表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
楽園から続く道  作者: 詠み人知らず


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/35

覇気

500PV、ありがとうございます。

キングオブマンザイ予選当日。

会場の最寄り駅に着いたとき、輝幸は既に空気が違う気がした。


輝幸は、自分と同じ方向に歩く人の流れを見て、

「この中の何人が出場者なのだろうか。」

とボンヤリ考えながら、緊張感が高まるのを感じた。


しばらく歩くと会場のTV局が見えてきた。



控室に入ると、既に、大勢の芸人たちがいた。

鏡の前で口を動かす者。

無言で台本を追う者。

誰もが平静を装っているのに、空気が張り詰めている。

笑いの大会なのに、笑っている人間は少ない。

笑いを“取りに行く”人間たちの待機所。

輝幸は、喉の奥が乾くのを感じた。

自分の心臓の音だけが大きく聞こえる。


輝幸は、壁際に一人で立っている綾子を見つけ、近づく。

綾子も輝幸に気づいた。

「静かだね。」

綾子が小さく言う。

「うん……」

返事をしながら、輝幸は、2年前の大会のときのことがフラッシュバックした。

あのときも、こんな会話をしたような気がする。

輝幸は、綾子の様子を伺う。

緊張は感じられない。

淡々としている。

淡々としているのに、目の奥だけが燃えている。


しばらく沈黙が続いたあと、綾子が口を開いた。

「ナカジ」

「何?」

「怖い?」

綾子が輝幸の目を見て聞いた。

輝幸は、素直に答えた。

「怖いよ。」

輝幸の答えを聞いて、綾子が少し微笑んで言った。

「いいね。」

今度は輝幸が、聞き返す。

「いいって、何が?」

綾子は、燃える瞳で輝幸の目を見て言った。

「怖いのにこの場に立っているってことは、今、ナカジが、人生逃げていない証拠だよ。」

「・・・」


輝幸は、無意識に”怖い”から逃げてきた。

そんな自分が心の底では嫌いだった。

綾子の言葉を聞いて、輝幸は、

「怖いのは決して悪いことじゃない。自分を嫌いでいるより、”怖い”方がましだ」

と素直に思えた。

輝幸は、少しだけ気持ちが軽くなった気がした。


そんな輝幸に、綾子はニヤリと口角を上げて言った。


「さぁ、進化した私たちの漫才せかいを見せつけてやろう。」

綾子・・・男前すぎないか・・・?

いよいよ、第一章も佳境、

手に汗握る、”漫才バトル”パートに突入です。

応援、よろしくお願いいたします。

ブックマーク、★を何卒!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ