第11話:ちゃむぽいんちょの……ひ!
青空が広がり、太陽の光が優しく部屋をてらす中、わたしは絵本をぺらぺらと捲っていく……。
う~ん。まだ読めない文字が多いなぁ。
トレンティーさんかジェノさんが来てくれたら、読み聞かせしてもらえるんだけど。
みんな忙しいのかね? パパもお昼過ぎまではお仕事してるらしいし。
まあ、魔王がいつも暇なわけはないよな。
あ、トイレ……。
ふっふっふ。大きくそそり立つドアよ!
今日こそは攻略してやるぞ!
部屋の隅に置いておいた高さ20センチほどの木の踏み台。これを用意したのさ!
わたしはそれを抱きかかえ、いざドアの前に設置。
「よいちょ……」
踏み台によじ登る。
近い! ドアノブがこんなに近くに! 手が届く!
感動だ!
ドアノブを回して。
ごん……。
ドアと踏み台がぶつかった音が悲しく響いた。
あ~……廊下側に開くタイプか~。
ええ、見事におもらししましたよ? それがなにか?
お昼前になって、トレンティーさんとジェノさんが来た。その後ろにエルフの女の人が何人か荷物を持って付いてきてた。
何を持ってきてくれたのかな?
「ソラちゃん。裸になってね」
おお? おもらしがバレた?
布の結び目を解くと、布がぱさりと床に落ちた。
シミになってないですか? すぐに洗えば大丈夫そう。セーフセーフ。
「足をちょっと広げて~」
「あ……あい」
さすがに大勢の目があると恥ずかしい……。
控えめに広げた部分……大事な下腹部に、大き目の布を重ねたような物が当てられた。
「これはね、大きなクモさんから出してもらった糸で作ったのよ。大事なところは柔らかい糸で作られてて、水分をよく吸収してくれるの。外側は滑らかな糸で、漏れ出さないように……そして、最後にネバネバの部分で止めて。はい、完成」
あ~、はい。オシメですね。
なんか、すごく大きなドアに負けた気分……。
「じゃ~、ジェノ、後は服を着せてあげて」
「はい。トレンティー様」
一斉にみんなが動き出した。
桶に入ったぬるま湯で髪の毛と体を念入りに拭かれて、青色のワンピースを着せてもらって。
「ソラ様、この鏡の前に立って、ご自分の姿を見てくださいませ」
運びこまれた大きな姿見の鏡の前に立つ。
銀色っていうよりも、白銀に近い腰まである髪がきらきら光ってて、目はぱっちりと大きく、鼻の形も口も小さくて整っている。
体も細くて、凄い美少女が目の前にいた。4頭身の幼女だけど。
これは……みんなデレデレするはずだ。
青色のワンピースも凄く似合っていて、鏡の前で一回転。
ふわりと捲れたスカートの裾から見えるオシメはご愛嬌だ。
ま、オシメはチャームポイントかな。幼女だし。
「パパにみしぇてくりゅ!」
感情が目を覚ました!
わたしのターンは終わったよ。
まあ、可愛いワンピースを早く見てもらいたいもんね。
いつもパパたちがそこで何してるか分かんない部屋に入って、みんなの前で自慢げに胸を張る。
「むふふ~」
「おお! かわい――」
感情のソラリスがいきなりスカートを捲りあげた!
「ちゃむぽいんちょ!」
「え? あ……うん……」
見せたかったのはそっち?!
恥ずかしいし、みんなも反応に困ってるでしょ!
お願い! 暴走しないで!




