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コロンブス  作者: 遠藤 敦子
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「母親が『アメリカにしかない缶詰とかお菓子買ってきて』って言ってて、家族にお土産買いたいんですけど、この辺にスーパーとかってありますか?」

 日曜日の朝、私はデボラに訊いてみた。するとデボラはおすすめのスーパーマーケットを教えてくれ、車で連れて行こうかと言ってくれる。お言葉に甘えて私はデボラにスーパーマーケットへ連れて行ってもらう。そこでカラフルなグミ、クッキー、サーモンやピクルスの缶詰などを買った。これらは家族用のお土産だ。自分用や友達用はまた後ほどにする。


 月曜日はいつも通り、アシュリーと学校で授業を受けた。私がここにいられるのも明日までかと思うと、寂しい気持ちになる。もはや大阪に帰りたくない気分だった。

 翌日の午前中、私たちのお別れ会が開かれる。出発前に大阪で練習してきたダンスをお披露目し、その後は1人ずつ日本とアメリカについてプレゼンテーションを行った。私は大阪という都市の食べ物や観光地などを紹介する。他のメンバーは日本とアメリカの大学入試システムの話、大阪城の話などをしていた。

 お別れ会が終わった後、私はホストファミリーとの別れを惜しんだ。またいつかロサンゼルスに来ると決意する。それからホストファミリーに見送られ、バスでロサンゼルス市内に向かう。私の隣には誰もいなく、端の方に座っていたのもあり、私はひっそりと涙を流した。みんなとお別れするのが寂しかったのだ。


 ロサンゼルス市内に到着し、ロサンゼルスのオカンことジョンソンさんと再度合流した。前回はロサンゼルス市内を散策したけれど、今回はジョンソンさんおすすめのギフトショップを何軒か紹介してもらう。私は自分用にマグカップを買い、大阪の友達用にチョコレート菓子を買った。沙良と澪と杏里とお揃いのクマのキーホルダーも買ったけれど、私のイニシャルの「A」が入ったピンクの服を着たクマが特徴的だ。杏里と私は同じ「A」と書かれたピンクの服のクマ、沙良は「S」と書かれた黄色の服のクマ、澪は「M」と書かれた水色の服のクマのキーホルダーをそれぞれ買った。カバンやスマートフォンやキーケースなど思い思いの場所にクマのキーホルダーをそれぞれつける。私はカバンにつけた。

 しばらくしてジョンソンさんとお別れし、私たちはロサンゼルス空港に到着する。搭乗手続きや出国手続きをして、関西国際空港行きの飛行機に乗った。ホストファミリーやロサンゼルスでできた友達とのお別れは惜しかったけれど、連絡先も交換したので寂しくはなかったのだ。こうして私たちは長旅を経て大阪に到着した。

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