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10.水族館へGO!

「ベルーガだって!白くてかわいい~!」

オーロラの海と書かれた水槽にいたのはベルーガと呼ばれる白いイルカだ。白い体にぱっちりした黒い眼が何とも言えない愛嬌を放っている。

「ふふ、口元が笑っているみたいでかわいいわね」

水槽をのぞいていとこちらに気が付いたのかベルーガがこちらに近寄ってくる。

「お姉ちゃん、こっちち来てくれたよ!写真撮って~」

「いいわよ」

スマホのカメラを向けるとマイシスターは面々の笑みに両手でピーススル。ベルーガがちょうどこちらに近づいてきたところを狙いツーショットを撮影する。

「こんな感じでいいかしら」

「うん、お姉ちゃんありがと~、うわ!」

驚く声に引っ張られスマホから水槽に目を戻す、そこには一緒に撮った写真を見ようとするようなベルーガがおでこと口を水槽にぷにっとくっつけていた。

「うわー、おでこ柔らかーい」

「おでこは脂肪組織でできててぷにぷにしてるんです、もともと寒い地域の動物なのでほかの部位も脂肪に覆われてるんですよー」

ちょうど近くにいた係員さんが説明してくれた。

「そうなんですねー、じゃあこのプールの水も冷たいんですか?」

「はい、もしよければ3階でこのプールと同じ温度の水に触れられるので触ってみてください」

「わかりましたー」

「それじゃあ引き続き楽しんでくださいねー」

そういうと係員さんはほかのお客さんのところへ向かっていった。

「ということでお姉ちゃん、3階行ったら触ってみようね!」

「そうね」

そんな様子でシャチやイルカなどを見ながら館内を回っているとちょうどお昼の時間になっていた。

「お姉ちゃん、イルカのショーが13時からあるんだけど、その前にお昼食べとかない?」

「そうね、終わった後だと混むかもしれないし先に食べておきましょうか」

「ここなんかどう?館内にあるし今ならすぐ入れそうだよ」

提示された場所は少し先のエリアだがショートカットすればすぐの場所だった。

「じゃあそこにしましょうか」

「うん、じゃあ行こっか!」

まだ見ていないエリアを少し飛ばし、目的のお店に向かうとちょうど席が空いておりスムーズに座ることが出来た。

「サメのステーキ!?クロコダイルのコンフィ!?水族館だからか珍しいメニューもあるんだね、お姉ちゃんは何にする?」

メニューに目を通す、ふつうのメニューも多くあるがやはり目を引くのはサメのステーキとクロコダイルのコンフィだった。

「せっかくだし変わったものにしてみるのもいいわね」

「-!じゃあサメのステーキとクロコダイルのコンフィにして半分こしない?」

「いいわよ、そうしましょうか、すみません―」

店員を呼び注文する。注文を終え時間を確認しようとスマホに目をやると1件通知が入っていることに気が付いた。通知を確認するとあの人、成田さんからの連絡だった。

ドクンと心臓が鳴る音が聞こえた。怖いものを見るように連絡内容を確認する。

【すみません、体調を崩して2日間寝込んでいました、また今度どこか行きましょう】

本文の後にはごめんなさいとしゃべるスタンプが送られていた。

体調不良と知り既読スルーの原因がわかり安心してしまった自分が少し恥ずかしかしい。

【私こそ急にごめんなさい、体調は大丈夫ですか?また計画立ててどこか行きたいです】

ひとまず体調を心配する文、次回の予約を遠回しに行う文を入れて返信する。

「おーねーちゃん!」

スマホから目を戻すとぷんぷんという効果音が似合う表情でマイシスターがこちらを見つめていた。

「スマホばっか見てないで私のほうも見てよー」

気にしていなかったが改めて時計を見ると5分経っていた。返信文を考えるのにそんなにも時間をかけていたとは気が付かなかった。

「ごめんなさい、少し考えごとをしてて」

そういうと一瞬表情が明るくなり、すぐににやりとした表情に変わった。

「あ~、もしかしてお兄ちゃん~?」

「はぁ、だからその呼び方はやめなさいと言っているでしょう、まあ、相手はそうね」

ふ~ん、とさらににやにやが強くなる、まったく、人の気持ちを知らないでこの子は…

「お姉ちゃん土曜も日曜もずっとスマホ見てたもんね~、なんて返信来たの?」

「からかうなら教えない、内容は普通よ、体調崩して返信できなかったって来ただけ」

「あ~、タイミングが悪かったね…」

残念そうに言う。

「また次があるし今回は仕方ないわよ」

そんな話をしていると注文した料理が届いた。


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