Twitterに掲載したSS
2022/8/3
Twitterにて練習イラストにSSをつけたのでこちらにも!(イラストはないのでご安心を)
波打ち際で尻を向けて熱心にしゃがみ込んでいたユータが、勢いよく振り返った。
「カロルス様~見て!」
白熱した太陽よりも眩しい満面の笑みに、カロルスの頬もつい緩む。
駆け寄ってきたユータは、長い脚を回り込んで当たり前のようにそこへ腰掛けた。星を浮かべた大きな瞳が、ただ己のみを映す優越感に……浸る間もなく、その視界にずいと何かが割り込んでくる。
「すごい貝見つけたよ! ほら!」
近すぎる物体Xに焦点を合わせ、カロルスは思い切りのけ反った。ぬめった紫、いや桃色のぬちぬちとのたうつ触手がそこにある。
「――っ! お前っ……まさか食うとか言わないよな?!」
「えっ? これ食べられるの?」
キョトンとした瞳が一転、真剣な眼差しで物体Xを眺め始めた。
「食うな! 食えねえ! 絶対食わねえよ?!」
それは、食材を見る目だ。完全否定され、ユータは未練がましく物体Xを見つめて唇を尖らせる。
ひとまずは去った危機に額の汗を拭い、カロルスは肌を撫でる風に仰のいた。普段は無造作に垂らしている髪も、こう暑いとまとめてしまう方が涼しい。『むさ苦しいので』と半強制的に髪を縛られたものの、案外正解だったとむき出しの首筋を撫でる。
ユータは目の前に晒されたのど仏を眺めつつ、彼の髪に揺れる赤いリボンは教えてあげた方がいいのだろうか、などと考えるのだった。
イラストは…練習中なので……ここには貼りませぬ…黒歴史の恥さらしなので(泣)
それでも描くのは! 誰かが!『#もふしら手芸部』タグを使ってくれるかもしれないと夢見ているからーー!! 私は、私は…そのためなら人柱となる所存!!
誰かが……きっと誰かが……!




