50話 母性 〜 命名者:おのれシーぽん! おのれおのれおのれおのれ! 〜
タマモさんに母性に甘える……最高に尊い。
はーくんだよ!(挨拶)
あらまし
かーさんと呼んだら家族になった!
うーん、愛称は直感でつけるからなぁ。もし、あそこでタヌキ呼ばわりしてたら今の関係にはならなかったのかな? む、さすがにタヌキ呼ばわりはないよね……なら、たーさん──やっぱりタヌキだった! なら、なーさん? むぅ、しっくりこない、だからかーさんだったんだ! はーさんはオレとかぶるし名字の三文字目なんて気にしそうそう愛称つかわないよね? で、らーさん?うん、いいかもね? たー──はもうやったから、まーさん……より、ママさんの方がいいかな? あれ? ……で、もーさん? あーさんの息子さん感がするね。
もーさん:認知してください。
あーさん:知りません。
もーさん:じゃあ王位簒奪します。
あーさん:じゃあ殺します。
────ありうる! で、結局のところ、かーさんか、らーさんか、ママさんの三択だったんだ。
──で、 えらばれたのは──かーさんでした。
「実の所、『青』は無自覚に母性に飢えていた」
「母親に捨てられてから一年の間……いや、あるいは生まれてからずっと母親を求めていたのだろう」
「無自覚母患いであるところの『青』は無意識にタマモに母性を見出したようで、獣分補給という名目で甘えていていたのだ」
「一度味を知り歯止めが効かなくなったのか間を空けずに二度目の犯行に及んでしまった」
「そして、その無自覚母患いは渾名も出ていて、母を連想する──というか直球な響きとなって表れていた」
「──とまあ、これだけで済めば、『青』やや痛々しい行動が行動をとり、変な渾名をカグヤに付けたというだけだった」
「しかし、タマモはかーさんという渾名を冗談と取らずに素直に受け止め、自らが『青』の母になると言って『青』抱きしめるのだった」
「タマモがどのように思い、その結論に達したのかはわからないが、それを聞いて」
「そうなると無自覚母患いであるところの『青』が黙っていられる訳もなく口を出した(物理)」
「今にして思えば罠にかかった獲物を逃さぬように捕獲する捕食者のそれだったのだろう」
「今で言うところの『接吻相撲』を行い自らの血液を飲ませることによって儀式的に対象を家族するものである」
「母絶対捕獲マンだった」
「そんな様子を眺めていた『緑』だったが、愚図りだした」
「それに反応した『青』は無表情ながら慌てた様子を見せる」
「ちなみにワタシが聞き出した情報によるとお腹を空かせたらしい……まあ、『青』には伝えられないのだが……」
「ワタシの気持ちを察したわけではないだろうが、直感で『緑』が泣く理由を察した『青』は──」
「──気絶したタマモに近づき服に手をかけ────」
「──結論から言うと出なかった、見せかけだけだったようだ」
「『青』は無表情だったが悲しい気配を漂わせていた」
「だが、すぐに気を取り直して次の手を手を打った」
「本日三度目なので慣れた様子で青白い光を発する『青』と、期待した表情の『緑』
「実は『緑』先ほどの行為を家族となる儀式と説明したのだ」
「『緑』はこれで二度目なのだが、一度目の時は起きていなかったため初めての事と思って期待しているのだ」
「そうと知らぬ『青』は泣くのをやめてて期待の眼差しをする『緑』に口付けをするのだった」
「『青』は血を乳の代わりとして食事を与えるつもりだが、『緑』は『青』と家族になれることを喜んでいる」
「見事にすれ違っているが教えるつもりはない」
「ちなみ『青』がお楽しみの時に『緑』に『青』の紹介と一緒に先程の事を教えたのだ」
「ちなみに『青』の事は父ではなく、ちゃんと兄であると伝えておいた」
「褒めてくれてもいいよ?」
「な、な、な、なんじゃこりゃ────!!!」
「気絶から起き上がる なりタマモは叫び声をあげた」
「何が起こったのかはタマモの姿を見れば一目瞭然だった」
「薄茶色の髪と耳、童顔のタレ目、そのあどけない顔に見合わぬ胸、三本の尻尾」
「そう、明らかに尻尾が増えていた──」
「──そして、その背後からそれを見つめる無表情の『青』……その眼差しはとても妖しい輝きを秘めていた」
「ワタシはそれを見て──そっと目を逸らした」
タマちゃん逃げて! 超逃げて!!!




