第21話:これからも、いっちょに! の、ひ!
――もお! いつもうるしゃい!
魔法だけじゃなくて、勉強も大事なんだよ?
――むじゅかちくて、おもちろくないもん!
面白いとかじゃなくて。
――あっちいって!
あ~もう! 分かったよ! 今日はわたし、出てこないからね!
ソラしゃん、ちじゅかになった。
ジェノしゃん、くるまえにあしょびにいって、おひるごはん、ゆっくりたべて、べんきょう、しゅくなくしゅる。
あたち、かちこい。
おへやからでるとき、みぎとひだり、みる。
みつかったら、おへやにもどしゃれちゃう。
だれもいない。
でも、きゅうにまがるとこからでてくるから、しょこは、かおだけだして、かくにんっていうのしゅる。
まがるところのちかくに、つぼをのせてるだいがあった。
あたちより、たかいけど、のぼれる?
いっぱい、てをのばちて、かべにあしをつけて、ぐっと、うでをちじめたら、おむねまで、だいにのぼれた。
でも、ここからは、だめ。
じぇんぶ、のらない。
おりる……。
あれ? あしがしたまでとどかない。
おりれない……。
て、ちびれてきちゃった。たかいところから、おちたら、ちんじゃう?
「うわぁぁぁん!」
「何してるんですか、ソラ様?」
ジェノしゃん、ちかくにいて、わらいながらだっこしゃれて、たしゅけてもらえた。
あれ? だい、たかくない。
だっこしゃれてるほうが、たかい? でも、こわくない、どうちて?
あたちが、ないちゃったから、べんきょうは、えほんをよんでもらうだけになった。
ソラしゃんも、えほん、しゅきだったから、いま、きいてるのかな?
ソラしゃんのこえ、きこえない。
ねてるのかな?
「ソラ様? 絵本は楽しくないですか?」
「え? どちて?」
「なんだか、悲しい顔をしてましたよ?」
「……ひとりは、しゃびちいねって、おもってたの」
「――っ!」
あれ? ジェノしゃんが、なきしょうな、かおになっちゃった。
「私も、なるべくいつも一緒に居られるようにしますね!」
「あ……あい?」
どうしてジェノしゃんが、いっしょにいたら、しゃびちくなくなるの?
いつも、いっしょにいたら……ジェノしゃんは、べんきょう……あしょぶじかん、なくなちゃう!
よるのごはん。
だいしゅきな、はんばーぐ!
パパにたべやしゅいようにきってもらって、みぎてで、あたちのぶん、ふぉーくっていう、さすものでさして、ぱくり。
おいちい!
こんど、ひだりでふぉーくもって、ソラしゃんのぶん。
ぱくり。むしゃむしゃ……。
……おいしいねっていう、こえ、きこえてこない……。
よる。ねるじかん。
ジェノしゃんがあかりをけして、かえっていっちゃった。
ひとり、くらいへや。
べっどに、もぐっても、まっくら。
こわい、こわい。
ひとり、やだ!
ソラしゃん!
「うわぁ」
――はい。泣いちゃダメだよ~。わたし、ここに居るからね~。
ソラしゃん!
――はいはい。怖くなくなるまで、お話してあげるからね。
ソラしゃん、きょうね……。
――見てたよ。ダメでしょ、あんなところに登ろうとしたら。
あい……。
――明日は、一緒にいっぱい遊ぼうね。
あい! いっちょ!
――じゃ~、今日はもう寝ようか? もう怖くないでしょ?
あい!
――おやすみなさい。
おやしゅみ……。
――いつも、いつまでも、一緒だよ。