表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女ロザンサ  作者: 呂兎来 弥欷助


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/14

メイ2

 メイが口を噤む。

 変わらずにロザンサがニヤニヤとしていると、メイが両手をぎゅっと握って吐露する。


「そうです……」


 ロザンサが鼻を鳴らした。


「そうです! いけませんか? だって、憎まれるなら憎んだ方が楽ですもの! 殺されそうと感じて、無抵抗ではいられませんもの!」

「あ~、そうかい、そうかい。立派だねぇ」

「馬鹿にしていませんか?」

「おや、利口な子だこと。そうだねぇ、他力本願よりはいいかもしれないねぇ」


 ぷぅ~っとメイの頬が膨らむ。


 ロザンサは、それを見て盛大に笑った。




 ロザンサとの生活は、メイにとっては刺激的なものばかりだった。


 火は指先でつけるし、熱いものは浮かして運ぶ。薪を割るにも、斧が宙を舞う光景はマジックのようだった。

「本当に、『魔女』なのですね……」

 そうして、メイは乞う。


「私にも、魔法を教えて下さい」


 キラキラとした湖のようなメイの瞳に、ロザンサは微笑む。


「私はね、弟子は取らないよ」


 えええええ~と露骨に落ち込むメイをよそに、ロザンサはポツリと言った。


「アンタはね、飴玉でも作れるようになれば充分なんだよ」

 人間は魔法なんて使えない方がいいのさ──ロザンサはなぜかそんなことをポツリと言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ