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世界のOSは銃ゲー用のOSに変更されました  作者: error place
出逢い(ナツキ編)
7/13

目に見えた悲しみ(プログラムアウト)

「ケイジさん!今日は…本当に……あれ……?」


お礼を言おうとしたナツキが突然意味深な発言を始めた…


「ナツキちゃん?どうした?」


ケイジは、ナツキに呼び掛けるが…

明らかにナツキの態度はおかしかった…


「嫌……助けて……私……どうして……」


ケイジは異変に気付き、急いでナツキの端末(スマートフォン)の電源をつけた…

その画面に写ったのは、ナツキを処刑する文だった…


…イハラナツキのプログラムデータの破壊を開始…

…イハラナツキ、人生終了(プログラムアウト)


「何でだよ…人生終了(プログラムアウト)って禁止事項(デッドマター)に触れなきゃいいんだろ…?おかしいだろ…?」


ケイジには、ナツキが人生終了(プログラムアウト)される理由が分からなかった…


「誰!?…そこに誰かいるの!?」


「えっ…?ナツキ…見えてないの?」


「誰?私の事…知ってるの?」


「あぁ…知ってる……知ってるよ……まだ…会ってからそんな経ってないけど……でも……知ってる」


ケイジは、自分でも言ってる意味が分からなくなってはいた…

でも、心のどこかでナツキを安心させたかったのだ…


「知ってるなら…助けて…?何も見えないし…頭の中で…声が聞こえる…」


「声…どんな?」


人生終了(プログラムアウト)人生終了(プログラムアウト)って…」


「!!」


ケイジには、想像がついた…

もうすぐ、ナツキが死ぬことが…


「……ごめん………ごめんな……………ナツキ…………」


「えっ?………どうして………どうして謝る…………の………?……………あ………………れ…………?」


ナツキの体は…段々と、動きを縮めていった…

それと同時に、声も…細くなっていった…

体からは、どこから出たのか…

血が滲み出していた…

ナツキはその血を止めることは出来ず…

ケイジも、涙を止めることが出来なかった…


「ナツキ……ごめん…」


「ケ………イ……………ジ…………く……………ん………………」


「へ…?…ナツキ…?俺の事……」


「さ………き…………は……………あ……………り………が……………と…………………」


言い終えた瞬間…

ナツキの体は、支える為の骨がなくなったかのように…

目や…口…その他色々な部分から、血のような液体を溢れ出しながら…崩れ落ちた…


「あぁ……」


ケイジは、先程まで“ナツキだったモノ”に触れながら…

大声をあげた…


「ああぁぁぁあああぁぁぁぁ!!!!!」


その声は密林の中で、遠くまで響いた…

ケイジは両手を、ナツキの血で汚しながら…

顔は涙でグシャグシャにしながら…

声が枯れるまで…

永遠と叫び続けた…

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