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3月24日
日記の続きになります
温泉で有名なその都市にたどり着いて、僕らはすっかり旅行を満喫していた。初めは何となくで来たかっただけなんだが……中々楽しいものだ。スバルはこの都市の名物であるとり天が気に入ったらしい。ここにいる間ずっと食べていた。僕も気に入って一緒に食べに行っていた。地方都市だからか店の客層はいつも同じ。いつも店の奥にオレンジ髪をサイドテールにした活発で可愛い、同い年ぐらいの子が座っており。目が合うと笑顔で手を振ってくれた。
そして一番の驚きは。超能力者が初めて開花したのはこの都市の人だったらしい。
「何だか呼ばれて来たみたいだね?」
僕の問いにスバルも「案外そうかもな」と笑って返す。
帰りの飛行機が旋回して上昇する際に窓を見ていたが……その時ふと山間部に霧が立ち込め晴れない場所を見つけた。
何だろうか、あの場所?
ここまで読んでいただけてありがとうございます。また続きを書きますね