俺の人生最大の獲物エモノだ!!」

「それは良かった、ね!」

大鎌は片手では振れない。片手では先端部分に重さが集中しておりバランスが問題な武器だ。だから左腕に反属性である炎を纏わせて切り払い続ける

「死ね、死ね死ね。死ねぇ!!」

「馬鹿が来たか」

愚直そうな男が、ひたすら爆炎を連射する

地味に邪魔。ただ味方のクロスケにも当たりそうになっているのはどうかと思うけど


「フッ、もっとだもっと・・・!」

「嬉しそうだね。でも攻撃に集中しすぎて間合いが遠い!!」

氷の槍が薄くなってきた所を狙い一気に、三呼吸で距離を詰めて焼き払う

大体居合いの要領、私の得意防御突破戦術、見れば踏込みの動作で、塩の大地が粉々に砕け散っていたりする

一対一で勝てるほど甘くないよ『魔王』を舐めないでっ!


「グぅ!?」

「諦めて、還りなさい」

クロスケを吹き飛ばし、手をかける。最後だ、一思いに殺す。

だが

「ぐ・・ぅ・・まだ、まだ終わらんーッ!!」

「っ!?」

予想外。

クロスケは自分の体を凍らせ、そこから氷柱を伸ばしたのだ

距離をとらされる

その隙は割と致命的、変態の治癒魔法がクロスケの傷を回復していく、完全な仕切り直し・・・っつ


「変態め、やってくれる」

どうやら最初の衝撃波では無力化できなかったみたい

アレが治癒魔法の使い手だと知っていたからこその初撃、だが、気絶くらいしてくれないと意味はない


「変態とは失礼な、私は由緒正しき騎士ですよ、魔王様」

「黙れ変態!!」

その言葉一つ一つに虫唾がはしる、長年の恨みを込めた特大炎を飛ばす。

―――――ジュア

だが、途中に現れた氷壁に防がれた

「余所見はして欲しくないな、『魔王』(オマエ)の相手はこの俺だぞ?」

クロスケが立ち塞がり

「うわあぁああ!!死にたくない死にたくない死にたくないっ?!」

愚直そうな男(バカ)が大量の炎弾を飛ばし続ける


「三体一、一人ぐらい潰さないと、ね!」

ならば、切り札(ジョーカー)をもう一つ切らせてもらう。

クロスケと斬り合う。こちらの付けた傷は瞬時に塞がってしまうので決着はなかなか付きそうない

だが、地面の上ゆっくりと確実のソレを這い寄っていく


「どうした!?防戦一方か魔王!!」

「そうでもないよ?ふふ」

まるで悪戯をが如く無邪気に笑う。だけどその全てが罠

気が付けば包囲していた三人の足元にそれぞれ『魔王』の影が包囲していて・・・


「行くよ、私の子」

―――――ギハアァアアっっ!!

影から突如出でる異形。それは敵を囲むように現れた

大地の触覚たる『魔王』。それは【大地】の上に現れる『影』を通して常に【大地】と繋がっている。

故に影は扉、『魔王』を通じて大地の徒たる『魔物』の出入り口になりうる

「蹂躙せよ」

号令する

距離は至近、完璧な奇襲。ほとんど一瞬で対象に牙を突き立てた


「う、くる・・・な・・来るなガァアアア!?」

愚直そうなバカは魔物の牙と腕に突き刺され、磔状態。すかさず踏込み

「ああああ・・く・・るな!」

まだ炎弾を飛ばす、右に避けた

「【還れ、灰のように】」

触れ、灰にする

人型の灰が、またも脆く崩れ去る。

厄介な変態の方も、特別製(竜の咢)の零距離劫炎で宣告通り原子単位の塵にした。声を上げる時間もない一瞬それも体の一部だけなので、あまり力も消費していない。

・・・んー、実にすっきりしました


「ふんっ!」

どういう反射神経をしているのか、クロスケの方は全方位を凍らせて突破していた。

「やるね、これで決めるつもりだったのに」

「ふん、奇襲は(アサシン)十八番オハコだ。それでやられるもんか」

「なるほど」

炎の剣を構えなおし、相手に向ける。逃しはしない、次の打合いで殺すつもり

が、肝心の相手が仕掛けてこない

「ほんとに強い、魔の王と名乗るのも伊達や酔狂ではないようだ。うん、その強さと美しさ・・・いいな」

クロスケの眼に、何か別の色が宿る。それは情欲に溺れた男ような

情熱的な躍動

「・・・?」

「お前が欲しいと言ったのだ『魔王』、負けたら俺の嫁になれ」


・・・・・・・・・・・・・・えぇ?

どうでもいい裏設定


愚直そうな男、前衛騎士 ニート・アルバレック

アルバレック王国随一の騎士で王子

王族であるがゆえに非常に地位と才能に恵まれ、騎士団8歳で蛮族の討伐(という名の蹂躙)を果たしてからは王国有数の戦力として数えられるようになった。

挫折と世の中の汚い所を知らない。正義と悪に二極化した思考を持つ箱入り王子。それでもこの世界の人の中では善人の部類に入る

得意技は炎系、治癒の魔法と王国しこみの剣術、その魔力は一日あれば広大な森でさえ焦土にしてしまう程

だが、挫折を知らないがゆえに、初めて実感した死の恐怖(高位治癒魔法が通用しない敵)に動揺。『魔王』によって土に還された

なお、国王は次の世代の種とみており政治には期待していない、それを知らぬは本人だけである


変態  神殿騎士エドワード

神殿所属の騎士で変態、何より変態、圧倒的な変態

幼子に欲情する変態で、特に自分より才能のある子供を屈服させるのが大好きという極めて歪んだ性癖を持つ

昔の『巫女の保護』で攫われてきたイリアにも目をつけていた変態。迎撃したこと数知れず、長年の恨みと全世界の女性の平和含めて『魔王イリア』の眷属『竜の頭だけ』に塵にされる

治癒魔法を得意とし、大怪我だろうと一瞬で治癒せしめる厄介な相手

ついでに言うとこんなやつがの職業が教師、トラウマを刻まれた被害者は数知れず、その勇者に選ばれるような才能と人事部に太いパイプを持つため首にされない。

理不尽の極みである


傭兵っぽい人 将軍G・G

たたき上げの傭兵、強化魔法の圧倒的な力と防御で相手を叩き潰すように殺すのが得意。接近戦特化

だが硬化による鉄壁の防御も、灰に還されては無意味だった

自分の欲求に素直、気に入らなければ殺し、気に入れば略奪する癖がある

正直、最初から灰にされるのだけが役割だったのは秘密

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ