001-『సంభవించడం』
白石県、青葉町。
なんの変哲もないその街に、一軒のコンビニがあった。
時刻は深夜、客もいない時間帯である。
だが、煙草や酒などを買い求める客のため、店員はレジ奥で待機していた。
その時。
「いらっしゃいませー」
入店音と共に、ドアの開く音がする。
店員は揚げ物を揚げながら、客がレジに来るのを待つ。
だが、今日の客は何かが違った。
「お客様?」
店員は振り返って......硬直した。
目の前に立っていたのは、異形の存在だった。
灰色の肌....というより鱗らしき何かに覆われた肌を持ち、人間と同じような形の、しかし大きな胸や、三本指の剛腕を持ち、その頭には爬虫類のような顔が乗っていて、四つの目が店員を捉えていた。
「ఆహ్, ఉమ్...」
「あ、あ.........」
店員は突然の来訪に驚いていた。
彼らがこの時間帯にこの場所を訪れることはないはずだったからだ。
「దయచేసి పోలీసులను పిలవండి!」
「う、うわあああああっ!」
詰め寄ってくるソレに怯えた店員は、机の下のボタンを押して警察を呼んだ。
数分もしない後に、パトカーがコンビニの前に止まる。
しかし、警察が降りてくることはない。
「చికెన్ దయచేసి.....」
「え、えっと....」
落ち着いてきた店員は、異形の存在に対して対話を試みるが、言語が全く異なるために話が通じない。
ポケットを探ろうとしている異形は、突然動きを止めた。
「何を.....」
「ఈ చేయి ఏమిటి!?」
叫びながら、異形は錯乱した様子で暴れる。
腕が棚を薙ぎ倒し、尻尾がレジを破壊するが、異形は動きを止めない。
店員が死を覚悟した、その時。
「నువ్వేమి చేస్తున్నావు!」
「కోపం తెచ్చుకోకు!」
店の外から、灰とは違う、緑と白の鱗を持った二体の異形が現れた。
店内で錯乱する者とは違い、その腕が異常に隆起している。
そして、あっと言う間にその異形は、連れ去られていったのだった。
「はじめて、見た.........」
店員はへなへなとカウンターの奥に倒れ込み、同時に店内に入って来る警察の、心配そうな声を遠くで聞いていた。
「アディブ、人....」
その名前こそが、日常に紛れ込んだ異形の総称。
そして――――地球に移り住んだ、異星の故郷の名であった。
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