第31話:やしゃしいちから! の、ひ!
キツネじんのアヤネちゃんのうでをなおちてあげたら、おおしゃわぎになるかもって!
おおしゃわぎって、おこられるってこと?
しょんなのやだ!
……もっと、おおきなしゃわぎをおこちたら、ごまかしぇるかも!
ソラしゃん! じぇんりょくで、まほうつかって!
――は?
「ふぁいや――」
――だめでしょ! そんなことしたら!
けっきょく、ソラしゃんにおこられちゃった!
アヤネちゃんのおはなちをきいて、みんなあつまってきた。
パパは、かがんで、てをひろげて、おいでのぽーず。
りょうてをあげて、ちかづいていったら、ひょいって、だきあげられちゃう。
「パパ、おこらない?」
「なぜ怒るんじゃ? ソラリスは立派な、誇れることをしたんじゃよ。なにを心配してるのかは知らんが、俺はソラリスが聖女ってことは知ってたしな」
「あい」
あたまをなでてもらえて、こころがぽかぽか。
――よかったね。あ、でも、大騒ぎにはなるだろうね?
どちて?
――パパに聞いてみようか?
「でも、おおしゃわぎに、なるって」
「うん? まあ、なるじゃろうな。ほれ、さっそく来たぞ」
うでのないひと、あしのないひとが、えっと……4にんくらい、うるがしゃんにつれられて、ちかくにきた。
「嬢ちゃん、すまないが、こいつらも体の一部を失って、若いのに戦えない者たちなんだ。治してやることって出来るか?」
パパにおろしてもらって、しょのひとたちにちかづいて、じっとみる。
どうちて、こうなったの?
――この人達は戦士で、森から出てくるモンスターから、わたしたち……みんなを守ってくれてたんだね。そのときに、怪我しちゃったんだよ。
ソラしゃん、いってた。あたちも、りょうあちをけがちて、ちんでたかもって。
あたちは、パパがなおちてくれたけど……。
「いっちょにちないと、だめなの」
「「うん? 一緒に?」」
――ソラちゃん! わたしのことは内緒だから、言っちゃダメだってば!
わしゅれてた!
――心配しなくても、ソラちゃんが正しいことをしようとしたときは、全力で協力するよ?
あい!
――じゃあ、アヤネちゃんと時みたいに、優しさで心を満たして。
あい。
――うん。心が白銀に輝いてきたよ。わたしも合わせるね……。心を1つに! いくよ!
「『りざれくしょん!』」
あたちの、からだがぴかってなって、なおちたいひとも、ぴかってなったら、けが、なおってた。
みんな、わあ! て、おおよろこび。
――よかったね。喜んでもらえたよ。優しいソラちゃんに感動しちゃったよ。優しさの力だね。
あい! でも、こころをひとつにちて、どかん! も、やりたいね!
――ちょ! わたしの感動返してくれるかな!? そんなことで心を1つにしないからね!?