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エピローグ
──それから数年後。
ドーム球場を揺らす大歓声。
日本シリーズ第7戦、延長戦に突入した12回裏――。
プロ野球の頂点を決める舞台で、あの男たちが再び対峙していた。
マウンドには、瑞鳳高校出身・木下カイ。背番号「15」。
バッターボックスには、山口長州商業出身・高井レイ。背番号「4」。
「……やっと、ここまで来たな」
カイがグラブを叩きながら低く呟く。
「ずっと待ってたさ。甲子園の借り、今度こそ返す」
高井の目は研ぎ澄まされた刃のように光っていた。背後には、もう霊など見えない。ただ己の力のみで立っていた。
観客は固唾を飲み、静まり返る。
「……魂で行くぞ」
振りかぶり、渾身のフォーム。
その背後には、かつて甲子園でともに戦った新撰組の魂たちの幻影が、わずかに微笑んで消えていった。
──今はもう、借り物の魂ではない。
己自身の"球魂"で戦う時代だ。
ストレート――インローぎりぎりへ!
高井の魚雷バットが勢いよく振られた!!!!
【完】




