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宿下墨写録 ─墨と全知の巻物と路川街─  作者: ずー
二章:路川街警護官編
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幕間-5  神里



神里しんり

それは露華国にあると言われる、四つの里のこと。

大昔から変わらず存在しており、そこに住む人々は「神々の従者」とも呼ばれている。


神里がどこに存在しているのかは未だ謎に包まれており、一般国民たちの中では「御伽噺」として扱われることもしばしば。


人知れずひっそりと。

神里の人々は、そうやって自身らが信仰する神々を祀り上げて暮らしている。




…とまあ、表向きはこのような感じである。

実際は次の通りだ。




裏京里りきょうり

首都、華見台の真裏に位置する里。ここの里長は代々、華見台の首長補佐を行っている。



裏田里りでんり

露華国の農業の管理をする里。国中の人々に食料が行き渡るように、こっそりと裏で食物管理を任されている。



裏海里りかいり

裏田里と同じく、海産物の管理をする里。海の恵みを漁師らが独占しないように管理を任されている。



裏学里りがくり

国の試験や書物を管理する里。華見台や皇宮に置いておくことが危険だと判断された書物も預けられている。




これら四つの里が裏で国を支え、また管理することで露華国は秩序を保ってきた。


それぞれの里の首長や一部の大人たちだけが、この事実を知っている。

それ以外の人間…例えば子どもらは、18になるとこの事実を伝えられる。


全ては国の安寧のために。

彼らは存在しないものとして、ひっそりと暮らさなければならないのだ。





──裏の人々の歴史。それを深堀りすると、露華国建国以前に遡るのだが。

それはまた、文字の付喪神の誕生秘話にも繋がるため、後日語ろうか。





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