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キオクノカケラ  作者: 新楽岡高
第九章 オモイブツカル
239/239

おまけ 用語とか解説とか雑談とか

タイトルの通り、おまけです。



世界(ムンドゥス)

 主人公たちが生まれ変わった世界と地球との関係は、並行世界(パラレルワールド)。つまり、幾つかある世界の内の一つと言う位置づけ。基本的なものはほぼ一緒で、ただ魔力と言う理外の存在があったらこんな世界だろうなという想像で構築。分かりやすく言えばただの異世界である。

 尚、作中の言語は基本的にラテン語を使用。知識のある方はとうに気付いていたとは思うが、所々に文法間違いが意図的に存在する。と言っても基本的にそれは人名に関してであり、それ以外での文法ミスなどを発見した場合、それは完全無欠な作者のミス。申し訳ない。

 他にもギリシア語、ノルド語やヒッタイト語などを下敷きとした言語をそのまま登場させたが、探せばどこかで文法ミスがある、かも。

 地理については地球とほぼ同じ。ただし、地図におこすと赤道をX軸として反転させている。つまり、南半球にヨーロッパがあるようなものである。とは言え、この程度の差異は話そのものには何の影響もない。実はこの他にも地球との差異はあったりするのだが、それはまた別作品で。



魔法(マギア)

 変成魔法とか造成魔法とか白魔法(アルバ・マギア)とか色々出て来てぐちゃぐちゃだと思った方、すみません。元々は一般的な想像しやすい魔法として造成魔法のみを登場させるつもりだったが、某有名海賊漫画の悪魔の実で「○○人間」が沢山出てくるのを見て、変成魔法と言う魔法系統も登場させてしまった。戦いや表現の幅が広がったとも言えるが、描写や説明が糞面倒臭くなったとも言える一長一短の設定となってしまった。

 尚、本作未登場だが魔法に関してはより細かい設定が存在する。しかし、こちらも糞面倒臭い事になっているので割愛する。



登場人物

【ラウレウス】

 本作主人公として、最初期では名前がラグロスだったりしたが、前世の「長崎 慶司」と言う名前は始終一貫していた。尚、ラグロスからラウレウスに変わった理由はその方がラテン語っぽいから。

 ラウレウスの名前は「月桂冠を戴いた(ラウレンティウス)」、もしくは「月桂樹の街(ラウレントゥム)の人」を意味するラテン語人名「ラウレンティウス」を(もじ)っただけ。何でこんな雑な命名をしたかと言えば、語頭が流音――つまりラ行だと名前が恰好良さそうに思えると言う作者の思い込みである。

 因みに、ラウレンティウスは英語ではローレンス、もしくはロレンスと呼ばれる。


【シグルティア】

 本作における女傑(ヒロイン)。全名はシグルティア・ユリオス・アナスタシオス・バシレイア、もしくはシグルティア・ユリウス・アナスタシウス・レギナ。前者はギリシア語、後者はラテン語ベースの名前。

 因みに、前述の人名における意図的な文法ミスは基本的に彼女を指す。本来、ラテン語やギリシア語は文法に性別が存在し、女性と男性で家名を含めた名前(特に語尾)が違うのが当然なのである。

 だから、本当なら彼女の名前はシグルティア・ユリア・アナスタシア・バシレイア(もしくはレギナ)である……と言いたいところだが、厳密な古代ローマの命名法則に従うならこれも間違い。話すとクソ長くなって超面倒なので、興味ある人はウィキペディアで調べてね。


【スヴェン】

 名前はノルド系(北欧)の人名から。設定当初の名前はベルサリウス。だがこれではちょっと殺意が高過ぎる名前だし、北欧系の名前としてふさわしくないので現在の名前になった。それ以外については特に語る事もない。


【シャリクシュ&イシュタパリヤ】

 名前はどちらもヒッタイト王国の人名から。読みにくく発音しにくい単語が多いヒッタイト語の中で、日本語発音でもそこまで違和感の無いものを選出した。

 ヒッタイト語の資料は少なくてこの二人の命名には結構手間取らされ、仕方ないのでウィキペディアを巡ったのだが、折角調べても「ハッヌッティ」とか発音しにくいわ書き(づら)いわ読み辛いわで明らかメインキャラの名前向きではないものが出て来て、作者は危うく発狂しそうになった。因みに、イシュタパリヤは本来「イシュタプアリヤ」である。


【レメディア】

 噛ませ。まさかあそこまで噛ませになってしまうとは作者すらも思っていなかった。もっとラウレウスと関わらせてラブコメ方面で活躍させるつもりだったのだが、本作のメインテーマが重すぎていまいち扱い切れなかった悲劇のキャラ。この件に関して、今となっては海より深く反省している。

 因みに名前の由来はスペイン語かどこかの人名であるレメディオスから。一番最初の名前はリリーだった。


【クィントゥス】

 一番最初の構想ではそもそも居なかった。そのせいか第一章に登場したくせして、話が進むにつれて一気に空気となってしまった。

 途中で魔法が発現する事も考えたが、そもそも魔法の発現は極稀であるという設定を守るために廃案となった。というか、転生組全員が都合よく魔法発現させている時点で、そんなものを律儀に守ってやる意味があったのかと気付いた頃には後の祭りだった。すまんなクィントゥス。

 因みにクィントゥスはラテン数字の「5」に由来するラテン語人名。


【リュウ】

 一番最初から設定されていたキャラ。人間の中で最強、の設定だったがそもそも精霊のなりかけ(・・・・)である彼は人間じゃないし、精霊の中には彼より強いのも居るので死に設定となった悲劇を持つ。

 構想中の「本編」でも登場させる予定。というか非常に重要なキャラ過ぎて今作では彼の過去とか諸々が何も明かす事が出来なかった。

 契約精霊として今作では后羿(コウゲイ)が出て来たが、他にも契約精霊は存在している。「本編」ではそちらも登場させる、つもり。多分。


【精霊】

 基本的にローマ神話の名前から取材した。しかし、調べてもローマ固有の神話、逸話は影も形もなく、全てギリシア神話のものが輸入・統合されてしまったせいで、作者はキャラ造形に面白味が見出せなかった。作中も都合がいいように登場し、活躍の機会が少なかったのもその辺が影響しているのかもしれないが、率直に言うなら作者の力量不足のせいである。すまん。

 彼らにはもっと活躍させるつもりだったのに……。


神饗(デウス)

 本作の悪役。因みに、デウスは「神」を意味するラテン語。「饗」の字にそんな意味はない。けど魂を集めて貪り喰らってるし、ただ「神」だけでは陳腐過ぎるとの理由で「神饗」となった。

 構成員についてはそれぞれ色々と過去などを描写してやるつもりだったのに、どうしてか大多数が雑な過去描写の挙句退場していった。いや、というか完全な手抜きである。

 ただでさえ重い話がより重くなって冗長になってしまうとの判断で、泣く泣く過去話を割愛された彼ら構成員たちは慟哭(どうこく)してもいい。

 因みに構成員の多くはギリシア神話の英雄の名前から取材したコードネームを持ち、その中でも精霊はギリシア神話の神の名前を名乗ったりもしていた者も。(例:タナトス⇔オルクス)


【ガイウス・ミヌキウス】

 本作序盤で登場した頼りになる兄貴。コメディ面でもシリアス面でも非常に役立ってくれた便利屋。

 元々、当初の構想ではラウレウスことラグロスの父親のつもりだったが、最終的にラウレウスは孤児設定となったので縁も所縁(ゆかり)も無い狩猟者(ウェナトル)として登場した。そのせいか行動原理にちょっと無理がある、ような気がしなくもない。


狩猟者(ウェナトル)妖魎(モンストラ)

 序盤からよく出て来た単語と存在だが、最終的にほぼほぼ空気となってしまった。構想ではモンスターをハントする某ゲームみたいに熱い狩猟話を作ろうかとも思ったのだが、作品が思った以上に殺伐とし過ぎていてそんな所にラウレウスの首を突っ込ませる余裕が無かった。

 その結果として、折角色々な妖魎(モンストラ)を設定したというのに、ほぼすべてが未登場のまま終わってしまったのだ。割と泣きたい。

 また、これと同じ理由でラウレウスそのものの活躍の場も少なくなってしまった。色々な国や地域を巡っていたので陰謀が~とかに絡ませたかったのだが、仕方ない。諦めよう。


おしまい。

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