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「先生。私、男の人ってよく理解できないんですね。男の人の方が、未練がましいんでしょうか?」
「ああ。確かに、男の方が未練がましい。それが発展して、ストーカー殺人とかなるじゃないか」
「逆に、女性は未練がましくないです。だから、いつか分かってくれるだろうと、母性本能をくすぐろうとするんだとか…」
「女性に、母性本能があること自体、幻想だね。僕は、女性に母性本能なんか、ないと思っている。そう思ってて、間違いない」
「それじゃあ、男の人って、意地を張るんだとか。意固地になって、そういうことをするんだとか」
「いや、意地とは違うと思うね。男の性ってヤツだよ」
「男のサガ。男のサガって、なんですか?」
「つまり、男のサガだよね。本願っていうのか」
「本願って、なんですか?」
「まあ、その…何することだよね」
ユウジは、言葉を濁した。
「何することってなんですか?」
「まあ、女性には分からないことなんだよ」
「でも先生。女性だって、母性本能はありますよ。それが、多いか少ないかだと思うんですよ。それに、三下り半突き付けた男に、未練なんかないと思うんです」
「僕は、現代社会の、女性側にも問題があると思うよ」
「そうでしょうか…」
くるみは、長い睫毛を伏せた。