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第139話:いみわかんにゃいけど、まかしぇて! の、ひ!

 砕けた女神像は、教会関係者によって綺麗に撤去された。

 どうして女神像が砕け散って、そこから瘴気が溢れてきたのかは謎のままだけど。

 まあ、ソラちゃんの浄化で清められたってことは確かだけどね。

 そのことについて、パパ達と司教さんっぽい人達が話し合ってるけど、幼女は大人たちの話に加われないっていうのが悲しいところだ。


 覚えてるかな? お城で地図を見ながら話しに加わろうとしたら、強制お昼寝させられちゃったこと……。


 ――あたちに、まかしぇて!


 はい? 何を任せたらいいの?


「めがみ、わるいやちゅ! だからこわれたの! あたち、わるくないもん!」


 教会でそんなこと言っちゃダメぇぇぇ! この人たちは女神を信じて仕えてるんだから!

 ていうか、責任転嫁で怒られるのを回避したいだけでしょ! 女神像を壊しちゃったなんて、大事だもんね!


「なるほど。確かに、今しがたまで漂っていた悪意が消えてますね」


 と、教会内で1番偉い人、司教のローガイさんが両手を広げながら言う。


「ソラリス様を教会側に引き入れようという想いが強くなっていってたのが、今では綺麗になくなっていますわ」

「どうして今まで女神様を妄信していたのでしょう」


 シスターさん達も首を傾げている。


 おやおや? わたしのときは話し合いにならなかったのに、どうしてソラちゃんの時は話し合いになってるんだ?


「むりやりは、よくないね!」


 無理やりって?


 ――おべんきょう! だかりゃ、ぬけだしゅ!


 それは無理やりじゃないよ~。学生は勉強しないと~。

 ……て、どうして今そんな話に? 女神関係ないよね?


「無理やり……。そうか! 洗脳によって、女神を信仰するように強制的に仕向けられていたのですね!」

「そうですわ! 2年前、女神像の顔が弾けて壊れた時、他種族殲滅の思想も消えましたもの!」


 すげ~、話が繋がっていくよ~。勉強は嫌だから抜け出すっていうところから、どうやって繋がったんだよ~?

 ていうか、洗脳したり、瘴気を纏ったり、女神よ、あんた何者だ?


 ――みんなの、はなち、むじゅかちいね。


 そうだね~……。意味わかんないね~。


「長い呪縛から解き放っていただけるとは……」


 浄化……ぴゅりふけちょちょ! の効果かな?


「ソラリス様、あなたは」

「あたち、しぇんきょうしぇいじょ!」


 え~? 戦狂聖女って、それ気に入ったの? 恥ずかしいからやめようよ~。


「宣教聖女様!」

「聖女様自ら先頭に立ち、教えを広め、私たちを導いてくださるのですね!」


 ちょ! 戦狂と宣教、勘違いしてない? ソラちゃんが導いたら大変なことになるよ! 殴り合いだよ? ぼぼ~ん! ずど~ん! だよ? みんな戦闘集団になっちゃうよ? 戦狂だよ?


 ――まほ~、たのちいもんね!


 攻撃じゃなくて、聖女らしく回復とかさ~。


「我々は、女神シットブケーネ教を脱教し、新たに、微笑み聖女、ソラリス教を立ち上げますぞ!」


 ――むふふ~。


 ほ……微笑み? 


「皆様、異論はないですな?」


 異議あ~~~り!


「異論はないようですな。では……」

「「「ソラリス様! 我らに導きを!」」」

「まかしぇて!」


 任されちゃダメぇぇぇ!


「教会も面白いところじゃな」

「ソラちゃんが関わってるんですもの、当然よ!」

「あ~! ソラ様、今日も可愛い! もっと皆でこの可愛さを広めないと!」

「ジェノが1番の信者じゃな」

「狂信者よね~」

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