表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界のOSは銃ゲー用のOSに変更されました  作者: error place
出逢い(ナツキ編)
6/13

初の出来事(デッドマター)

「スコープ?」


「あの、狙撃銃(スナイパーライフル)についてる、覗きこむ部分だよ」


「あぁ…じゃあ、スコープだとして…何で私が狙われてるってなったんですか?あなたが狙われてるかも…」


そして、ケイジは説明を続ける…


「光が見えたからだよ」


「えっ?」


「スコープに跳ね返った“光が見えたから”だよ」


「?…だったら何なの?」


「狙われてるなら、スコープは俺を向いてるはずだろ?」


「…はい」


「だったら“跳ね返った光は見えない”んだよ」


「…あっ!」


その時、女の子は理解した

この事にケイジが気付けたのは、極度の銃修習者(マニア)だからだろう…


「分かったでしょ?だったら素直に相手が諦めるのを待とう」


「…わかりました」


それから五分もしないうちに、狙撃手(スナイパー)は諦めていった…


「…どうやら行ったみたいだね」


「あの…」


「ん?」


「…ありがとうございました」


「…お礼をしてもらおうかな」


「へっ?」


予想外だったらしく、女の子は目を丸くした


「君の名前を教えてよ」


「私は、伊原奈月(いはらなつき)です」


「ナツキちゃんね、俺は板野啓治だよ」


ケイジは教えてもらった代わりに、自分の名前を教える事にした

名前を聞いて、ナツキは嬉しそうな顔をした


「ケイジさんですね、分かりました!」


恐らくこの世界で出逢った最初の人間なのだろう

「タブレット」に現れたルールを見て、疑心暗鬼になっていたのかもしれなかった

其ゆえ、初めて会った人間に命を救われたと信じて疑わなかったナツキは…

本当に心から喜んでいただろう…

彼女は何も悪くない…

そう…彼女は何も悪くない…筈だったのだ…


でも…違った…

彼女は明らかなミスを侵した…

二つもの、大きなミスを…

彼女は取りこぼしたのだ…

一つ目は、禁止事項(デッドマター)をよく確認しなかったこと…

そして、もう一つは…

「タブレット」をよく確認してなかったことだった…


…ピピッ・・・…

…イハラナツキのプログラムデータの破壊を開始…

…イハラナツキ、人生終了(プログラムアウト)


ナツキの「タブレット」の画面に、確かに《プログラムアウト》の表示が出たことに…

彼女等は気付くことすらなかったのだ…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ