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「お前がこの宇宙をつくったという神か。あまたの宇宙を食らいつくす食性宇宙をつくった神か。おれはあなたを殺すのが夢だった。だけど、そんなことはもうどうでもいい。なぜ、おれからザリを奪った。それもあんたの差し金だろ。あなたがおれからザリを奪ったなら許さない」
神が答えた。
「出会い別れる快苦のくり返しの何が不満か」
ジャラテクはいう。
「おれはあなたに感謝している。おれにザリを抱かせてくれた。だから、あえて、あなたに与えられたおれの本能の選んだ夢で、襲いかかる。おれは神殺しだ」
「はははは、我はもとは神殺しにより宇宙をつくりし神なり。かかってこい。我が真の神殺しだ。これが神殺しのつくった宇宙だ」
ジャラテクは泣いていた。こんなやつが神か。これが神殺しか。
いってみるか、本気で。全力で神殺しだ。
ジャラテクはリトルリップを存在しない領域に放つ。存在せず、非在しない場所に神の急所があるはず。
命中したかどうかもわからなかった。
「神より、この宇宙のすべてへ。この宇宙は恨みでできた宇宙なり。これから、この宇宙は荒れ狂う暴食宇宙となるだろう」
ジャラテクは今の力では神を殺せないことを悟った。ジャラテクは『財宝わきいずる泉』道具を使って、ザリ、カノウ、アーシスを生き返らせ、宇宙ワープさせた。
神はいった。
「奪え。すべての宇宙から富を奪え」
ぼくらを生んだ神はこんな神だった。




