表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/14

ロザンサ1

 雪のような肌の顔を青く染めたメイは、

「ジョ、ジョン! あ、ありがとう。とっても助かったわ!」

 と言い、家へと駆けていく。


 扉が閉まる刹那、メイはギリギリ扉を抑えた。


「あ、あら~、ロザンサ。お目覚めはいかが?」


 にっこりと笑ってロザンサは言う。


「最悪さ。アンタのお陰でね」

「そ、そう……あ、お腹が空いたでしょう? 何か作るわよ」

「結構だよ。アンタはここから出て行っても構わないんだから」

「またまた、そういう意地悪を言うんだから。いい加減、私がいないと困る~とか、寂しい~とか、思ってくれてもいいんじゃないかしら?」

「あらあら、何て子に育っちまったんだい。そう思っているのは、アンタだけだろう?」


 うううう……とメイは悔しさを滲ませる。

「ごめんなさい。謝ります。入れて下さい」

「よろしい。お上がり」


 スッと扉は開き、メイはジョンの持ってきた食料を抱えて奥へと入る。


 すると、不思議なことが起きていた。



 ロザンサの体は、まだベッドの中だった。


 メイは首を傾げて料理を作り始める。

「ロザンサ、何が食べたいの?」


 返事はない。


「ねぇ、ロザンサ?」


 返事はない。


「ロザンサってば! 起きているんでしょう?」


 メイが振り返ると、ロザンサがパチリと目を開いた。

「アンタ、誰だい?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ