第150話:ちからぶしょく? の、ひ!
今回はちょっと短めです!
ちっぱいちた!
何がって? うん、パパと一緒に寝させてもらったんだけどね、パパの腕枕で幸せ絶頂でフワフワ気分で眠気に身を任せてたら、先に寝付いたパパから、ぐがぁぁぁ! ぐおぉぉぉぉ! って。
かなり前に、パパはイビキが凄いって知ってたはずなんだよ……。
うん。寝れない。
別にね、今は実体が無いような精神生命体だから、寝る必要がないっていえばないんだけど。
まあ、一晩はパパの隣を堪能しておこうかね。
パパを独占しちゃって、ソラちゃん怒るかな……。
「昨晩はよく寝れたかの?」
朝食の席。目の前には焼いただけの肉の塊がどーんと鎮座してる。
うん。今でこそ忘れてたけど、わたしとソラちゃんが一緒に生活するようになって、しばらくはこんな感じだったね……。それこそ、マジックアップル1個とか……。
「あ、はい。モンスターに怯えなくてもいい環境は久々だったので、熟睡できました」
「わたしも、久しぶりのベッドだったので、快眠でした」
2人はよく寝れたようでよかったね。やっぱり睡眠は大事だよ。
「あら? ナディアの部屋は鍵無しにして、周辺は人払いしていたのに、夜這いはしなかったのね?」
「「……」」
この2人にはハードル高いよ? アデルって、ヘタレだし。
ま、この微妙になっちゃった空気をぶった切っちゃいましょうかね!
「あたちはね! パパのねがおを、じゅっとながめてたの! しょちたらね~、ごろんって、ねがえりちてね~、パパのかおがしゅぐちかくまできてね~! もちょっとで、きしゅできるとおもったら、だきちめられてね~! とどかなかったの! きゃ~!」
抱かれているパパの顔を見上げて、真っ赤になって熱くなった頬を両手で覆って、いやん! と顔を振る。
ソラちゃんの精神が影響してるかもだけど、それを考慮しても、元が男のわたしでも、パパはかっこよくて惚れちゃうんです!
「2人も、このくらい積極的にならないとダメよ?」
「「まだちょっと無理です……」」
あれ? 微妙な空気をぶった切れなかったどころか、益々重度化しちゃったよ? どちてだろ?
「あら? ソラちゃん、眺めたって、寝れなかったの? グランゾと一緒に寝て、興奮しちゃった?」
「ううん。あにょね、いびきが、うるちゃかって、ねれなかったの」
「……あ~、うん。それはすまなんだ」
……。
あれ? あたちには、くうきをかえるちからは、ないみたいだよ?