狩人
今から150年前、この銀河は高度な科学をもつ生命体ロモアに襲われた。彼らは銀河中の星々を侵攻し虐殺と破壊の限りを尽くした。侵略者を倒すため、銀河系のヒューマノイドたちは連合軍を編成した。連合軍はロモアの艦隊を破壊し、強大な侵略者を打ち破ることに成功する。しかし、それとともにロモアの科学体系も失われてしまったのだった。
しかし、ヒューマノイドたちは破壊された文明を補うためにロモアの遺した謎多き技術を使うようになった。
いつからか、その技術は錬金術と呼ばれた。
広大な砂漠の中に鳥が旋回している。上空から獲物を狙っているようだ。しかしこの砂漠ではなかなか獲物も見つからないであろう。鳥はゆっくりと高度を下げながら岩場へと向かっていく。こんなに太陽がぎらついている中で飛んで疲れてしまったようだ。一番高い岩へ着陸すると毛づくろいを始めた。
しばらくして鳥が一点を見つめ始めた。獲物を見つけたのだろうか。狙いを定め、羽を広げようとしたその時、物凄い速さで何かが通り風圧で押された鳥は何処かへ行ってしまった。
物凄い速さで通り過ぎた物体。それは戦闘機だった。
「クソが!どこまでおって来やがる!」
パイロットは声を荒らげた。
「高エネルギー反重ミサイル発射準備完了」
機械の音声がなった。
「よし、ふふふ、これは使いたくなかったがな」
そう言うと後ろについて来る小さな銀色の物体に向けて照準を合わせた。
「食らえっ!」
後ろに放たれたミサイルは相手にもろに当たったらしい。大きな爆音を立てて消えた。
「まったく、俺らに喧嘩売るからいけねえんだ。」
ホッと一息つくパイロット。
「大丈夫か?ヘマしてないだろうな」
無線から声がした。
「へい、もちろん!今からすぐに向かいますぜ」
「あとどのくらいだ」
「今岩山抜けるんであと一時間ってとこですかね。最新型の戦闘機はやっぱり速いなってあれおいっ!この…くそがっ」
「どうした!」
いつの間にか銀色の物体が戦闘機に並走していた。
パイロットはハンドルを大きく切り体当たりを試みる。しかしいくらやっても避けられてしまう。
「こうなったら…」
戦闘機は減速し銀色の物体の後ろにつきエネルギー砲を打ちまくる。
銀色の物体はそれをどうにかかわしているようだった。かわす、打つ、かわす、打つ、そして
「高エネルギー反重ミサイル発射準備完了」
機械の音声がなった。
「前にいてくれればやりやすいってもんだ」
照準を合わせ、引き金を引いた。ミサイルが射出され銀色の物体もそれに合わせ何処かへ逃げて行った。
パイロットはミサイルと銀色の物体を横目で注意深く追いやがて見えなくなってからため息をついた。
「はぁ〜。急に出てくんなよ!びっくりしたわ!…まあ逃げることは出来ないだろうな」
「おい!大丈夫なのか!」
「ああ!大丈夫に決まってるじゃないで…」
「ん?なんだ」
「…ミサイルと同じ速さで飛んでやがる」
銀色の物体は後ろにミサイルをつけながら右へ左へ前へ後ろへ縦横無尽に飛び始めた。
「くそ、どこから出てくるかわかんねえ」
ハンドルを握りしめ戦闘機も右へ左へ逃げる。
この先には山がある。
「追い込まれたか…」
ハンドルを握る。
「でもっ!」
戦闘機は急上昇を始める。
後ろからついて来る銀色。




