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男の日記

作者: にこ

 これほど人を想うなんていつぶりだろうか?気がつけばあの人のことを考えて、感情が揺れ動いて、今何してるのか、どこに居るのかが気になってしょうがない。


 その人のことを想う様になったのはつい最近の事である。出会いは突然であった。SNSの個人チャットへ連絡があったので、内容を確認してみると、


「元カノに変な絡みするのやめな? ダサいよ?」


 との文面が。正直なんのことかわからなかった。俺に彼女がいたのは事実だし、別れたのも最近だ。だが変な絡みをするとはなんだ? 別れてから会うのはもちろん、連絡も取っていない。SNSだって切ってある。そもそもこいつは誰なんだ? わからないことだらけだったので放置する事に決めた。


 しかし、それ以降嫌がらせが始まる様になった。ブロックしてもアカウントを変えてやってくるそいつに俺はいつしか心を病ませていた。気づくとその事が頭をよぎり、嫌になる。リスカにだって手を出してしまった。自殺未遂だってした。


 どうして私が嫌がらせを受けなければいけないんだ? 俺が一体何をしたというのだ。いつしか聞いた事があった、元カノにはそれを取り巻くヤンキー集団がいる事。敵だと見定めたら追い詰める事。だが俺が敵対される理由がわからない。


 そんなことを思い、繰り返しながらある日、唐突に思った。辛い思いをするくらいなら、元を絶とう。そうして自分も死のう。


 これは遺書になるであろう。家族への感謝やら友達への感謝はこの日記の別のところへ書いているからそれでいいだろう。


 俺が抱いているこの想い。恋なんて軽いものではない。俺の心をめちゃくちゃにした元を断つ。この復讐心のみ。


 復讐は何も生まないと言うけれど、当たり前じゃないか。何かを生むためにするのではないのだから。

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