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UN-001  作者: 黴男
序章-『ఆశ్చర్యం』
39/46

039-『తెలియని సంఘర్షణ』

どうしちゃったんだろう、私。

そんな感想を、心に抱く。


「今だって、こんな」


私は、アディブ人の三人を尾行していた。

あの人の真意が知りたくて。


「అరే, ఇది ఏమిటి?」

「బహుశా వేడి వసంత ఆవిరి బన్స్?」


街を観光している三人は、まず土産物屋に入った。

私は何でもないような顔をして、店内でストラップを見る。

......あ、このゆるキャラのストラップ...あの人みたい。


「ఇది కత్తి పట్టా? కానీ అది చిన్నది」

「ఇది మీరు మీ బ్యాగ్కి పెట్టే అలంకరణ, అందుకే ఇది చిన్నది」


会話は全く分からない。

けれど、楽しんでいるのは確かなようだ。

彼らとあの人は言語が通じているから、きっともっと楽しいのかな?


「నేను అక్కడికి వెళ్లాలనుకుంటున్నాను!」

「....అర్థమైంది」


そうこうしていると、三人は何も買わずに店を出た。

いそいそと、私はその後を追う。

流石に観光地だけあって、人混みの波をかき分けつつ、しかし見つからないようにその後をつけた。

三人は今度は公衆浴場に興味を持ったらしく、そちらの方へ向かう。

.....どうしよう、男湯に行かれると後が追えなくなる。


「っ!?」


そう思っていると、あの人が前に立っていた。

まずい、バレた!?

あの人は変な事はしないとは思っているけれど、問題になってしまうかもしれない....

そう思っていたのだが....


「కలిసి వెళ్దాం....」


彼は何か言いかけてから、手招きする。

一緒に来いという事だろうか?

私は彼に続く。


「కలిసి లోపలికి వెళ్దాం」

「సమస్య లేదు, కానీ.....」


....何故かはわからないが、私は彼等と共に女湯に入る事になってしまった。

尾行を最初から見破られていたんだと思う。

彼らは服を着ていないので、私を置いてさっさと入ってしまう。


「........」


慌てて後を追う。

アディブ人は皆、立派なものを持っているけれど.....男女の違いがあるのだろうか?

下世話な事を考えてみるけれど、答えは見つからない。

タオルを体に巻いて浴室に入った私は、あの人を探す。

――――――――いた。

水風呂で暴れている他の二人とは離れた場所で、お湯につかっていた。

体積が大きすぎるせいか、浴槽からお湯が大量にあふれていた。


「!」


その時、彼が手を挙げ、こちらに振ったのが見えた。

私は掛け湯も忘れ、彼の居る浴槽の前に立った。


「...ఇక్కడికి రండి」


こちらに来て。

そういう風に聞こえた。

私は躊躇せず、浴槽に足を踏み出した。

熱めの湯も、気にならない。

先日と同じ光景だけど、彼は少し浴槽から身を乗り出して、私の手を取った。

また、彼と一緒に入る。


「........」


近くに寄ると、異質に映っていた彼等の肌が、きれいに見える。

鱗の継ぎ目も、その煌めきも宝石のようだ。

なんで私.......こんな気持ちなの?


「మీరు ఇలా ఎందుకు చేస్తారు?」


何か聞いているような声が、上から降ってくる。

私は彼の体に顔をうずめる。

変な臭いかと思ったけれど、何か甘いようなにおいがする。


「హే!」


その時。

別の声が響いた。

彼が、私から意識を逸らして、何か言い始めた。


「అది మీ ప్రేమికుడా?」

「కాదు కాదు」


彼は立ち上がる。

お湯が凄い勢いで浴槽から流れ出て、私のお腹くらいまで水位が下がった。


「ఏమైనా, నేను త్వరలోనే బయటకు వెళ్తాను」

「అది ఇంకా బయటకు వస్తుందా?」


何か喋っている。

でも、私にはわからない。

それが何か、悔しい。

.....だけど、アディブ人の言語は勉強しても、私は喋れないので意味がない。

彼は浴槽から出ると、私の方を向いた。


「మళ్ళీ కలుద్దాం」

「え....」


また置いて行かれてしまう。

私は色々な思いを抱えつつ、彼が出て行くのを見守るしかなかった。

追うべきか悩んでいるうちに、浴槽のお湯が肩の下まで来ていた。


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