26話 突撃
どうも、約1か月ぶりのnatakuです。なぜ更新できんかったかというと、テストです。数学、めちゃくちゃヤバいです。まあ、明日修学旅行なんで、今回は短いです。では、では。
《野中瀬備前守氏兼》
「美濃守様、美濃守様」
「なんだ、備前か」
「すみませぬ」
私は、私の作戦が失敗したことを美濃守様―――飯塚美濃守重光様に対して謝る。
「仕方のないことよ。しかし、将首一つもとれぬとはな」
そういって、力のないハハハ・・・という笑いをされる。すると、江戸山城守が、
「美濃守様、氏兼。突っ込みに行きましょう」
と言ってきた。
「笑止!無駄死にして笑いものになれというのか!」
私は、反論する。死なないけどな。
「連車輪が敗れた今、突っ込んで風穴を開ける以外に、手立てはないだろうが!」
「何かあるはずだ」
「何かとはなんだ、鶴翼か、蜂矢か、魚鱗か、方円か。え、なんなんだ」
「それをこれから考えるのではないか!」
「俺は、突っ込むぞ。一人でもな」
いったん区切る。
「豊後が教えてくれたではないか!」
「!!!」
「俺は俺の隊だけで行く。敵の首とってきてやるよ」
「私も行く」
そう言って、私も名乗りを上げる。すると、
「儂も行こう」
「美濃守様、備前」
「あっ、初めて備前って呼んでくれましたね?」
「さぁな?」
《江戸山城守嘉之》
ふっ、成長したな氏兼、いや、備前。今までのお前は、勝ちにこだわり(まあ、ここはいいことかもしれないが、時には、引き分けたり、負けたりすることも必要だよな。)、自分の作戦だけを信じ切っていた。けれど、今は違う。作戦でなく、直感を信じ泥んこまみれに汚れたような侍魂がある。俺にはそれが光って見えるよ。まるで、奥久慈の川底に光る砂金のように…。




