対黒竜3s職業「リア充」について。
予約投稿し忘れてました!
申し訳ないです!
本日1話目です(><)
「あの時断っていれば、こんなことにはならなかったのにな」
今となっては後悔している。
碌な力も無いのに、どうして舞を守り切れると思ったのだろうか。
しかし、舞は俺の言葉を否定した。
「そんなこと言わないでよ、少なくとも、私は今日優斗君と2人で過ごせて幸せだったよ。
こんな気持ちになれたのは、あの時ついていったからだよ」
俺はその言葉を聞いて、湧き上がる涙を堪えることが出来なかった。
舞は、こんな俺といれて幸せだったと言ってくれたのだ。
だったら、俺も正直な気持ちを伝えよう。
「俺も、今日のことは死んでも忘れない。
今まで生きてきて、一番幸せだったよ」
すると、舞の目にも涙が浮かぶ。
「ず、ずるいよ、優斗君、折角泣かない、笑顔でいるって決めたのに。
でも、私も今日が一番幸せだったな」
そこから俺達は短い間だけれど、思い出話に花を咲かせた。
俺が舞を好きになった話を言うと、舞は照れて赤くなっていた。
そして4分程経った時、リースの障壁にひびが入り出した。
『ごめんね、二人とも、そろそろ限界みたい』
「うんうん!リースのおかげで最後にゆっくりと話せたし、ありがと!」
『そ、そんなこと言われたら、やったかいがあったって思うじゃない。
あと、私も短い間だったけど、その、楽しかったわよ』
「そっか、良かった!」
舞がそう言って、もう一度俺に向き合う。
「あのね、優斗君、最後にお願いがあるんだ」
「なんだ?」
「その…昔からの私の夢、叶えて欲しいなって」
舞が顔を真っ赤にしながら言う。
「その……子供っぽいって笑われるかもしれないけど、私の夢は好きな人のお嫁さんになることだったんだ。
だから、その……私をお嫁さんにしてください」
舞が頭を下げる。
もちろん、俺の答えは
「ああ、もちろんだ」
そう答えた。
「あはは、嬉しいな………。
でも、もっと一緒にいたかったな」
舞が涙を流す。
俺も同じ気持ちだった。
だから、最後くらいは幸せになろう。
「じゃあ、結婚の契りでも結ぼうか」
「えっ…ん!」
俺は舞の口に優しく口付けをし、中指につけてある指輪を薬指に付け直してやった。
「えへへ、ありが---」
しかし、舞はその言葉を最後まで言い切ることは出来なかった。
遂にアマルーナのブレスが障壁を破った……………のではない。
突然、指輪と俺の本とカリンが眩い光を出して輝き、言葉を中断されたからだ。
そして同時に、俺は体からどんどんと力が湧き上がってくるのを感じた。
どういうことだ?と疑問に感じた俺がすぐに本を確認すると、光っているページが2ページあることがわかった。
そして、1ページ目を捲ると、そこには衝撃的なことが書かれていた。
『指輪』→『結婚指輪』
〈効果発現の条件〉
・所有者が異性と結婚すること
・相手によって所有者の薬指に嵌められること
・所有者と相手が互いに愛し合っていること
〈効果〉
・特殊ジョブ『リア充』を所有者と相手に発現する。
…………なん、だと?
つまり、偶然条件を満たして『リア充』を発現させたから力が湧いてきたということか?
………なんだよそのご都合主義な展開は。
いや、だがまだわからない。
力が湧いてきたと言っても、どの程度なのかがわからないからだ。
とりあえず『リア充』を確認しよう。
俺は本気で今すぐ壊れそうな障壁を見て焦りながら、特殊ジョブのページを開く。
〈特殊ジョブ〉
『リア充(夫婦)』←New!!
〈効果〉
・所有者が相手を想うほどその相手のステータスがあがる、相手が所有者を想うほど所有者のステータスがあがる。
なるほど、どれほど相手のことが好きかでステータスの上がり方が変わるということか。
俺は急いで『ステータス』と念じる。
『ステータス』
______________
|体力値: S [↑3ランク]
|攻撃値: S+[↑3ランク]
|防御値: S [↑3ランク]
|敏捷値: S+[↑3ランク]
|魔力値: B [↑3ランク]
|平均値: S [↑3ランク]
|〜〜〜〜〜〜 〜〜〜~~~~~
|眷属にした魔物
|・スライムマン 〈 Cランク 〉“ライム”
|・ワーウルフ〈C+ランク〉 “カリン”
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
いや、待て待て待て待て!
突っ込みどころが多すぎるだろ!
こんなこと言うのもどうかと思うけど、舞俺のこと好きすぎない!?
しかもライムもカリンもいつの間にか進化してるし!
特殊ジョブ『リア充』の効果がチートすぎる!
オミス何考えてんだよ!
と、ひとしきり突っ込んだところで、いよいよリースの精霊の守り《スピリット・ガード》が割れ、俺達にブレスが襲いかかってくる。
だが、このステータスなら回避するのは容易だ。
俺はS+というチートすぎる敏捷値を使い、舞とリースを抱え、頭で『応召』“カリン”と念じて全てを守りきった。
そして、ブレスの光が消えた時に残っていたのは、疲労困憊しているリースに、僅かながら疲労を見せているアマルーナに、無傷の俺と舞だった。
舞はその様子を見て混乱している。
「舞、ステータスを見てみろ」
「え、う、うん、わかった」
舞がステータスを確認していると、アマルーナが流石に戸惑いを隠しきれずに俺に聞いてくる。
『わ、妾の本気のブレスを避けたじゃと?どうなってるんじゃ!』
「いや、俺が聞きたいよ」
『なんじゃと?』
「いや、こっちの話だ、気にしないでくれ」
オミスよ、助かったけど流石にこれはバランス崩れるだろ。
でも、今まで発現されてなかったってことは、相当発見するのが困難なジョブなんだろうな。
確かに、俺と舞みたいな例が他にあったとは思えない。
「ゆ、優斗君!どうなってるの!?ステータスが全部3ランクも上がってるよ!?」
…………どうやら相手を好きすぎるのは舞だけじゃなかったらしい。
「それがその指輪の効果だそうだ。俺もステータスがSランクにまで上がっている」
『なんですって!?』
そこで聞いてきたのは疲れきった様子のリースだ。
『Sランクって……、人間の限界を超えてるじゃない!?』
「おそらく、そこはやはり異世界人と人間では違うんだろうな」
本には書いていなかったが、ステータスの上がり方など、やはり色々と変わってくるのだろう。
だが今はその話はいい。
「これで、もしかしたら俺達は勝てるかもしれないぞ」
『で、でも、付け焼刃のステータスでなんとかなるの?逃げた方がいいんじゃ…』
「それはやってみないとわからないし、逃げようと思えば逃げられるかもしれないが……」
俺はそこで一息つき
「うちの眷属やリース、そして舞を危険な目に合わせたやつを、許すわけにはいかない!」
俺は殺意を込めた目でアマルーナを射抜く。
その後に、付け足すように、舞達に言う。
「まあ、これは俺の勝手な行動だから、もし俺が危なくなって舞にも危険が行きそうになったら、その時は逃げてくれよ。その時間くらいは稼ぐからさ」
だが、俺はこんなことを言いつつも、負ける気など到底ない。
さっきとは違って、ちゃんと舞を守る力を手に入れたのだから、守らないと男じゃないだろう。
自分に匹敵するステータスの俺に睨まれたアマルーナは少し慌てたように言う。
『じゃ、じゃが!そもそも妾の森を荒らしたのはお主ではないか!妾はそれ相応の罰を与えようと……』
「俺はそれを何度勘違いと言った?」
アマルーナが黙る。
俺は今までに感じたことのない程の怒りをアマルーナに感じていた。
「お前は俺達と戦った上で、まだ俺達が犯人だと思っているのか?それだったらお前は竜種のトップ失格だな」
『なんじゃと!?』
「相手を見抜く目もないやつに殺されるわけにはいかない。もう一度俺と戦え。今度こそ俺達の潔白を証明してやるよ」
『……いいじゃろう、じゃが、妾を怒らせた罪は重い。さっきまでの妾と思うなよ!』
アマルーナが俺にブレスを吐いてくるが、俺はそれを軽く避ける。
「優斗君!大丈夫!?」
「ああ、こいつを倒して、ちゃんとお前らのことを守りきってやるよ」
俺は舞達にそう告げ、反撃の狼煙を上げるのだった。




