日常
「うわわわわわぁぁぁ‼」
まぶしい光に包まれ、周りの視界がどんどん狭くなっていく。
地面を踏んでいる感覚が底無し沼のように柔らかくなり、なくなった。
そう、なくなった。次の瞬間ふわっと、ジェットコースターの沈む部分のような感覚で3Mくらいの高さの場所に放り投げられた。
「いたっ!?」
お尻からの見事な着地。お尻がじんじん痛む。痛い。
お尻を気にしていると突如、トコトコと可愛らしい足音が聞こえた。
「すいません、大丈夫ですか?」
お尻をさすりながら聞こえたのは優しい女性の声だった。
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「パーン、パンッパーン!」大きな花火の音が響いてる。
何事か知らない人が聞くと只の近所迷惑出しかないであろう、そのくらいの大きな音の花火。
何を隠そう今日は一年に一度の文化祭である。当然、皆が浮かれ、楽しんでいる。
「今日はいよいよ文化祭だねぇ~いやぁ~、この日を楽しみに待って居たんだぞ?」見知った軽い感じの男子が憂鬱な僕に話しかけてくる。
何故憂鬱かって?それは……、次に話すから…。
「からかわないでよ…うぅ、…やっぱり僕が女装してメイドをやるのはおかしいよ…」
そう、この会話で鋭い人は察したよね。
クラスの出し物でメイド喫茶をやるのです…!この僕が!ザ・マン!の紳士(自称)の僕が!
「いやいや似合ってて可愛かったぞ?、女子よりかわいかったもんな。」もう一人の男子も僕に言ってくる。
「それ!もういっそのこと性転換する??」
「笑って言わないでよ…やりたくないのに…]
はぁ、…少しだけ憂鬱だよ…すこーし、ほんの少しだけ、女子に見えたり、肩幅が小さくて可愛いって言われたりしても、この僕は紳士で、ジェンとるまーん!(本人談)な僕が女装するなんて…
そんな僕が考えてる事なんて伝わるはずなくて、話は弾み昨日二人とやっていたRPGオンラインゲームの話になっていた。
「そういえば昨日のRPG面白かったね、てるみの僧侶最強だったな」
「確かに、僧侶の高いMP,回復魔法だとほとんど死ぬ事がないな」
「そりゃ、僧侶だから(ドヤッ)」
昨日やったRPGオンラインゲームはかの有名なドラク◯のようなゲームで、僕を除くこの男子二人が攻撃力がピカイチの職業になってる。一応、回復魔法は使えるらしいけど、MPが少なくて2回使うのが精一杯みたい。それに、魔法には適正というのがあって僧侶だと呪文に対する適正が高くて直ぐに魔法を使える反面、彼らはかなり時間が掛かるの。まぁ、……攻撃力は高いから僕が三回殴らないと倒せない敵を一回殴るだけで倒すことができるけど…。
「おっ、自慢したなぁ笑」
「僧侶は強いからねっ」
僕は少し自慢げに頷いた。
楽しい話で気分が上がって少しだけ憂鬱な気持ちがなくなった。
そんな話をしばらくして教室についた。
文化祭ということもあり集合時間20分前で半分の人数は居た。
「おぉ~、…みんなはえぇなぁ。」
「確かに…皆文化祭が楽しみなんだね」
いつもでは考えられないような光景に少しビックリしてた。
「よし、俺らもいくか。」
促されて教室へ入る。 自分の座席に荷物を置き、メイド喫茶の最終準備をしているみんなの方へ手伝いに行く。
「あ、てるみ君おはよー」
「お、女装する準備できてる~?」
「今日のメイクのために私練習したんだからね~」
「こ、この事に労力費やさなくてもっ?!」
「いやいや、自覚ないよ~てるみくん。 この学園のお姫様にはサイッコー!に可愛くなってもらわないと。」
ぃ、いや確かに男子のなかでは可愛い方だと思うけど…というか、女子のなかに混ざってもばれないような僕だけど…体系も女子みたいだし、身長も・・156…
それに、女装なんて初めてだし…うぅ…
もぅ...考えないようにしよ...はづかしいや...さ、皆のお手伝いしよう。
そして、事前に装飾の準備や配置の場所決めを考えていたこともあり、集合時間前に準備がおわった。
もちろん、僕は力もなければ身長もないため高い位置装飾をする男子の仕事なんてなくて、重いものを運ぶ、なんてこともできない。だから……メイド喫茶のメニューで出すクッキーをオーブンに入れる事しかしてない。
まぁ僕の本来の係りは接客ダケドネ。
はぁ...
ため息をつかずにはいられないてるみだった。
文化祭が始まった。僕は友達二人(いつもの二人)と校内を回っている。てるみが当番なのは一時間後のためだ。
流石高校...中学のお遊び(みたいな文化祭)とは全然違う…!
これが大学になればもっとすごいんだろうなぁ…!てるみがそんなことを思ってると、
「すげぇな、高校...」
「だな..どれもレベルたかいな。」
二人も思ってる事はおんなじだったのね…
「クスッ」ふいに僕は笑ってしまった。
「んぁ?どした?何か面白いところでもあったか?」
「いきなりどうしたんだ(笑)」
「いや、思ってる事が僕もおんなじで面白かっただけ♪」
てるみ自身に自覚はないがその笑顔は二人に大ダメージになっている。
事実二人は心のなかで(グッジョブ!)とした。
暫くし、てるみは着替えが有る(メイド)ため一人で先に教室に戻っていた。
ドアを開けると大盛況しており、メイドのクラスメイトのお姉さんタイプの子がとてもかわいく思えてしまった。もちろん、いくら女の子らしい見た目と行っても女性に興味がないわけではない。それに加えて、てるみはお姉さん好きで甘えたい性癖なのでなおさらだ。
てるみが教室に帰ってくるのを確認すると数人の女子達がてるみを囲んでしけこむように更衣室(女用)へ連れていった。
30分もかからない内にてるみはメイドになり、早速接客をやらされた。
「い、いらっしゃいませ..何名さまでしようか..?」
男子生徒がきた。
「……あっ、えーと、男子のさ、三人です」
恥らしい美少女(見た目は)をみたノンケ男子は惚れないわけがない。
「三名様ですね、えーと、…あちらの席へお座りください。」
「……」「…」「…」
何故か動こうとしない三人
「お、お客様……?」
不思議に思うてるみ。その時
「あ、あのっ、写真いいですかっ?!?!」
「………?」
「し、写真お願いしますっ!」
「…えっ。?」
「駄目ですか?!写真!?」
「ふぇ?!ぁ、はい?!」
「有難うございますっ!!!」
勢いに流されて写真を撮ることになってしまったてるみだが…
「おい、おまえどけ、俺が隣になるんだ!」
「いや、おまえこそ」「いやいや、おまえだろ」
「メイドさんが困ってるダルぉ?!」
「じゃあ、おまえ外な。」「それはおかしいだろ!」
「………」
「ぁ……あの~。他のお客様の…」
「」
あっという間にてるみを一目見る為の列ができた。
文化祭は大盛況に終わった。ハズだった...
「チッ...調子に乗りやがって...」
「男の癖にプライドとか無いのかよ、キモッ!」
てるみが一人で(女子更衣室で)着替えようとしてると声が聞こえた。
男子かな...?ん?女子更衣室に男子..?(自分も言えないが)
へ、変態だっ?!?!ど、どうしよ...
しかしてるみの心配は無用だったようだ。
「よっ!てるみ!」
「お疲れ様、大盛況みたいだな。」
そこに現れたのはいつもの二人だった。
「あ、ぁぅ、うん、ありがとう」
恥らしく言うてるみはまたもや二人のハートを射ぬいた。
「ピカッ...!!」
辺りが急に光だし、目も開けてられなくなる。
「お、おいっ...!?!?」
「な、なんだこれはっ...!?」
急に叫びだした二人のところに行こうとするが床がない。
そう、床がなかった。てるみ達三人は宙に浮いていた。次第に辺りは暗くなりやがてなにも見えなくなる。
そして光が差したと思ったとたんに「フワッ」というジェットコースターのような感覚に襲われた。
「うわわわわわぁぁぁ!!」
てるみ達は3Mくらい浮いていた。
そして、フツーに落ちた。
「いてっ?!」
「あいだっ?!」
「いっ..?!」
「あれ...痛くない?」
「ここは...ん?何処だ...?もしかして、」
「「異世界移転っ!!!!???!?」」
二人は大きな声で叫んだ。
「す、すいません...だ、だいじょうぶですか?」
直後、優しい女性の声が聞こえてきた。
皆様初めまして。ゴマと麦茶です。いっさくめです!←あっそ
本文の最後にも出ましたようにこれは異世界転成をメインにしようと思ってます。
学校のてるみは、こんな感じですと、キャラ紹介のような感じでした。メインのお話に行きたい余り、とってもザックリ、サラッと。第1話です。(笑)
実は1月位に少しかきはじめてみたのですが飽き性なもので三十分で一度ギブアップしてしまいました。(笑)
文章量は、これから増やしていくつもり←つもり ですので温かく見守ってくださればと思います( ̄▽ ̄)ゞ
長くなってしまいましたが、これからのてるみの冒険鐔にご期待を!






