第103話:ふぃーるど、とつにゅう! の、ひ!
「しゃぁ! じゅんびは、ちょちょのっちゃ!」
――ソラちゃん。興奮しすぎて発音が3歳の頃に戻っちゃってるよ。
はじゅかち!
あたちのとなりであるいてるソフィアちゃんが、くしゅくしゅわらってる。
ソフィアちゃんは、3しゃいなのに、どちて、はちゅおんがちっかりちてるの?
――あれだね~。マグア君たちといつも喋ってるからじゃないの? わたしたちってさ~、話し相手が居なかったし、ジェノさんが絵本を読んでくれてたけど、簡単な会話だけだったしね~。
「ソフィアちゃん、はちゅおんちっかりちてて、じゅるい!」
――こらこら! そんなこと言っちゃダメでしょ!
「え~! おねえちゃんは、いまのしゃべりかたがかわいいんだよ」
「しょ、しょか~。えへへ~」
――3歳児に諭される6歳児よ……。
ゆっくりと、かいだんをめざちてあるいてたら、とちゅうでジェノしゃんにだきかかえられちゃった。
ソフィアちゃんも、ばぁちゃにだかれたね。
――歩くスピードが遅いからね、仕方ないね。
しょお! ちかたなく、らくちてかいだんのまえまできた。
おろちてもらって、かいだんのまえでまってたアリアおねえちゃんにむかって、あるいてちかじゅく。
「「ソラちゃん、かわいいわ!」」
アリアちゃんとクロースおねえちゃんが、あたちをぎゅってだきちめてきた。
「確かに、切り株から小さい手足が生えて、トコトコと歩いてるように見えて、可愛いね」
しぇのたかい、えっと……だれだたかな?
「べ……べろふぇちしゃん!」
――舌フェチ! 凄い名前が飛び出してきた!
「ベエルフェッドなんですけど……」
「えへへ」
なまえながいから、わらってごまかしゅ!
みんな、じゅんびできてる! しゃぁ、いくよ!
かいだん、たかいから、てをちゅいて、えっちょ、えっちょ! て、ちょっとじゅつのぼる。
しょちたら、ジェノしゃんにまた、だかれちゃった。
「着きましたよ。今回はこの部屋です。フィールドは草原。出てくるモンスターは、スライムと、強くてもグラスウルフなので、簡単です」
――草原ウルフか。ソラちゃん、狼だけど、大丈夫?
このまえ、やっちゅけた! こわくないもん!
きあいいれちぇ、ちぇかじゅのだを、ぶんぶんってふってやっちゃ!
「ソラ様、やる気は十分みたいですね! 可愛い!」
――ちょっとジェノさ~ん! 事あるごとに抱き着かないで!
だきちゅかれたあと、へやに、はいる。
いくのは、くらすのひとたちだけ。こじいんのみんなは、あぶないから、だめ。
――さあ、冒険だ!
あい!
あたちがせんとうで、ジェノしゃんにあけてもらって、いっぽをかけだちてく。
『ぐるるる!』
はいってしゅぐ、めのまえに、おおかみしゃんがしゅわってた!
あたち、びっくりちて。
「うわぁぁぁん!」
「何を出待ちしてソラ様を泣かせてんじゃぁぁぁ!」
『きゃいぃぃん!』
かぜのぱんちで、おおかみしゃん、とんでった。
――ソラちゃん、ジェノさんは絶対に怒らせちゃダメだよ!
あい!
ジェノしゃんは、ちゅよかった……。