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21.浜松にて

「成田さん、大丈夫ですか?」

目を覚ますと目の前にいたのは空だった。

「空?どうしてここに?」

「港でアイヴィーと戦闘したあと、ユメウチさんがこの世界の偉い人と話をつけてくれたみたいで、私たちもマキナと一緒にしばらくはこの基地でお世話になることになりました」

この基地で…ということは気を失う前に乗っていた自衛隊の車両でどこかの基地に辿り着いたのだろう。

「なるほど、ユメウチが…ん?私たち”も“?」

「ええ、私とユメウチ隊長、ウナイ、サナイちゃんの2人もこの基地でお世話になるみたいです、私たちの世界とは逆の立場になりましたね!」

元気にいう彼女の言葉から察するに…

「まだ話聞いてないんだけど…もしかして俺も?」

「はい、成田さんとそのご友人もしばらくこの基地にいらっしゃるとユメウチさんからお聞きしました!こっちの世界でもよろしくお願いしますね!」

「ああ、よろしく…」

天を仰ぎそう答える口からは別の言葉も漏れていた。

「仕事大丈夫かな…」


そんな心配をしているとコンコンっと扉を叩く音が部屋に響く。

「はい」

とだけ答えると扉が開かれ迷彩服をきた男が1人入って来る、先ほどの車両で前に座っていた男だった。

「失礼します、所長がお呼びですのでお連れしに参りました」

敬礼し、要件を告げるとそのまま言葉を続ける。

「そと、先程は大変失礼いたしました、それほど大事にされている方だったとは思わず…」

帽を取り頭を下げてくる。

「いえ、私も疲れていたのもあって意識失っただけと思うので。ただもう同じ冗談はやめてくださいね」

そう言い軽く笑うと男も安心したのかほっとした顔で頭を上げる。

「ええ、気をつけるようにします」

そういうと彼はでは案内しますといい、扉を開けた。

促されるよう部屋を出ると、嫌に明るく照明が白一色の壁を照らしていた。

白い壁にはあまり生活感がなく基地というよりは

「まるで研究所みたいだな」

そう溢すと男が口を開く。

「よく分かりましたね、ここは自衛隊の施設ではなく防衛省の研究施設なんですよ」

少し薄暗くされていたこともあり、少し痛む目で周りを見渡す。

廊下には荷物などは置いておらず、時折ある消火設備の赤色だけが目に刺さる。

「防衛省の研究所っていうともっと機械とかが置いてあるイメージだったよ」

町工場的な

そう続けると男は軽く笑う。

「私もそう思っていましたよ、ここにくるまでは、イメージしていたのは整備場が近いですね」

そう言いながら呼び出したエレベーターに乗り込む。

「特に今いたのは地下の区画ですからね、綺麗にしておかないと空気が悪くなるという所長のこだわりもあるみたいです」

そういうとエレベーターは先ほどいた地下2階から地上の4階まで上がっていく。

4階につくと扉が開く、男が降りるのについていき、突き当たりの部屋の前につく。

男は扉をノックし部屋に入っていく、それに続いて俺と空も部屋に入る。

それほど大きくない部屋の奥には棚や机、会談用だろうか向かい合うソファーがある。そのソファーには3人の人影が見えた。

男は「お連れしました」とだけいい退室して行った。

部屋に取り残された俺と空は3人の人影の方を向く、1人は見知った顔、向こうの世界の住人ユメウチさん、残りの2人は知らない顔だった。

その知らない顔のうち1人が口を開く。

「やあ成田夕君、ようこそ浜松技研へ、所長の弥富だ」

所長、と言うことはこの場で一番偉いのがこの弥富という男なのだろう。

「初めまして、まずは助けていただきありがとうございます」

そいうと弥富はそっけなく口を開く。

「助けたのはそこの少女とこの男、それとここにはいない双子ちゃんだ、感謝される筋合いはない」

事実を言ったまでという態度で弥冨は言う、正直しゃべりずらいなと思いながら再度口を開く。

「回りくどいのはお嫌いなようですので単刀直入にお聞きします、なぜ私をここまで連れてきたのですか?」

先ほどの態度とは異なりにやっと笑い弥富を口を開く。

「そうだ、それでいい。回りくどいのは面倒だからな、こちらも簡潔に答えよう、こちらに来い」

そういうと弥冨はソファーから立ち上がり、ブラインドがされている窓際に向かう。

回りくどいことしてるじゃないかと思いながらも、来いと言われたからには行かない訳にもいかず弥富のいる場所に向かう。

その後ろを空もついてくる。

「回りくどいのは面倒なんじゃないですか?」

弥富の隣に立ち彼の矛盾点を突く。

「いいや、こっちの方が説明が手っ取り早いからな」

そう言いながら弥冨はブラインドを開ける。

外にはすでに帷が降りており、周囲の風景はよく見えなかった、風景は、だ。

「お前にはこいつのパイロットになってもらう」

そこにいたのは向こうの世界で見たロボット、つまり

「マキー」

ゴンッ

俺が声を上げようとした時、小脇を駆け抜けガラスに頭をぶつけた空が叫ぶ。

「シリウス!?」


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