25話 戦況報告2
どうも、お久しぶりです。あと2話で章を終了までもっていきます。これからも応援よろしくお願いいたします。
《天羽源》
あれは、堤豊後守か。効いていた通りデカい男だ。いや、男というより、漢だろうか。俺は、ふとして周りを見回たして一つ気付く。
「あれ、基永は?」
「俺は、知らねぇな」
とんぼが答える。
「皆の者、敵の槍をかわしたらすぐに槍を叩き落せ。さすれば、槍の攻撃は止まり、天羽本隊までたどり着けようぞ!」
堤の声が聞こえる。
「っち!とんぼ、」
「何だい?」
「弱点を気付かれたと全隊に伝えてくれ。これからは、気をもっと引き締めないといけなくなるぞ」
「おうよ。まかしとけって軍師様!」
「軍師様ってのは、こそばゆいなぁ。源でいいよ」
「そうは、呼べねぇよ。じゃあ、殿で。よろしく!」
そういって走り去ってしまった。アットホームな職場にしたいだけなのに…。
《野中瀬備前守氏兼》
「申し上げます!」
「なんじゃ!?」
「朗報にございます!」
まさか、勝利か?
「豊後守様が、敵の弱点を発見されましてございます」
・・・・・・違った。だが、
「して、それは?」
「はっ、『敵の長槍は厄介なものでございますが、中には扱いのうまくない者もおる。その者たちの槍は、かわしやすい。であるからして、それをかわしたたき落とすが良策』だそうでございます」
「成る程。大儀であったと伝えてくれ。美濃守様にもご報告をな」
「はっ」
そう言って去っていった。
これは、いけるか?
《天羽源》
「はぁああ!」
基永の一撃が堤豊後守に対して、一撃を加えた。勝利である。
「イヨッシャ~!」
「いーぞ、基永!」
「二人とも鮮やかな連携だったぞ!」
また、本陣に来た又五郎と真幸を迎え、俺たちは平三と基永の勝利を観戦した。
「天羽様、」
この声は
「おっ、奈羽か」
「はい。ただいま、陽炎殿がご帰還なされました」
「ということは?」
「勝ちにございます」
よっし、これで
「3連チャンじゃんか。勝てるか?」
又五郎と真幸に俺は尋ねる。
「いや、まだ小田六騎の二人が残ってる」
「俺たちに当たらせてくれるか?」
「ああ、頼む」
「ほんじゃ、行ってくる」
「勝利の報告を楽しみに」
「えっ、ここで戦うんじゃないのか?」
「野中瀬備前。やつを欺くには、これがいい」
「やらせてくれ、源」
二人は行った。
「ところで、天羽様」
「ああ奈羽、天羽様はやめてくれないか?」
「わかりました。では、殿、連チャンとはどのような意味でございますか?」
・・・・・・・・・・・知らねぇ。
「教えて、G〇ogle先生(せんせ~)!!」
※連チャン 麻雀で一人が連勝すること。連荘と書く。
《野中瀬備前守氏兼》
「もうし、申し上げます。豊後守様惨敗、浅野様も敗れたのこと」
うそ、嘘だろ。




