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コロンブス  作者: 遠藤 敦子
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 体育館で私たちの歓迎会があるとのことなので、生徒たちがぞろぞろと入場する。高校生、中学生、引率の先生方の順で自己紹介することになっており、同じ高校の有馬くんが先に自己紹介をした。

「鹿谷高校から来ました、有馬祐飛です。ヒロって呼んでください。部活は卓球部です。よろしくお願いします」

 続いて小島くん、野村くん、丹野が自己紹介をし、私の番になった。

「鹿谷高校出身の広岡愛里です。友達からはアイリと呼ばれています。韓国の音楽が好きですが、他の音楽も聴きたいのでおすすめを教えてください。よろしくお願いします」

 と自己紹介をする。私はどういうわけかあまり緊張しなかったのだ。ロサンゼルスに来ているという開放感もあったのだろう。私の後には澪、杏里、沙良、榎本くんが自己紹介をしていき、中学生3人も自己紹介した。それからは畑野先生と岸田先生も自己紹介する。

 自己紹介の後はみんなでじゃんけん列車のゲームをして楽しんだ。現地の生徒たちもじゃんけん列車を楽しんでくれているのがわかって嬉しい。

 その後はアシュリーと一緒に数学や理科の授業を受けた。大阪の高校で習った数学よりも簡単なので、「なんだ、アメリカの数学の授業ってこんなに簡単なのか」という気持ちになる。授業が終わってからはアシュリーのスペイン語部に同行し、様子を見ていた。私はスペイン語に関する知識が皆無だったので、何をやりとりしているかわからなかったのだ。


 翌日の木曜日もアシュリーと一緒に授業を受けたけれど、途中で具合が悪くなってしまう。担当の女性の先生に

「すみません、具合が悪いので保健室に行って良いですか?」

 と申し出て「いいですよ」と許可をもらった。

「私が愛里を保健室に連れて行きます」

 アシュリーがそう言って保健室に連れて行ってくれる。私は保健室の先生に事情を話し、しばらくベッドで横になって寝ていた。それでも治らないので、ジョンが迎えに来てくれることになる。結局私は学校を早退した。

 家でジョンから大きめの錠剤ーーアメリカの風邪薬だというーーを受け取り、水と共に飲む。そうすると寝ているうちに体調が改善されたのだ。

 私の体調が良くなったこともあり、夕方からはホストファミリーと『レ・ミゼラブル』というミュージカルを観に行く。大まかな内容しか掴めなかったけれど、人生で初めて観たミュージカルに私は見惚れていた。『レ・ミゼラブル』の本も読んでみようと考える。

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