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メイドと執事は姫を取り合いました

すみません、間違えました。

王子に会うのは今度こそ次回です。

進みが遅くて申し訳ありません。

「それでは行ってまいります」


「姫様、お元気でー!!」


「お気を付けて姫様ー!!」


城門で一礼すると使用人たちが別れの挨拶をしてくれた。


「気をつけるんだよ、ヒルダ」


「可愛い妹が敵国に放り込まれますよ、この野郎。失礼、行ってまいりますお兄様」


「もはや、最後まで言っちゃってるよヒルダ…」


危険なところへ送る張本人に「気をつけてね」なんて言われたら悪態をつけたくなるじゃないか。

ヒルダが兄につんとした態度をとっている間、ダニアがオズに何か訴えていた。


「私が、私がお供したかったのにぃぃぃぃ!オスヴァルト、今からでも代わりなさい」


「嫌だね。これから三年間、姫様に紅茶をお淹れするのは俺の役目だ」


自慢げな顔をしたオズに、ダニアは今にも目で殺せそうな視線を送っていた。


「覚えてなさいよ。三年なんて魔族にとって一瞬だもの。お帰りになった姫様に最高の紅茶を淹れて差し上げるのは私ですからね!」


「何を話しているの?二人とも」


もはや実際にハンカチをギリギリと噛み締め始めたダニアをヒルダは訝しげに見つめ、話しかけた。


「姫様ぁ…!姫様はダニアの淹れた紅茶をいっちばん美味しいと思ってくださっていますよね?」


「いーえ!姫様、私が淹れた紅茶の方がお好みですよね?」


突如、競い始めたダニアとオズにヒルダは目を白黒させた。

なにを勝負しているんだ二人は。

今はマトリカリアのことが先だろう。

そう思ったが、このまま何か言わないと城門が壊れることになりそうなのでとりあえず答えた。


「ええ…と二人とも美味しいわよ?ダニアの淹れる紅茶はフルーティだし、オズのは渋みを少し強くしてくれているものね。二人とも私の好みの紅茶を淹れてくれて嬉しいわ」


ニッコリと笑いかけてみるが二人の反応がない。

ヒラヒラ手を振ってみせるが動かない。


「ダニア、オズ?」


すると彼らはお互いに向き直り、ガシッと握手を交わした。

どうした。


「今回は引き分けにしましょう、オスヴァルト。…姫様に褒めて頂いて私、気絶しそうだわ」


「ああ、引き分けだな。…姫様、渋みを僅かに強くしたのを気づいてくださるなんて俺死にそう」


「本当にどうしたのよ」


ヒルダは自分のことが大好きすぎる二人に首を傾げた。

近々、姫と敵国の王の意外な繋がりが明かされるかも…

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