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入学式~プロローグ~

  「入学おめでとう!」


 なんて嫌な笑顔なんだろう。手を伸ばせば簡単に当たってしまうというほど近くにいるのに、そいつは人をバカにしたような顔を隠そうともしない。そんな癪にさわるような笑顔をこの会場一杯に振り撒いてるのが、この学園長の六印勤。

 彼と呼んでしまいそうな歳を感じさせない白い肌に、どこか不気味な雰囲気、白衣を着て檀上で歩く姿は気品に満ち溢れてる、それを肌を透して感じる。顔の笑顔以外は。


「さて、諸君達はこの六印大学の新たな学科……更生研究科の第三期生になる訳だが、この更生研究科は私自らが立ち上げた学科でもある。

それにさいしてこの学科の説明を諸君達の講師を務める、志木檻講師にしてもらう。第一回の授業として…………しっかり聞くように」


 そう言い残し六印学園長は檀上を降りる。コツコツと靴の踵とフローリングぶつかり合う音がこの六印大学の西側にある武道館に響き渡る。

 

「……ッ」


 男は単純なもんだ、自分好みの女がいれば自然にそちらに目が行き。本能的に子孫を残そうとそのメスに近づき、無理矢理に子孫を残す、心など存在せずに。だがこれはただの動物がする事だ。人間はそうはならない、社会が存在する動物はそこに明確なルールが存在しており、それを厳守しなければ死があるのみ。そう、人間は簡単に言えば理性が本能を優っているということになる。

 この僕もいくら志木講師に見惚れたとしても、講師と生徒の間は崖より遠いということだ。

 彼女は凛とした整った顔をしており、目は何処か冷え切っているが決して絶望してるわけではなくその何処か色気を出している身体さえも、包み込む雰囲気……、息を飲む時間さえ惜しいと思った。

 彼女が行動するたび絵になる。歩くのさえ……。


「紹介にありました、志木です。この学科は更生研究科というかなり珍しい学科になります。最初に説明するのは……これは授業でする課題ですが説明しときます。

更生とは蘇生などの物質的に蘇らさせることも言いますが、この学科でやることは知っている通り、精神的、社会的に更生するという意味でやっていきます。

さて、人間を更生させるには感情的刺激が一番と言われています。更生研究科ではそんな感情を中心にやっていきます。その感情とは――


――安心、不安、感謝、驚愕、興奮、好奇心、困惑、幸福、名誉、責任、尊敬、親近感、欲望、恐怖、快楽、嫌悪、嫉妬、シャーデンフロイデ、優越感、劣等感、怨み、悲しみ、怒り、絶望、憎悪、愛しさ。


 これら、26個の感情が二つ以上が重なり行動できたとき更生は始まります。つまり、実質的には13個の合わさった感情が更生と繋がります。さて、ここにいる13名の生徒とこの大学生活を楽しめたらといいなと私は思っています。」


 一礼、そんな絵を見た後。僕は意識を取り戻していた。


「あぁ、なんにも聞いてなかった」


 大学生活が始まるのだ。そんなことを考えながら、パイプイスのクション性が悪いことを今気づく。


1週間に三本挙げられるのが目標です。

ありがとうございました。

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