59.5-8 セモリナ村 〜 命名者:なんだこいつら? オレが握手会でもしてるとおもってるのか? 〜
◯頽れる
×崩れ落ちる
ヤフー! はーくんだよ?
実はランタンにつかった発光体、特殊な『黒曜鋼』とよんでるモノだけど、これはじつは試作品でまだ実験段階のものだからちゃんとした名前をつけてないんだ。うん、すくなくとも『太陽炭』の熱の完全光変換してほしいし、なんなら熱の貯蔵、熱の光変換時に生じる無駄をもっと減らしたいものだねー。でもたぶんこれは原料の『黒曜炭』の時点で手を入れないといけないしねー、なやましいよねー?
んー、なんでまだ実験段階のなのかというと、この光変換の特性はつい先日見つけたばかりで最低限の検証がすんだばかりなんだよね。そのあとにおもいつきでランタンをでっち上げたんだけど。こんなこともあろうかと。
そもそものこの特殊『黒曜鋼』は『黒曜炭』の炎獄への利用の際に、急遽検証して発見したもので、もともと『黒曜鋼』の研究で出た失敗作だったモノが日の目をみたものだ。
これを研究して、完成の最低ラインで必須事項を完全光変換に定める。
一つ上の推奨事項は冷光変換といったところか。
冷光とは光を発するさいに熱を出さないモノをさし、有名どころの例として蛍の光がある。あ、冷凍光線じゃないよ?
おそらく完全光変換が完成しても光による発熱はあると仮定している。
これはたいていの光が熱をともなっているからで、例をあげると白熱電球なんかがわかりやすいんじゃないかね? 名前のとおり光ってる電球にさわると熱でアッチッチだし。他にも蛍光灯もしばらくつけてると熱くなる、白熱電球ほどじゃないけど。蛍の光なんて名前なのにちょっと名前負けだよね? 光のあかるさは上だけど。
あ、そういえばエジソンの白熱電球に使われてる発光部は竹炭(日本製!)をつかってたんだっけ? それと同じように『太陽炭』に電気をとおしたら光るのかな? うん、要研究!
……あれ? 白熱電球は電球の中を真空とか燃えないガスを充填状態にしたりして発光部に電気を流して光らせるんだよね? それって真空状態が重要なのかな? はて、『太陽炭』は真空状態でもふつうに燃えててあかるさもかわらなかったような?
……電気! そう、電気をとおしたら結果はちがうのかも! うん、電気抵抗がどうたらなかんじで熱くなって光るというし、なんならシャー芯でも光るし! 真空にするのは燃えつきるのを防ぐためだったよね! たぶん。
ほかの研究事項として『太陽炭』の熱以外の吸収や『太陽炭』の熱を吸収しても、熱の増幅や光変換のない本当に吸収するだけの素材の開発かな?
このランタン、発光部以外はふつうの『黒曜鋼』だから熱の増幅放出して熱いんだよ! 隣接した特殊『黒曜鋼』にいくらか吸収されてるとはいっても限度はあるんだよ? え? なんで全部分特殊『黒曜鋼』にしないのか? そうしたら全方位に発光してまぶしくて、目が! 目がー! ってなるからだよ!
あ、冷光の研究とは別に光の熱変換を強める研究もしようかな! これ研究したら魔神ロボの熱光線ができるんじゃないかな!? かな!? 鉄鋼プレートからファイヤーとかバーンと出したいよね!
え? 『黒曜炭』とかふつうの『黒曜鋼』は熱を発するからそれでいいんじゃないのか? それじゃダメだよ! だって『黒曜炭』とかふつうの『黒曜鋼』も光らないんだよ!? 光をともなわずに熱だけを出してるんだよ! あれ、それはそれでけっこーすごい? じゃなくて、光を出してそれで敵を焼くのがロマンじゃないか! あ、でも『太陽炭』系の光はわりと殺傷能力が低いから武器にはむかないかな? いや、ひるませるくらいはできるし! なによりカッコイイ! だからこの研究は必要なんだとおもいます!
あー! それとそれとこの際、黒炭の研究もしてみようかな? いちおう世界樹だからと、上等なモノに仕上げたほうがいいかな? と遠慮した結果、カンタンなほうの黒炭を飛越して、白炭の開発に成功しちゃったんだよね!
でもさ、黒炭をつくることによる経験値をオレは手にしていない、基礎をとばしたかんじなのがちょっと気になる! それにたしか黒炭のほうが鍛冶にむいてるとかきいたこともあるし、うん。ゼッタイやろう!
その経験値はきっと白炭の『太陽炭』や『黒曜炭』をつくる上で役にたつとおもうんだ。
あはっ! やることが多くてホントこまっちゃうなっ!
あらすじ
・徘徊する子供エルフたち。
・収納っちゃわれる子供エルフたちと少女エルフたち。大人エルフさんは『無間』いきだべー。
・炎獄に焼かれても目が死んでる子供エルフたちと少女エルフたち。ザンネンだけど今度は、オレとキス地獄につきあってもらう!
ち、血が足りない……!
オレは他所の子供エルフたちにキスをして血を飲ませる。
例によって『龍気法』で生成した龍気をオレの血液にとかし、それに魔力やら気力やらもついでにまぜて『活性化龍血』を精製し子供エルフにのませるわけだけど……おもったより数が多かったので本気でいかないとダメだと『龍気法』から『神龍法』に切り替えた。
オレは子供エルフを抱きしめて唇を奪い互いの舌を絡ませあい唾液と『活性化龍血』をまぜ合わせるようにしてゆっくりと咽喉に流しこむようにして飲みこませる。一滴のこらず飲ませて唇をはなし、腕をほどく。子供エルフが頽れるがそっと抱きとめて頭を打たないよう後頭部を手をさしいれて床によこたえる。
以上を一連の動作として人数分くりかえす。
うん、予想よりはるかに多かった。ここ──セモリナ村の子供エルフの数に比べ、どう少なく見積もっても十倍はいた。
途中、休憩がてら世界樹炎獄『深淵』に入り血液の回復と収納を促進しつつ世界樹コーヒーを飲る。──至高ッ!
そうやってやっとのこと子供エルフたちへの供血をおえると、今度は少女エルフが……あっはっは! 子供エルフに比べてずいぶんと数が少ないじゃないか! ──勝ったな!
少女エルフたちへのいかがわしい行為をしてるうちに、なぜ『活性化龍血』なのかを答えようとおもう。
オレの血は、まるで食われてしまえというような呪い(『素材』『食材』『獲物』『供物』『触媒』および『悪霊の憑代』『悪鬼の供物』『妖魔の贄物』など)と、血中にとけこんだ『生』の破片、それに『生』の『始祖』にして『到達者』だったこと、などという複合的な理由によって飲んだら『すごいこと』になるかんじにしあがっている。
しかし、実際にそんなオレの血を飲むとどうなるのか?
死ぬ。
正確にいえば高確率で死んでしまう。
これはオレの心核まで達した呪いによるもの──この段階までいくと単に呪われているというよりも、呪いそのものと同化しているといっていい──と、それと『生』の破片による拒絶反応、あとはオレの気持ち! などによる。
まず呪いに耐えきれずふつうに死に、体内に入れた『生』の欠片に肉体を壊されて死に、イヤがるオレの気持ちに負けて精神を折られて精神的に死ぬ。
それらを耐え抜いた精鋭は見事試練を超えて力を手に入れ、あとオレの眷属になってしまう。
ちなみに生き残ったヤツらには、オレが面白がって血を提供させていただいた。だからオレの気持ち試練は発生してないかもしれない。気持ち的にはむしろ応援すらしていたね?
そんな感じで生の血は危ないので『活性化龍血』にする。龍気法には浄化作用があるために血中のわるい呪いは解呪される。
それと口付けして互いの唾液をまぜるのは『生』の欠片に認証登録して拒絶反応を働かないようにし、かつ『生』の欠片を対象に対応させたり、単純に吸収効率を上げる、などの効果があったりする。
説明おわり!
そんな説明をしているうちに少女エルフたちへの供血もおわり、なんとかなったな……と思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。
オレの前にはセモリナ村の子供エルフたち(一部擬態も)が行列をつくり期待した目でみており、先頭の擬態子供エルフがほおを膨らませで『ズルイのじゃズルイのじゃ他所の子ばかりズルイのじょー!』と喚いていた。
あまりにうるさいので、唇を奪ってだまらせた。
そう、それは新たなる決戦の火蓋だったともしらずに……。
アッハッハ!(ヤケクソ) 他所の子供エルフに比べたら十分の一以下しかいないじゃないか! まったく負ける気がしないよ!
オレたちのたたかいはこれからだ!
エルフの村の名前が決まりました! セモリナ村です。
ちなみにセモリナ村の村長の家族構成。
村長:グラム・セモリナ
妻:フローラ・セモリナ
長女:クランベリー・セモリナ
次女:フランボワーズ・セモリナ
妹:プラム・セモリナ
母:ブラン・セモリナ
伯母:ビアンカ・セモリナ
客分:ハル・ナカハラ
初代村長:デュラム・セモリナ




